自分の部屋に入った後、ドアを閉めて、聞き耳を立ててみた。でも、こんなことをしてる自分がちょっとバカバカしく思って、すぐにやめた。勉強しようとしたけど、集中できないのは分かり切っていたし、小説を読もうとしたけどダメだった。だから、ただベッドに横になって考えることにした。ジョージは何をしてるの? この女たちはジョージのどこに惹かれてるの? いったい彼女たちはどこから来たの? どうしてあんなふうにふるまってるの?
普通なら夕食が終わってる時間だけど、その後まで私は部屋でうろうろしていた。でも、それも間抜けのような気がして、私は、結局、部屋から出ることにした。そもそも、ここは私自身のアパートなのだから。
ドアを開け、リビングの方を覗いた。やっぱり、あの人たち、まだ、いる。さっきと同じ人たちではないように見えた。それに数も増えている! 下着姿でいる人が何人かいた。
キッチンにいた女の人に声をかけられた。夕食を作ってあげようかと私に訊いてる!
彼女は下はビキニで、上はチューブトップ(
参考)だった。髪の毛は濃い色で、可愛らしく、体は、まさにその服装にふさわしい体つきをしていた。
ちょっと唖然として彼女のことを見ていたら、彼女は返事を待たずに冷蔵庫から何かを出し始めた。冷蔵庫を見たら、私が入れた覚えがない食べ物が入ってる! ジョージとの話し合いで、今までずっと食材の買い出しはすべて私の担当になっていたのに。
彼女が冷凍食品で私に食べ物を作ってくれている間、私はキッチンテーブルについて、部屋の中を見回していた。少なくとも10人か12人くらい女の子がごろごろしていて、着衣の状態は、それぞればらばらだった。何人かは床にじかに座ってる。
部屋の隅の床には、東洋人の女の子が二人座っていた。一人は部屋の角に背をもたれさせていて、その人にもう一人がもたれかかってる。みんな、どこかものうげそうに、ただ、ぼーっとして座っているだけ。ほんとに全員が、生気なくぼんやりとしている。あの東洋人の女の子たちは、ビキニのトップはつけていたけど、よく見ると、下は何も履いていない。
私の夕食ができたらしく、チューブトップの女の人がテーブルに持ってきた。私は食べ始めた。すると、ジョージの部屋のドアが開いて、中から女の子が
出てきた。なんと素っ裸で!
私は、口をあんぐり開けたまま、彼女を見つめた。首の周りに黒いものをつけている。よく見ると、部屋にいる女の子たち全員が、何か黒いネックレスのようなものをつけていた。チューブトップの女の人が近くにいたので、よく見てみると、それは細くて小さなリボンだった。私は、ただ黙々と食べ続けた。
チューブトップの彼女が言った。
「あなた、ラッキーよね」
「はあ?」
「ジョージと住んでいて… できるから… わかるわよね… いつでもできるから…」
私はちょっと彼女を見つめていた。けど返事はしなかった。私は急いで食事を済ませ、本を持って、アパートを出た。