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デス・バイ・ファッキング 第8章 (1) 

「デス・バイ・ファッキング」 第8章:アンドリュー、ひとつでふたつゲットする(参考) Death By Fucking Chapter 8: Andrew gets a twofer by thebullet


これまでのあらすじ
コンサルタント会社から派遣されるディアドラ(ディ・ディ)と仕事をすることになっていたアンドリューは、彼女と握手したとたん激しい性欲を覚える。そしてそれはディ・ディも同じだった。その4日後、二人は身体を重ねた。ディ・ディは妹のドニーに会ってほしいという。アンドリューはドニーともセックスをしてしまう。ディ・ディとドニーは双子だった。彼女たちの家系は双子の娘しか生まれないらしい。ディ・ディの了解のうえで、アンドリューはドニーと二人だけで愛し合った。ディ・ディとドニーは、自分たちにはまだ秘密があり、それは、自分たちは種分化した人類かもしれない、そしてアンドリューも同類かもしれないというのだった。だから普通の人間相手ではなかなか妊娠しないと。だがアンドリューも同類だとしたら? ディ・ディはあわてて薬局に走った。


ディ・ディの話

ホテルのレストランから駆け出したけど、私は何を考えていたのだろう。よく分からない。私はなんてバカだったの? と、ただパニック状態になっていた。簡易妊娠テストを買いに薬局に走っていたのだが、よく考えてみれば、たった3日まえの行為について妊娠したかどうかはテストできないだろうと悟った。私は気が動転していたに違いない。

私は走るのをやめ、振り向いて、私に追いつこうと駆けてくるアンドリューとドニー迎えた。

「ごめんなさい。私、何を考えていたのかしら。簡易妊娠テストを買おうと急いだんだけど、もっと日にちが経ってから、たぶん何週間か経ってからじゃないと使えないわよね。こんなに焦る必要は全然なかったわ」

二人とも不可解そうな顔をしていた。私も似たような顔をしていたに違いない。そうでないはずがないもの。このことについてどう感じているか自分でもまったく分からなかった。パニック。まさにそれ。だけど、これは良いパニックなの? 悪いパニック? それとも、ただのパニック?

アンドリューは私たちの顔の表情を見ていたに違いない。私とドニーの二人の腕を握って言った。

「さあ、ホテルの部屋に戻って、もう一度、話し合おう」

階上の部屋に戻った頃には、私も落ち着き始めていた。ゆっくり深呼吸をして、自分を落ち着かせた。アンドリューが私のノートパソコンを使いたいと言うので、もちろん貸してあげた。ドニーと私はベッドに引っ込んで、肩を寄せ合い、この状況のことを理解しようとしていた。

「ドニー、私たち妊娠したかもしれないわ! もしアンドリューが私たちと同類なら、どういうことになるの? 普通の人間の男が普通の人間の女に対して受精能力があるのと同程度に、アンドリューもその能力があるかもしれない。ごめんなさい、ドニー。彼が普通の人間でないかもしれないなんて、全然、頭になかったの」

「ディ・ディ、いいのよ。そもそも、そんなこと分からなかったことなんだから。それに、ひょっとするとアンドリューはただの普通の人間かもしれないし。その可能性だってあるでしょう? 考えたこと、ない? 彼は、ただ、非常に知性があって、素敵なほどにセクシーで、信じがたいほど感受性に優れた普通の人間かもしれない。確かに、さっきまで、私自身がその可能性を排除するような説得をしたんだけど。もし、アンドリューが私たちの同類じゃないとすると、本当に私たちの同類はいなのかも…」

「彼に触れられた時のこと! ドニー? アンドリューが初めてあなたに触れた時のことを覚えている? アンドリューは、『化学的誘引子』と言っていたけど、でもあれはただの理論だった。たぶん、そうじゃないくて遺伝的何かなのかもしれない。彼の遺伝子と私たちの遺伝子が、互いに同族だと認め合った作用なのかも。ひょっとすると、私たちは、生得的に結び付くようになっているので、否応なしに惹かれあうことになったのかもしれないわ」

そのときになって、私はアンドリューが会話に加わっていなことに気がついた。彼はデスクに座って、私のノートパソコンをいじっていた。

「アンドリュー? 何をやってるの? あなたも話し合いに加わってくれる?」

「6日間だ。受精後、最短で6日後にテストをすることができる。妊娠によるホルモンの生成量が少ない場合は、否定的な結果がでるかもしれず、その場合は数日後に再テストをする必要がある。だが、肯定的な結果が出たら、それで決まりだ」

ということは、あと3日ほどで結果が分かるかもしれないということ。私たちは互いに寄り添いながら座っていた。さっきまではパニック状態だったが、今はちょっと怖さを感じていた。でも、その後、突然、それとも異なる感情が体の中から湧いてくるのを感じた。

ドニーと私は、二人とも口をあんぐり開けて、互いに見つめあった。

「ディ・ディ、あなたも私と同じ感じになってるの?」

私はうなづいた。「たぶんそう」



[2010/03/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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