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ジャッキー 第7章 (4) 

アンジーは僕にワイングラスを渡した後、化粧台に行き、何かを手にし、その後、僕が座っているベッドに戻ってきて腰を降ろした。そして僕の手を握った。

「ジャック? あなたに告白しなければならないことがあるの。前にも言ったけど、私は男性も女性も両方好き。男性に関して言えば、私は男性との愛を受け入れることもできれば、いつでも手を切ることもできる…

「…男性の場合、私に何かを命令したり、どう振舞うべきかに注文つけたりできるものだと思い込んでいるような男性は嫌いだわ。私は、どちらかというと、関係を仕切る側にいるのが好きなの。そして、たいていの男性は、私がそういう動きにでると、対処できないって気持ちになってしまう。一方、女性の方は違うわ。女性だと私がリードしても気にしないのが普通。それに加えて、女性だと一緒に遊び回る時とか、男性といるより楽しいものだし。私がいまだに結婚していない理由は、そういうところにあるんだと思うわ。自分が探しているようなタイプの男性を見つけられなかった。私が女性に対して求めているような性質を全部備えているけど、依然として男性であるような、そういう男性を…」

アンジーは、話しを止めた。その時、僕は、これは別れ話なんだと思った。前にも似た経験はあったし、アンジーは、二人の関係はもう終わりと僕に言ってるんだろうと思った。僕は何も言わずにいた。何か言うと、それを受けて、アンジーは私たちはこれで終わりと言いだすんじゃないかと不安だったから。

彼女は、1分か2分ほど沈黙した後、また、話し始めた。

「私が言おうとしていることは、私はあなたが大好きだということ。できれば、私たちの関係を続けたいと思っているということなの。私が思うに、あなたは、私が男性と女性の中に探し求めている存在そのものになれる人だと思うの。あなたはとても賢いし、私から命令されても気にしない。どこのレストランで食べるかとか、どこに行くかを私が決めても、全然、気にしていない。むしろ、私がリードするのをとても喜んでいるようにも見えるわ」

僕は彼女の言葉が良いきっかけを与えてくれていると察知し、返事をした。

「僕は、君が僕に何をしろと命じても、どこに行くかを言っても、全然、かまわないよ。むしろ、そうしてくれると嬉しい。それに、僕たちの関係が終わってしまったらとても嫌だと思っている」

アンジーは僕の手を握り締めた。

「ちょっと言いずらいけど、でもあなたにもちょっと問題だと思えるところがあるのよ。例えば、誰が支払いをするかといった時。私が夕食をおごると、あなたいつも不平を言ってるわ。とてもあなたの経済力では行けないようなレストランだと私もあなた自身も知ってるのに…」

僕は、その点は気にしなくても大丈夫だよと言いかけたが、彼女は僕の唇に指をあて、僕を黙らせた。

「…それに私もあなた自身も気持ちいいと分かってることなのに、あなたがゲイがすることだと思いこんで、嫌々してるようにするところ。あなたがゲイじゃないのは、あなたばかりじゃなく、私もちゃんと分かってるわ。だったら、何か気持ちいいことがあって、それが身体を傷つけないとしたら、全然、しても問題ないし、むしろ、やって楽しむべきだと思うの。例えば、さっきシャワーを浴びながらしたこととか。あなたの可愛いお尻の穴に舌を使った時、あなたとても感じてたはずよ。それは私には分かってるし、あなたも知ってたはず。私があそこに指を使った時もね。なのに、あなたは、自分はゲイじゃないって言わずにいられなくなって、あのひと時が台無しになってしまった…」

「ごめん。僕が変態だと思われたくなくって、そう言ったんだ…」

アンジーはくすくす笑った。「あの行為、私が変態じみてると思っていたら、わたし自身がするわけないじゃない。私は、あなたが気持よくなってくれるのが嬉しいの。あなたも私が気持ちよくなることを嬉しいと思ってるのを、私は知ってるから。あなたが私のためにセクシーな女物の服装を着てくれたとき、私がとても興奮したのを知ってるでしょう? あなたがそういう服装をし始めたのは、私を喜ばすため。それが嬉しいの。そして今は、あなた自身が女物を着るのを好きになってる。そうじゃない?」


[2011/05/16] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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