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デス・バイ・ファッキング 第11章 (10) 

ディアドラは若干、肯定的に傾くことにしたようだ。

「現時点では、ドリスは何も持っていないわ。彼女が銀行にどれだけ蓄えているかは知らないけど、固定の資産は、この荒れ果てた農場と邸宅、それにIAMの会員名簿だけ。まずは交渉してみましょう? でも、この場所を彼女から買い取ってしまったら、彼女、どこに行くのかしら? 彼女、これまでの生活を変えて、新しい家を探して、そこを世話することになってしまうわ。でも、もう85歳よ。そんなふうに新しい人生を始めるなんてできないわ」

ディ・ディの論旨を受けてドニーが先を続けた。

「私たち、彼女が拒否できない申し出を提供できるんじゃない? 選択肢を二つだすのよ。選択肢その1は、介護人付きの居住施設を見つけて、そこで彼女は生活の世話をしてもらえ、さらに他のお年寄りたちと暮らしてもらうこと。その施設への入所料金と、彼女が亡くなるまでの月々の支払いは私たちが行う。それに加えて、旅行を楽しむための現金もいくらか上げてもいいわ。もうひとつの選択肢は、彼女には亡くなるまで私たちとこの家に住んでもらう。もちろん部屋代や生活費は無料で。それに旅行を楽しむための現金もかなり多額に用意すること。どちらの選択肢も、彼女の今の状態よりはずっと良いものになると思うわ」

「その多額の現金というのはどのくらいを考えている? それに選択肢1は最終的にどのくらいの出費になるだろう? 僕たちに、選択肢1を取り、同時にこの古い家を改修する経済的余裕はあるだろうか?」

そう僕が言うと、ディ・ディが割り込んだ。「ともかくドリスにその話をしてみましょう? 話し合いで、どのくらいかかるか分かると思うから」

そこで僕たちは再び家の中に入り、ドリスのところに戻った。彼女はデスクにつき、何か分からないが仕事をしていた。僕たちは、まず、ドニーに、さっき彼女が言ったことを繰り返させた。彼女は二つの選択肢のことを一通り説明した後、次のように言い、まとめた。

「私たち、隙のないしっかりした契約書を書きます。ですから、ドリスさんは、生涯、十分に生活の保障が得られると確信できると思います。その契約書をあなたの弁護士に見せて、保証してもらって構いません。この話、私たちにとってはとても急に決めたことなんです。ここに来た時は、IAMを引き継ごうとする意志はまったくなかったのは確か。でも、あなたがなさっているお仕事は私たちにとってとても重要なことなので、私たち、これからの人生を変えて、組織が継続していくように取り計らおうと決めたんです」

ディ・ディも付け加えた。「ドリスさん? この話、どうかしら? お子さんはいらっしゃるの? あなたご自身のお考えは?」

ドリスは、例の石膏で固めた表情に、押し型で作ったような笑みを浮かべた。

「子供はいません。私が必要としてるものは、そんな大層なことではありません。でも、老人たちと一緒に暮らすのだけは勘弁してほしいのは確かです。ここに住んでいて、とても快適だとずっと思ってきましたよ。確かに、ちょっと修繕が必要なのは認めますけどね」

「ええ、確かに修繕が必要です。僕たちもその点ははっきり分かっています。でも、ドリスさん自身は、選択肢2についてどう思っておられるのですか? どのくらいの額なら嬉しいと思われるか、その額を示していただけませんか?」

ドリスはまた笑顔になった。今度は本物の笑顔に見えた。

「さっき、あなた方がおっしゃったことをしてくれますかね。契約書を書いてください。おかねについては決まった額の代わりに、アメリカ大陸ならどこにでも行ける旅行を年に2回、保証してくれると嬉しいです。それに、ちょっと考える時間をいただければ…」

ドニーが返事した。「オーケー。でも旅行は北半球だけにしましょう。メキシコにも行けるし、カリブ海でもカナダでも行けますよ。それに私たちがちゃんと組織を運営しているか、いつも見ていてくれて構いません。あっ、そうだ。アンドリューは、契約には、高速のインターネット接続が必要条件だと言っていました」

ドリスは怪訝そうな顔で訊いた。「何のことです? そのインターネット接続って?」

まあ、こういう次第で僕たちはIAMを所有するにいたった。ポケットから一銭もおカネを出さずに決まった。ああ、確かに、その後、この邸宅を改修するのに13万ドルも払わざるを得なかったが。屋根を新しく付け替えたりと。そんなこと、誰にも想像つかなかったことだが。

さらに塗装もやり直ししなければならなかったし、水回りの配管は有名デザインで揃えた。そう、もちろん、光ケーブルも入れて、一階の部屋をコンピュータ室に変えた。二階には寝室が二つ並んでいたが、その間の壁を取り払い、一つの大きな寝室に変え、そこで三人で眠ることにしている。

気づいたと思うが、この頃までには、僕たちは以前の就寝時の取り決めを変更していた。ディ・ディとドニー、どちらかだけと寝るというのは難しいと感じるようになったのである。何もセックスのことを言っているわけではない。精神的な安らぎのことを言っている。というわけで、僕たちは巨大なベッドを一つ備え付けにした。僕は中央に寝て、左右にディ・ディとドニーが寝るのである。

僕の大好きな形はというと、二人がともに僕にすり寄ってきて、頭を僕の左右の肩に乗せて眠る形だ。妊娠した女性を二人、同時に抱き寄せて眠るというのは、すこぶる感情を高める行為である。特に、朝方、美しき女性が二人、僕の股間に顔を寄せて、僕を目覚めさせてくれることと言ったら、表現できないほど素晴らしい。


[2011/06/01] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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