ジェイムズが身体を起こした。リンダの脚の間に位置取り、結合の態勢に入った。亀頭がリンダの割れ目に触れる。すでに、そこはしとどに濡れていた。
ジェイムズはゆっくりと腰を押し出した。それを受けて、リンダはああーっと声をあげ、同時に脚を大きく広げた。両腕が伸びて彼の逞しい腰を包み、自分の急所へと引き付ける。今すぐ入ってきて、お願い! と叫んでるようなしぐさだ。
ジェイムズは身体をしっかりと押しつけた。丸々と太った亀頭が侵入し始めた。
リンダは、身体を襲ってくる、まったく未知の感覚に圧倒された。このまま気を失ってしまうのではないかと思うほどだった。これほどまでに中を押し広げられるとは! しかも、まだ始まったばかりだというのに。
「ああっ…すごい… やって、お願い! …いいのよ、好きにして… 好きなように、やっていいの!」
ジェイムズはもはや後戻りできない地点を過ぎていた。後は貫き通すほかない。二人とも発火点に到達していた。
ジェイムズは落ち着きを取り戻すため、一時、リンダの乳首を唇で挟み、舐めはじめた。そしてリンダがこれに気を取られている間に、腰を突き出し、最初の12センチほどを一気に埋め込んだ。
「ああぁぁ…… なんてっ…、なんて大きいの… ああ、またっ、またいっちゃう… あ、あ、あ… いっくうぅぅっ!」
リンダは、発作を起こしているように身体をガクガク震わせた。その間、ジェイムズは、挿入したまま動かずに、リンダがイク様子を眺めていた。
「いやっ… もっとして… やめないで! ああん、もっとやって!」
ジェイムズも頼まれるまでもなかった。いったん先まで引き抜いてから、ずんずんと短い突きを繰り返し、固い勃起のすべてを埋め込んだ。美しい白人の人妻が、自分の身体の下でのたうちまわっている。その肉壁はぴっちりと張りつめ、俺のに絡みつき、絞りたててくる。
「すごく… いいわ… 感じるの… もっと… ああ… もっと強く…」
リンダは、息を荒げながら、一言ひとこと単語を区切り、そのたびに腰を突き上げながらあえいだ。
その求めに応じ、ジェイムズはゆっくりとではあるが深々と抜き差しを開始した。
リンダはまたたく間に半狂乱の状態になった。そしてジェイムズ自身も、それから間もなく、放出したい欲求を感じるようになっていた。
ジェイムズは、初めて相手する女の中に、多量に蓄えてある精液を注ぎ込む瞬間が大好きだった。他の誰も、どんなものも到達したことのない深部。まさに未踏の領域。そこを征服した瞬間、その女の最深部はジェイムズの所有地となるのだ。
リンダの意識はすでに完全に欲望と、人生で初めて経験する、この感覚に支配されていた。ただ、この状況においても、彼女は心の奥底に、一瞬、夫に対する深い憎しみが生まれるのを感じていた。夫のせいで、私は、何年もの間この素晴らしい感覚を味わう機会を奪われていたのね。ブルースのせいで…
それを思うとリンダは一層強くジェイムズを抱き寄せた。ジェイムズの逞しい腰を細く白い脚で包みこみ、彼の尻を引き付けた。また、オーガズムの波が押し寄せてくるのを感じる…
「ああ、また、い、イクっ… ちょうだい、私にちょうだい! …中に出して …お願い、欲しいの! 中にちょうだいっ!」
ジェイムズはその求めに応じた。深々と貫き、最深部に達したところで動きを止めた。そして噴射を始めたのだった。
リンダは、その射精を受け、とてつもなく強烈なオーガズムに達した。あまりに強いオーガズムのため、おそらく一時的に気を失ったようだった。
意識が遠くなりながらも、リンダは両腕、両脚をツタのようにジェイムズの身体に巻きつけ、しがみついたままだった。
長い恍惚とした時間が過ぎたのち、ようやく二人の身体から緊張感が溶けた。ゆったりとリラックスして抱き合う安らぎの時間が訪れる。ジェイムズは、まだリンダの中に入ったままだった。
覆いかぶさったままのジェイムズを抱きながらリンダは思った。こんな安らぎ、喜び、そしてぞくぞくするような興奮があるなんて、夢にも思っていなかった。それをもたらしてくれたのがこの男… ジェイムズ… 彼は私を新しい世界へ連れて行ってくれた… もう、決してその世界から離れたくない…
* * * * * *
その1時間後、リンダとジェイムズが寝室から出てきた。その時、リンダは薄暗い廊下の片隅に男が座っているのに気づいた。どこか見覚えがある人…
その男の横を通り過ぎた時、リンダは男が誰か分かった。サラの夫のビルだ。ビルは顔を上げず、ずっと床を見つめたままでいた。