トイレからベッドに戻ってきた時も、私はまだ笑っていた。アンドリューがこの状況の面白さを理解していたかは分からない。
私は彼を仰向けにさせ、その上にまたがった。そして、彼とつながったのだけど、この時の行為を、いまでは私は「笑いエッチ」と呼んできている。
ひょっとすると私には変態じみたところがあるのかも。それとも、この行為が、私がアンドリューに出会った最初の夜のことを思い出させるからかもしれない。あの夜、私と彼が行為をしている現場を、シャワーから出てきたディアドラに見つかったのだった。あれは、アンドリューがまだ私の存在自体を知らなかった時のことだった。
あの時、彼はようやく状況を理解し、私のことをディ・ディだと思いながら私を愛していたと分かった時、彼は声に出して笑いだしたのだった。私のあそこに深々と埋め込んだままで。そして、彼が笑えば笑うほど、私の中に深く入ってきて、それまで私が経験した度の男性よりも深く入ってきたのだった。
でも、その時、アンドリューは、その状況について冗談を言い始めたのだった。これは世界新記録だって。出会って、セックスして、オーガズムに至るまで世界最速だと。確かに世界新記録だったかもしれないけど、一方で、私たちはまだしっかりとつながったままだったのよ。あの凄い持ち物で私は貫かれたままだったの。なのに、アンドリューは、アハハと笑っていた。それに私も笑っていたかもしれない。
あの、笑っていたことで、かえって気持ちよかった。というのも、彼の固い勃起が私のあそこの内壁をマッサージすることになったから。笑う時の身体の痙攣が。小刻みに突く動きになっていて、私の中に小さな爆発をいくつももたらす効果になっていた。実際、大笑いしている真っ最中に、私は絶頂に達していたのだった。その点でも別の世界新記録だったかもしれない。よく知らないけど。
それが「笑いエッチ」。そして、いま私たちは、またその「笑いエッチ」をしている。私が笑っている間に、彼が、あの長くて太いものを私の中に入れてくる。いや、多分、入れる動きをしていたのは私の方かも。だって彼は仰向けになっているだけだったから。
アンドリューが、びっくりして床にダイビングをした時は、ちょっとおバカっぽく見えた(いや、改めて考えてみると、ちょっとどころでなく、とんでもなくおバカっぽく見えた)。だけど、彼はそれでも勃起を保っていた。私は、アンドリューのその能力は一種の異常じゃないかと思い始めている。アンドリューのように勃起状態を維持できる人は誰もいない。
彼は私たちと一緒にいると、ちょっと太ももをチラリと見せたり、あるいはちょっと私たちのお尻を見ただけで、即、勃起してしまう。私もディ・ディも彼をこの点でからかって遊んだ。彼は舌を使って私たちを責め遊ぶのだから、私たちも、彼のペニスを勃起させたり、萎えさせたりをして責め遊ぶのだ。でも、ある時点になると、それは萎えなくなってしまう。その時が遊びの終わり。
アンドリューのペニスに貫かれるのはとても感じる。その時、私はかなり自己中心的なセックス行為をしていたけれど、アンドリューは気にしていないようだった。それに私はずっと笑い続けていた。あの床にダイビングした時の彼の格好! 彼は時々、とてもトンマになることがある。いつもあんなに聡明な彼なのに、あんなにうぶになることがあるのが信じがたい。
私は笑い酔いというか、笑いが止まらない状態になっていた。最近、私はこの状態に時々なる。妊娠している今は特に。感情のコントロールが、少し難しくなっているのだろう。いまの私は、アンドリューの上にまたがり、動きながら笑い続けている。胸を上下に弾ませて(以前の私の胸だと、この弾ませるというのができなかった)。そして私のあそこは彼の大きな勃起を咥えこんで小刻みに動き続けている。大笑いしながら同時にイクことなんて本当にあり得るのかって? 私を信じて。本当にありえるの。
私は笑っていた。そして次の瞬間、叫び声を上げていた。アンドリューは、その時までは、全然笑っていなかった(多分、彼は私のちょっとした悪ふざけに気分を害していたのだろうと思う)。でも、私が叫び声をあげたら、今度は、彼が大笑いし始めたのだった。多分、私が可笑しく見えたのだろうと思う。
ああ、でもそれが気持ちいい。彼が笑うことで、私はさらに高みに押し上げられていった。彼は短い断続的なストロークで突き上げ始めた。私はあそこにどんどん力を込めて、あそこで彼の分身をギュッギュッと絞る動きを始めた。
そして前のめりになって彼に覆いかぶさった。すると彼のあそこが私のクリトリスを擦りだした。もう、天国に舞い上がった気分。もう、自分を抑えきれない。股間を彼にぐりぐりと擦りつけていた。ふたりの恥骨がぴったりとくっついて、ぐりぐりと擦りあっている。この快感を最大のものにしようと私は貪欲だったし、本当にすごい快感だった。
突然、アンドリューが腰をグイッと突き上げた。私の太った妊婦の身体が十数センチは持ち上がったと思う。それも彼の大きなペニスで完全に貫かれたままで。
もう限界だった。私はまた大きな声で叫んでいた。彼が私の中で噴射するのを感じた。私は、それをできるだけ長く持続させようとした。叫び声を上げては股間を擦りつけ、股間を擦りつけては、叫んでいた。両眼を閉じ、頭を前後に振りながら。ああ、私、とんでもない姿を見せていたに違いない。
そして、とうとう終わりが来た。私はがっくりと崩れ落ちた。愛する夫の胸に、この大きなお腹の身体を横たえた。彼は両腕で私の体を包み、強く抱き寄せた。私を愛してくれているのね!
こんなに太っていて、みっともなく、しかもわがままに振舞ったのに、彼は私をセクシーだと思っている。ふたり長い間、抱き合い続け、親密な状態を楽しんだ。彼の肌の感触が私は大好き。とても柔らかで、子供の肌のよう。でも、この柔らかな肌の下には男らしい筋肉がある。彼は柔らかい側面だけを私たちに見せているのだ。
今夜、この後、今度はディアドラの番になるのだと私は知っている。今度は彼女が彼のそばにいることになると思うと、羨ましく感じる。そんなことを思う自分は強欲なのだなあとは思う。世の中の大多数の女性より、私はたくさんセックスをしてもらっているのは事実。日々の生活で、ほぼ毎日のようにセックスしてもらっている女性は、この世に何人いるだろう。それに、最低でも週に数回はあそこを舐めてもらっている女性は? それに(いまは妊娠中なので限られてはいるけど)考えられるあらゆる体位を試してもらっている女性は?
しかも、私たちは二人いるのだ。単純な算数をしてみれば、アンドリューが私の二倍の量、セックスをしているのが簡単に分かる。いったい彼はどうやってそれを可能にしているのだろう。私にはわからない。道理で、いまの彼はあんなに力を抜いてぐったりしているわけだ。私が彼だったら、昏睡状態になっていることだろう。でも、いまの私たちはどうしても貪欲になってしまう。いまできることなら、いまのうちしておかなければという気持ちになっているのだ。だって、もう2週間もすれば、しばらくはセックスはお預けになってしまうのが見えているから。
可哀想なアンドリュー。人生の真っ盛りの時期に、私たちにこんなに酷使され続けて。彼が本当にクンニ好きだといいんだけど。
つづく