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淫乱ママ 第13章 (11) 

「みなさん、ただいまよりみなさんに『快楽ゾーン』をご紹介します!」

ベティはそう叫んで、ステージ中央の椅子のような形をしたものの覆いを引きはがした。

それは不思議な装置だった。産婦人科の診察台みたいな形をしてるけど、黒っぽいレザーのシートで、左右の肘置きからはストラップが垂れている。足を置くところは前に伸ばせるようになっていて、スライド式に脚を広げられるようになってるみたい。

椅子の前、下の左右ニスライド可能な足置き台の上には黒い箱。そこからテカテカした棒が出ている。棒の先端はコブみたいになっていた。棒はちょうど足置き台の真ん中にくるような位置にあった。よく見ると、箱から電気コードが出てて、もう一方の側からもコードが出てた。そのコードが箱をぐるぐる巻いている。

まあ、それにしても、あのテカテカの棒の上に何が乗っかるのかしら。全然わからないわ。

レイブンはお客さんたちにその美しいカラダを見せつつ、ステージの上をゆっくり歩いた。お客さんたちも、彼女の姿と意味深な装置に目を奪われている様子。

するとレイブンはあたしの近くまで来ると、なぜか立ち止まってあたしをじっと見つめた。ああ、彼女に見つめられると、催眠術をかけられたみたいになってしまう。そんなことしちゃいけないってしばらく堪えたけれど、どうしても我慢できなくなって、彼女の顔から下の方へ視線を向けた。彼女のあの素敵な胸へと目が向いてしまう。ほとんど露わになってるも同然の柔らかそうな胸へ。

そんなあたしに気づいたのか、レイブンは意味ありげに微笑んだ。それからお客さんたちの方へ向き直った。あたしは、本能的に彼女の素晴らしいお尻に目をやってしまう。

レイブンは客席にいる女性のひとりかふたりに目を向けながら話し始めた。「このマシーンの性能を見てもらうために、皆さんからボランティアを募りたいんだけど……。あ、でも、心配しないで。ここではハードコアはしないから。本当はハードなことしたいんだけど、それは許されていないのよ」

でもお客さんたちはみんな怖気づいてて、誰も志願しなかった。みんなの前で椅子に縛り付けられるなんて、誰でも嫌だもん。

「あら、どうして? ボランティアいないの? んもう、ちょっと勇気出してよ。これに乗りたがらない女なんて、どこにいる?」

レイブンは振り向いて、期待してるような顔であたしを見た。マジでいうけど、本当に、その瞬間、この場から走って逃げだしたい気持ちになった。こんなにたくさん男の人たちがいる前で、あたしにそれをさせようとしてるなんて、本気じゃないわよね?

彼女の目を見つめながら顔を左右に振って、あたしもボランティアになる気がないことを伝え、無意識にアダムの隣に立った。どういうわけか、彼のそばにいると安心になれる。

レイブンはがっかりしたと言わんばかりに頭を左右に振って、今度はベティの方を見た。ベティはにっこり笑い、まるで女子生徒のように手を上げ、みんなに志願することを伝えた。



[2023/03/27] 淫乱ママ 第13章 | トラックバック(-) | CM(0)

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