For Love 「愛のために」
プロデューサーのケイシーがぼくたちの姿を見て言った。「ふーむ。まあ悪くないな。姉妹モノが大うけするかドン引きされるか分からんが」
姉妹モノ? この人はまるで勘違いしている。タラとはぼくの彼女であって、妹じゃない。確かに、今はぼくたちとても似た姿をしているけど、タラがこれを好んだからこうなっているだけ。正直、ぼくも気に入ってるけどね。まあとにかく、ぼくは、タラをこの世で一番きれいな女の子だとずっと思ってきたわけで、ぼくがそんなタラの姿をまねてどこが悪いんだろうと思う。
というか、実際、ぼくはタラをまねてきた。エストロゲンをいっぱい摂取したり、手術を受けた回数も少なくなまったけど。でも、なんとか成し遂げてきたと思う。あのプロデューサーっていうかキャスティングのエージェント? どっちの肩書だか分からないけど、あの人がぼくと彼女を姉妹だと思ったということは、ぼくが、前から望んてできた状態になれたということを示す証拠だと思う。
もちろん、最初はぼくは女になろうとは思っていなかった。心の中ではずっと自分は男だと思っていた。でも、タラはレズビアンだったし、ぼくはタラのことを愛していた。……だから、彼女への愛が、ぼくにこうなることを決心させたといってもいいと思う。
で、実際、その決心はうまくいった。ぼくの女体化が完了した途端、彼女のぼくを見る目が変わった。ただの友達ではない目でぼくを見てくれるようになった。
そして、とうとう、ぼくは彼女と結ばれた。でも、後から振り返って少し驚いたけど、そのとき最初から最後まで彼女はぼくの上になっていたのだった。でも、タラとの関係がうまくいくんだったら、ぼくはそういうことに順応しなければいけなかった。
で、それについても、ぼくはちゃんと順応し、彼女の完璧な、可愛い従属的なガールフレンドになった。
でも、いま、タラは違う方向へ進みたがっている。彼女の友達にひとりエキゾチックなダンサーがいた。その人はポルノでビジネスを始めたところだった。タラの頭には、どういうわけか、ぼくたちも同じ事ができるというアイデアがこびりついてしまったらしい。タラの友達はソロでの活動だったが、タラは、それをぼくたち二人組の話しにしようと思った。そして、その時以来、ぼくは拒否することすら考えなくなった。
「きっとうまくいくと思うわ」とタラが言った。「でも、何か実演デモがいると思わない?」 そう言ってタラはぼくの方を向いた。「ねえ、着替え室に行って、あたしのバッグからストラップオンを取ってきて。ケイシーさんに、あたしたちと契約すべきだって見せてあげるのよ。いい?」
「いいよ!」 実は内心不安だったけど、ぼくは明るく返事した。着替え室に走りながらも、これは大したことないと思っていた。ぼくは、タラと一緒にいる限り、彼女が望むことを何でもしようと思っていた。
If you like this kind of stories, please visit Nikki Jenkins' <a href="https://thefeminizationstation.com/home/" target="_blank">Feminization Station</a>