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Drawer 引き出し (2) 


彼女は声に出して笑い出した。

「アハハ。言おうと思えば、仮装パーティの写真って言えるかも知れないわ。でも違うの」 

まだニヤニヤしながら私を見ている。

「私と元夫で、・・・ちょっと面白いことをしてたのよ」

「冗談でしょ!」

「いいえ!」

「あなた、ほんとに・・・?」

「彼に鞭を使ってたかって? ええ、そう。彼、すごく喜んでたわ! そういう男はたくさんいるし」

「あなたも喜んでたの?」

多分、私は好奇心をそそられたのだと思う。彼女は、元夫のデニスを喜ばすためだけで、こんなことをしてたのだろうか?

「まあ、興味深い質問にたどり着いたわねえ」

私は、失礼なことを訊いてしまったと、急に恥ずかしくなってしまった。それにマリアも、そんな私を助けるつもりはないらしい。

「でも、あなた、どうして、そんなこと知りたいの? 自分でもちょっと興奮してきた?」

「ただ、興味があって・・・」

「アハハハハ!」

彼女はまた笑った。彼女は、私が言ったことを信じてなさそうだった。でも、本当に、ただ興味があっただけなのに。

「ええ、私もそれをして喜んでいたわよ!」

ようやく返事をしてくれた。まだニヤニヤしている。

「・・・それに、あなたも気にいると思うわ。私には分かるわ」

「いいえ!」

少し、大きな声で返事しすぎたかもしれない。一旦、口をつぐんで、少しだけ笑った。自分自身に向けた笑いだったと思う。

「ただ興味があってって言ったはずよ」

「でも、どうして、そんなに興味があると思うの?」

「そりゃあ、普通のことじゃないし・・・それに、発見して驚いたし・・・」 

そこで口を閉ざした。彼女はただニヤニヤして私を見ているだけ。明らかに私の言葉を信じていない。

「・・・私の言うことを信じてもらえなくてもいいけど・・・」

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