ふと、何か動きがあり、俺とマンディは後ろを振り返った。前まで手足を拘束されて逆さにされていた女が、今は、相手の男を拘束していた。男は、手には手錠、腕を頭の上に引き上げられていた。女は男の脚の間にひざまずき、見事なフェラチオをやっている。
「御覧の通り…」 とマンディはフェラチオをする女を見ながら言った。
「彼はここで彼女とやってて、彼の奥さんは向こう」 とステージを指差した。
俺たちは顔を上げ、ステージを見た。さっきと同じ3人組だが、今は、女は四つん這いになり、後ろからはアナルを犯され、前からは口を犯されていた。女のよがり声から、3人ともクライマックスに近づいているのが分かる。
「じゃあ、どうやらあなたは、まだステージ・ショーの申し込みはしてないみたいね」
マンディはそう言って、俺の膝に手を置き、俺の前に立った。
「ああ、まだしてないと思う」
「一緒に来て。見せてあげるわ」 とマンディは俺を椅子から立たせ、バーの方へと引き連れた。
引き連れられながら、俺は彼女の尻に目を奪われていた。パンティラインが見えない。ということは、ソング(
参考)を履いてるか、ノーパンかのどっちかだろう。尻から視線を降ろし、セクシーな脚を見た。足にはつま先が開いたサンダルを履いていた。12センチから15センチくらいのヒール高だ。
バーの端に着くと、そこの壁にリストがテープ止めされていた。ろうそくが二本立っていて、両側からリストを挟んで照らしている。
「愛人をステージに上がらせたいと思ったら、まずは、ここで登録するのよ」 とマンディはリストを指差した。そこには彼女の名前が書かれていた。
「これはいつも、先着順になってるの」 と自分の名前を差しながら言う。「私、スベンには、まだ、彼の奥さんも交えて3人プレーをするとは約束してなかったと思うわ。だから、もし良かったら、あなたの名前を登録してもいいわよ」 と彼女は俺の目を覗き込んだ。
「君の旦那さんはどこにいるんだ?」
マンディはくすくす笑った。「うふふ… 夫は、私がここに来てるのを知らないの…」
「どうやって、旦那さんをだませたんだい?」
「あら、勘違いしないでね。私は夫を死ぬほど愛してるのよ。でも、夫は私ほど、欲求というか、切実な欲望というか、それがないのよ。愛し合う時も、15分くらいで、じゃれ合うような感じなの。それが終われば夫は眠ってしまって、結局、私は自分で処理しなくちゃいけないわけ。それに、その方法もすぐに飽きが来ちゃうのよ。信じてほしいんだけど…」
クラブの中、スポットライトがぐるぐる回って各所を照らしていた。身の上を語るマンディに、時折スポットライトが当たり、彼女の瞳が輝いて見えた。
「こっちにあるのが、メインイベントの登録用紙。私も2週間前にメインイベントに出たわ」
マンディは、そう言いながらバーテンダーに飲み物のおかわりを注文した。
「今の、2杯にしてね」 とトップレスのバーテンに呼びかける。
「そのメインイベントって、どういうことをするのかな?」 俺はズボンの中、すでにプレカムが出ているのを感じながら、訊いた。
「毎晩一回、ステージでメインイベントが開かれるわ。これも先着順なので、普通は何日も前に登録しておかないとダメ」 と、マンディはバーカウンターの先に手を伸ばし、巨乳のバーテンダーからグラスを二つ受け取った。
「さあ、どうぞ」 と彼女は俺にグラスを渡した。
俺たちは飲み物を啜りながら話しを続けた。
「メインイベントはものすごい盛会になるわ。それを見るのを目的に来る人が多いと思う…」 と彼女は一口啜った。
「…自分のパートナーとやりたいと思う何か良いロール・プレーのシーンがあったとするでしょ? その場合、まずはメインイベントに登録するわけ。ステージは、メインイベントが始まる30分くらい前には、一旦、閉鎖されるの。カーテンも降ろされる。だから、その間にやりたいシーンのセットアップができるわ。ステージ裏には、自由に使える小道具がたくさんあるのよ」
「2週間前にメインイベントに出たって言ったよね?」
「ええ、出たわよ」 とマンディは俺の腕をギュッと握った。
「その時の男は、一緒にメインイベントに出てくれないかって誘われるまで、一面識もなかった人だったわ」 と、彼女は瞳を輝かせながら話し始めた。
「…彼の設定では、彼が警官で、私が逃走中の犯人の役。ああ、彼ったら私に手錠を嵌めて、彼の警棒を使ったのよ。彼の警棒って、意味、分かるわよね?最後には、私は逮捕から逃れるために、私の方から積極的に彼とやりまくるって筋書き。あなたも一度やってみるといいわ。絶対に!」
マンディの目は、すでに淫らに興奮した表情になっていた。俺を見ながら、飲み物を啜っている。