次に、ダイアナは僕に手伝わせて、ヘビー・ボーンド(
参考)のレースアップ・コルセット(
参考)を着はじめた。黒サテンの生地のコルセットだった。
「私をどこか特別なところに連れて行ってくれるんでしょう。だったら、私も特別な女に見えるようにしたいの。コルセットはとてもセクシー。これを着ると、自分が世界で一番きれいな女になったような気がするのよ」
とは言うものの、僕にしてみれば、ダイアナのことを世界で一番きれいな女に他ならないだろうとしか想像できなかった。
ともあれ、彼女はコルセットの前面を留めるところを見せてくれたあと、背中を向いて壁に両手を突き、寄りかかった。そして、僕に、レース紐を上から下まで少しずつ引っ張って、中央に寄せるように締めるよう教えた。
多少、苦労はしたが、何とか紐をタイトに締めあげることができた。その後、ダイアナの指示に従って、余ったレース紐を結び、決まった位置に押し込むことができた。
その結果はと言うと、彼女は想像しうる限り最もゴージャスな細いウエストを誇る姿になっていた。豊満で、張りのある胸は大きく張り出て隆起し、腰からお尻にかけても、以前にも増して見事な曲線を描いて広がっていた。
その姿をいっそうエロティックに見せつけるように、形の良い脚に濃い目の色のストッキングをくるくると巻き解きながら履き、コルセットのガーターに留めた。さらに僕に見せつけるようにして、半透明な黒いシフォン(
参考)のブラウスを身につけ、その上に、腰までの丈の身体を包みこむようななめし革製ジャケットを羽織った。ラベンダー色で、バイク乗りたちが着るようなジャケットである。下はマイクロ・ミニスカート。それに靴はつま先部分が空いたプラットフォーム(
参考)のミュール(
参考)で、これはジャケットとマッチして、なめし皮製のラベンダー色だった。ヒール部分はスティレット(
参考)になっていて、そのおかげでふくらはぎがツンと反り、お尻とノーブラの胸を押し出す形になり、魅惑的だ。ジャケットはジッパーを閉めずに、前を開いたまま。そのため、彼女の驚異的な魅力がちらちら見えて、焦らしの効果が出ている。
ダイアナは化粧も服装に応じたものにした。普通の昼間の外出の化粧よりは少し濃い目の化粧だが、それがかえって魅力的で、このダイアナというワクワクするような女性の個性に完全にマッチした化粧だった。
彼女は、しばらくクローゼットの中を探し回り、またもジャケットにマッチしたラベンダー色のなめし皮のハンドバッグと、大きすぎると思われる黒皮のカペジオ・バッグ(
参考)を持ってきた。
「バッグを二つ?」 と僕は訊いた。
ダイアナは、可愛らしくぶうっと不満そうな音を出し、笑顔で答えた。
「私が今夜着るドレスを買いにショッピングに連れて行ってくれるんでしょう? その時、私がいま着ている服をどうしたらいいと思ってるの? 投げ捨てちゃう? そんなのダメ。私、この服装、大好きなんだもの。それに、この服装になると、私、とてもセクシーに見えると思うの。そう思わない?」
少なくとも僕の身体の一部は、彼女の言ったことに同意していた。