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寝取られの輪 4 (1) 

「寝取られの輪 4」 
http://www.darkwanderer.net/stories/2426/The-Cuckolds-Circle-part-4.html



これまでのあらすじ

閑静な郊外に住む夫婦ブルースとリンダ。それまで知り合いと内輪でスワッピングをして楽しんでいたが、徐々にメンバーが「輪のパーティ」という集まりに活動を移していた。その噂を聞いたリンダは乗り気になり、ブルースを連れて試験的に参加し、ジェイムズという男と圧倒的な性体験をする。リンダはジェイムズとの体験を語りながら、徐々にブルースに対し支配的になっていく。その後二人は再びパーティに出席した。今度の相手はマイクという男。リンダたちが寝室に入っている間、ブルースはシーツと呼ばれる部屋掃除の仕事を担当し、彼女の乱れた声を耳にする。リンダはパーティの先輩にあたるサラに、夫に貞操帯をつけて苛める話しを聞き興奮する。やがてパーティの試行期間が終わりにさしかかっていた。正式会員になるには、黒人男の前で喜んで寝取られとなるスピーチをしなければならない。パーティの前夜、ブルースはリンダに指示されつつスピーチの予行演習をするのだった。




土曜日の夜、輪のパーティ。

ブルースはバー・カウンターにいてバーテンの仕事をしていた。その時、リンダが、輪の集まりで最も若い男と腕を組んで階段の方へ歩いて行くのを見た。

あの男のことはブルースも聞いたことがある。高校を出たばかりの、たった19歳の男。エネルギッシュで、顔立ちも良く、そして誰もが畏敬せざるを得ない一物を授かっている若者。

あんな子供みたいな若者がリンダの身体を楽しもうとしている。夫である自分が、もう何週間もできずにいるのに…そう思っただけでブルースは屈辱感に胸が痛んだ。それに、周りの人々がリンダとその男が一緒にいるのを見ていることも、ブルースは激しく意識していた。周りの者が、リンダは、もうすぐあの若者にやられちゃうのねと、思っているのが視線を見ているだけで分かる。中には、ブルースに視線を向けて、意味深な笑みを浮かべる者もいた。

ブルースは、リンダが連れの男から離れて、バーカウンターの方に歩いてくるのを見た。あの若者と一緒にいることは、全然、恥ずかしいことでもなんでもないとでも言いたげな表情で、誇らしげに歩いてくる。リンダは、皆の目の前で、ブルースの首に「寝取られ中」を意味する首輪をつけようとしているのだ。

「ブルース!」

いきなりマリーの怒鳴り声を聞き、ブルースはハッと我に返った。マリーは空のグラスを手に目の前に立っていた。

「は、はい、奥様」

「一晩中、待たされるのかと思っていたわ」 とマリーは嫌みたっぷりに言った。

「大変申し訳ございません。シャンパンのお代りですね?」 とブルースはできるだけへつらった声音で注文を伺った。

リンダは、カウンターにはゆっくりと来ようとしているようだ。リンダに首輪をつけられるところを見られたくない。ブルースは、できるだけ早くマリーをこの場から退場願いたいと思った。

「彼氏が私と一緒にカウンターに来てなくて良かったわ。こんなふうに無視されたら、彼、ものすごく気分を害すると思うから…でも、ちょっと、このことを彼に話そうかしら…正直、そうしたい気分だわ」

「た、大変申し訳ございません、奥様。心よりお詫び申し上げます。新しいグラスでお注ぎさせてください…」

すでに、マリーの後ろには別のカップルが並んでいて、ブルースに苦情を言うマリーを見ていた。ブルースは素早くフルート・グラスにシャンパンを注ぎ、ナプキンと一緒にマリーに渡した。

「先ほどは、大変失礼いたしました、奥様」

「あなた、何を謝っているの?」

リンダだった。今はカウンターの横に立っていた。

「彼、私のことを無視して、ずっと待たせていたのよ」とマリーが答えた。

「ブルース! ぼやぼやしてちゃダメじゃないの! ちゃんと謝りなさいよ。今すぐに!」

すでにブルースは何度も謝罪していたのではあるが、それを言ったとしてもリンダをいっそう怒らせ、リンダに恥をかかせることにしかならないと思った。それに今夜は大事な夜だ。ともかく好印象を与えなければならない。ブルースはマリーに向いて謝罪した。

「奥様、お待たせしてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。このようなことは決して繰り返さないとお約束いたします。決して! どうかお許しください」

「まあ、いいわ。でもリンダが言ったことは正しいわよ。ちゃんとこの場と自分の立場を、いつもわきまえていなきゃダメ。それに私がだれであるかにも注意すること」

「はい、奥様。承知いたしました。もっと努力するようお約束いたします」

マリーは返事もせずに、ぷいッと向きを変え、立ち去って行った。ブルースがリンダの方を向くと、リンダは彼の首にBCと書かれた首輪をつけた。

「ここの仕事が終わったらどこに来るべきか知ってるわね?」

「はい、奥様」

リンダは返事もせず、向きを変え、例の若者の元へと戻って行った。

その時までに、すでに3人、列になって並んでいた。皆、待たされているのを不満そうな顔をしている。今夜は大変な夜になりそうだ、とブルースは思った。



[2010/09/22] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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