モールの中、壁際にピカピカに磨かれた大理石のベンチがあった。トイレに通じる廊下の少し凹んだ一画である。僕たちは、そのベンチのそばに立っていた。
その場所で、僕の麗しい連れは、片手を鉤爪のようにさせ僕の胸にあて、僕の体をベンチのすぐ横、後ろの壁へと押しつけていた。毛皮のコートの前は開いたまま、ハイヒール・サンダルを履いた片足を持ち上げ、ベンチに軽く乗せている。
そして、彼女は、左手で僕の右手をとり、彼女のパンティに覆われた股間へと導いたのだった。それと同時に、右手を使って、僕自身のパンティに覆われた勃起を優しく擦りだした。そして、僕へ体を預けるようにもたれかかり、耳のすぐそばに唇を寄せ、囁いた。
「ねえ、教えて? …私、あなたが知ってる中で、いちばんのオモチャになってるかしら? あなたが望むままにどんなことでもしていいオモチャに?」
彼女はそう言いながら、言葉の区切りごとに舌先を僕の耳穴に刺し入れ、最後はとても優しく僕の耳たぶを甘噛みした。
他人の目がある場所で、こんなふうにあからさまに生々しい性的欲望を開示されるとは…。この瞬間、僕はもはや自分でコントロールできない状態になってしまった。なんとか彼女の質問に対する返答の声を出せたものの、それは体の奥から出すような唸り声にしかなっていなかった。返答の残りは、自然発生的に噴射した白濁の形で現れ、僕のパンティを濡らしたのだった。
ダイアナは、僕が連続して噴射するたび、その振動を指先で感じたのだろう。少し邪悪っぽく頬笑み、僕の唇に優しくキスをした。
「これ、イエスと返事したものと解釈するわね。…でも、あなたをトイレに連れていかなくちゃいけないわね。スーツに染みができてしまう前にきれいにしなくちゃ」
ダイアナは僕のスーツの襟をつかんで、ぶっきらぼうにトイレへと向かい、中に僕を連れ込んだ。普通のトイレでは狭すぎると思ったのか、並ぶ個室の最奥にあったハンディキャップを持つ人のための広いトイレに僕を連れ込み、ドアを閉め、ロックした。
「脱いで、パンティを私に渡して」と彼女は命令した。
僕は、靴を脱いで、それからズボンと汚れたパンティも脱ぎ、パンティだけを彼女に渡した。
「全部!」 と彼女は威圧的に大きな声をあげた。
僕はあわてて命令に従い、ソックスもスーツもシャツも、それにシャツの中のTシャツも脱いだ。
「その方がいいわ」
彼女は満足そうに甘い声でそう言うと、僕を押してトイレに座らせ、その後で僕の膝の上にまたがり、腰を降ろした。そして僕の汚れたパンティを上にかざして見せた。僕が出した精液がゆっくりとパンティの生地の端へと集まってくるのが見えた。トイレットペーパーでは、僕が出した白濁を拭うには足りないのは一目瞭然だった。
彼女は視線をパンティから僕の瞳へと変えた。
「チッ、チッ、チッ!」 と首を振りながらニヤリと笑っていた。「ずいぶんたくさん出したのね。このパンティ、とっても高かったのよ。捨てちゃうのはイヤだわ。ビニール袋に入れて家に持ち帰ればいいけど、このままではダメ。一緒にビニール袋に入れたものも汚してしまうもの。普通だったら、私、何も考えずにあなたのことをおしゃぶりして、きれいにしてあげたんだけどね。そうすれば、こんなことにならなかったのに。でも、今日は、あなた、本当に眉をひそめたくなるほど私におカネを使って、私にこんな素敵な格好をさせたでしょう? こんな私を連れ出して、見せびらかす前に、このドレスを台無しにしてしまうのはもったいないと思うの。どうしたらいいと思う?」
ダイアナは、またパンティをちらりと見て、それから僕に視線を戻した。そして、微笑みながら僕の顔にパンティを押しつけた。
僕は何も言わず、ついさっきまで自分が履いていたパンティの生地を舐めはじめた。一通り舐めた後、集まっている精液を吸い始めた。その味はダイアナのスペルマよりは少しだけ苦かったが、不快といえるような味では全然なかった。
ダイアナは指で僕のペニスや陰毛についている精液をできるだけ集め、その指を僕の口に持ってきて舐めさせた。
その後、彼女は顔を僕に近づけ、ディープなキスをし、僕にとって最も強烈ともいえる体験の余韻を僕と分かち合った。
「う~ん、とっても素敵…」 と彼女は歌を歌うような声で言い、「あなたって、すごい変態」 と続けた。
そして残りの白濁をトイレット・ペーパーで拭き取り、二人の太ももの間に落とし、水を流した。
「さしあたり、これで大丈夫ね。でも、あなたのために下着を探さなくちゃいけないわ。…あ、私、何を言ってるの? 下着ならこのバッグの中に全部揃ってるじゃない!」
ダイアナは足元に置いていたバッグの中をちょっと引っかき回した。そして、実に嬉しそうな笑顔になって、僕の前にライラック色のパンティを広げて見せた。それは、さっきまで彼女が履いていたパンティだった。
「ほーら、あった! これを履いてみましょう!」
そう勝ち誇って言いながら、彼女は僕の膝の上から優雅に腰を上げ、僕の足先にパンティを通し、太ももへと引き上げた。それから僕のあの部分を優しく引いて後ろに回し、トイレット・ペーパーを2重に畳んだものを挟ませ、またパンティを引っ張って、居心地が良くなるようにお尻を包んだ。
「さあ、これなら、新品同様!」 と嬉しそうな声をあげた。
だが、その後、ダイアナは僕を見つめたまま、黙ってしまった。何か考えているようだった。