イサベラはベッドの中、仰向けで横たわっていた。脚を交差させて眠っている。苦しそうな呼吸に胸が上下に動いていた。それに合わせて、シュミーズの柔らかなモスリンの生地が、彼女のバラ色の乳首を擦り続けた。
「いや… やめて…」 小さな声で寝言を言っている。
「…イサベラ…」
そんなイサベラを見つめながらレオンは呟いた。彼女の顔に手を伸ばし、軽く開いた唇にかかるほつれ毛を優しく払いのかした。うなされているとは言え、いまは眠っているため、イサベラは普段レオンに見せているような険しい表情はない。彼は彼女の愛らしい顔を見ながら、心が疼くのを感じた。
「大丈夫…夢なんだよ… ここなら誰もお前を傷つけることはできない…」
「マリイ…」
突然、イサベラは叫んだ。声には恐怖の色がこもっていた。レオンは、即座に目を閉じ、じっと耐えた。
…夢の中でマリイはイサベラにひどい仕打ちをしているのだろう。怒りに胸が張り裂けんばかりになる。だが、その怒りをじっと心に閉じ込めるのだ。
レオンは大きな手でイサベラの小さな手を覆った。彼女の手は、何かに抵抗するように、シュミーズをかたくなに握りしめている。その手の指を癒すように、優しく撫で和らげ、握りを解かせた。
手を開かせた後、その手のひらに優しく唇を寄せた。するとイサベラは何か寝言で呟いた。だが何を言ったのかは聞き取れない。
イサベラは眠りながらも恐怖を和らげたのか、小さな寝息を立て、寝がえりを打った。それと同時に、シュミーズがめくれ上がり、滑らかな太ももが露わになった。月明かりの中、かすかに広がった太ももの間に柔らかな縮れ毛が見える。レオンは、その焦らすような悩ましい姿を目にし、唸り声を上げそうになった。
レオンは、彼女の手の輪郭を描くように舌先を這わせながら、改めてイサベラの姿を堪能した。めくれ上がったシュミーズに包まれた、かすかに膨れた腹部。それを見て、所有欲が満たされた誇りが身体の中に湧いてくるのを感じた。