金曜日の夕暮れ、ブルースは忙しそうに家の中を片付けていた。輪のクラブの男性が初めて家に来るので、その準備をしているのである。他の夫たちをあれほどまで夢中にさせ、かつ従順に変えた経験。それが何であれ、ブルースはその経験をもうすぐ味わうことになる。
リンダは、済ませておくべき家事のこまごまとした長大なリストをブルースに託して、ひとりショッピングに出かけた。ブルースはリンダがどんな服装を選んで来るか、待ちきれない思いだった。その選択を自分も手伝うことができたらとも願っていたのだが。
そして、ようやくリンダが二つの大きなショッピング・バッグを抱えて帰ってきた。ブルースは興奮の色を隠せない。
「一度モデルになって俺に着て見せてくれないか?」
「そうしなきゃいけないと思っていたところよ。リロイが家に来る前に、ちゃんとドレスアップしておきたいから」
「そうだね」
「でもいいこと? たとえ、場所が私たちの家であっても、礼儀をわきまえなきゃダメよ」
「分かってるよ」
「リロイを呼ぶときは、ちゃんとリロイ様と呼ぶのよ」
「もちろん」
「私を呼ぶときは?」
「奥様」
「よろしい。ともかく、今夜は私はリロイの女だということを忘れないで。あなた自身が同意していることだと。じゃあ、私は着替えをしてるから、その間に家事を済ませておいて」
「はい、奥様!」 ブルースはすっかり気持ちを切り替えていた。
1時間後。ブルースがモップとほうきを片付けたちょうどその時、リンダが二階から降りてきた。
「わーお!」 階段のところに立つリンダを見てブルースが叫んだ。
信じられないほど丈の短い黒いミニスカート。そして高いヒールのスティレット・ハイヒール(
参考)の姿。
「リロイはハイヒールが好きだから…」
トップは、胸元が大きく開いたセーターで、そこから垣間見える乳房は、ほとんど、卑猥とすら言えた。
「気にいった?」 とリンダは訊いた。
「すごく綺麗だよ。リロイは喜ぶだろう。それは確かだ。こっちにおいで」
「まるで私に命令しているような言い方ねえ」
「あ、すまない… お願いです、奥様。こちらのリビングへ来てください。奥様の美しさを近くから崇めたいのです」
「その言い方の方がいいわね…」
リンダはゆっくりとブルースに近づいた。「…それで? どう? リロイは褒めてくれると思う?」
ブルースは勃起してくるのを感じた。
「絶対です、奥様。リロイ様はとても運が良い人だ。羨ましい」
「よろしい! あなたは、私ばかりでなく、リロイのことも喜んでるということね?」
「その通りです、奥様。リロイ様が、奥様のようなお美しく官能的なお方と過ごせる機会を持てて、私も喜んでいるのです」