俺もキスを返し、二人の口が一つに溶けるまで、キスを続けた。一旦、唇を離したが、気づくとすぐに、今度は舌を絡めあっていた。俺は片腕を回してトリスタを優しく抱き寄せながらキスを続けた。
その後、トリスタが少しだけ身体を離したが、その後は互いに瞳を見つめあっていた。ロマンティックに互いの瞳の奥の心を探りつつ、やがて二人の顔はゆっくりと近づき、それに合わせて二人とも目を閉じ、そして再び唇が触れ合う。
そうやって俺とトリスタはキスと抱擁を続け、その間、ラジオからは何曲も歌が流れた。どうしても彼女の柔らかそうな胸に手を伸ばし、愛撫したいと感じていたが、そうすることが怖いという気持ちもあった。ことを急いで、トリスタとの関係を台無しにしてしまうことだけは避けたかった。
ダッシュボードの時計を見たら、すでに11時を過ぎていた。俺はちょっと不安になり始めた。と言うのも、あと1時間もしないうちにステファニがここに来ることになっているからだ。
今、トリスタは車のシートに横寝になる感じで、俺の胸に頭を乗せている。腕に伝わってくる彼女の身体の感触は最高だった。俺は何気なさを装って彼女の背中を撫で続けていた。
俺はだんだん大胆になって、彼女の額にキスをしながら、片手をブルージーンズの上から彼女の尻に這わせた。
「うーん…、それとても気持ちいいわ、ジャスティン」 トリスタはそう言いながら、ゆっくりとシャツの上から俺の胸を撫でた。
「あなたってとても素敵ね、ジャスティン…」 彼女はちょっと顔を上げ、俺の口に情熱を込めてキスをした。
俺もキスを返した。そして、二人、互いに舌を相手の口に入れたり出したりする間、俺はさらに彼女の尻を擦り続けた。
「ああ、でも、もう行かなくっちゃ」 と突然、トリスタは滑るようにして姿勢を直し、運転席に座りなおした。 「あのワインでちょっと酔っちゃったみたい」 と俺を見て微笑む。
トリスタはボトルの三分の二を飲んだので、ワインに酔って目がとろんとしていた。その表情も、あのジーンズ姿も、最高だ。俺は、今すぐ、この場で彼女に襲いかかり、身体を奪いたいと思ったが、もちろん、そうすべきでないことは分かっていた。
「あなたはもうちょっと車の中にいていいわよ。酔いから醒めるまで」 と彼女は言い、ちょっと前のめりになって俺の唇に優しくキスをした。
「ああ、僕はもうちょっと醒めるまでここに座っているよ」 とキスを返した。
もう11時45分だった。ブラッドの母親は多分こっちに向かってる途中だろう。トリスタには、すぐに消えてもらわないと困る。
「おやすみ、ジャスティン」 トリスタはそう言って、もう一度、俺に優しくキスした後、ドアを開いた。
「おやすみ」
俺はトリスタがドアを閉め、駐車場を進み、自分の家の方へ歩いて行くのを見とどけた。酔って歩くのが困難なのか、まっすぐ歩けていないようだった。
トリスタが家の中に消えた後、俺は教会の駐車場の入口に注意を集中させた。その間に、ラジオ局を変えて、もうちょっとハードな音楽をしているところに変えた。注意をそがれるのはマズイので音量は下げた。それから入口にまた目をやると、ヘッドライトが二つこっちに向かってくるのに気がついた。
窓越しに、車が一台こっちにゆっくり近づいてくるのが見える。俺は運転席に移動し、スウェットシャツのフードを被り、サングラスをかけた。これなら顔が完全に隠せる。
ステファニは指示通り、車をトリスタの車の助手席側につけた。俺は前を向いたままでいたが、横目で見てステファニが車のドアを開けたのは知っている。俺は、ステファニが車から降り、ドアを閉めるのに合わせて、スイッチを押し、助手席側のドアのロックを外した。ステファニは助手席側のドアを開け、乗り込んできた。