ある夜、特に激しい性行為の後でした。夫が言いました。
「ティフ、君が黒人男とするのを想像すると、ぶっ飛んでしまうくらい興奮するよ」
「どうして?」
「分からない。多分、一種、危険な行為だからかなあ」
「どうして、危険なの?」
「君が妊娠してしまうかもしれないからさ。そうなったら、なんて説明したらよいか」
「確かに強烈よね?」
「ああ、ほんとに!」
「でも実際は、妊娠のことは心配しなかったの。だって、すでに妊娠していたから」 と私は何も考えずに言ってしまいました。
「すでに妊娠してた?」 ジョンはショックを受けた顔で訊き返しました。
私はジェニーを身ごもっていたからと言いかけましたが、ちょっと考えなおしました。
「君は、毎日、性的にどんどん逸脱していくようだね」と夫は私の返事を遮って続けました。「考えてもごらん? 青い瞳で、ブロンドで、人妻で、しかも子供を身ごもった女性が、自分から進んで黒人男の集団に輪姦される…。これはすごいや!」
「でも、全員が黒人というわけじゃなかったのよ」
ジョンは変な顔をして私を見つめました。「君のこの輪姦話は、本当に細かいところまで具体的なんだよなあ。なんだか、妄想というより、実体験のように聞こえてしまう」
その時の私の顔に浮かんだ表情を見たら、私の秘密がバレてしまっていたに違いない。
「さあ、話しをしてくれ」 と夫が先を促した。
私は何か言おうとしましたが、何も言葉が出せませんでした。そして、そのすぐ後、私はわっと泣き出してしまったのです。夫が怒っていて、私と離婚したがっているのではと恐ろしくなって…。
ジョンは驚いていましたが、泣き続ける私を見て、話をしてと何度も促しました。そして、私は言葉に詰まりながらも、すべてを話しました。
話し終えたとき、私は夫から最悪の反応を受けるだろうと思っていました。ですが、彼が言ったことは、「ああ、僕もその場にいられたらよかったのに」という言葉だけだったのです。
私は涙で目を充血させながらも、夫の心の状態を知る手掛かりを求めて、彼の顔を見ました。ジョンは、その時の私がどれだけエッチな気分になっていたか分かったようでしたが、でも、彼が輪姦の件まで許せるかどうかは、私には分かりませんでした。
でも、その時、夫はにっこりと私に微笑みかけてくれたのです。私は嬉しさのあまり心臓が飛び出しそうになり、夫にきつく抱きつきました。
「私のこと怒ってないの?」
「怒ってないよ。むしろ興奮してるんだ」 と夫は私の手を握って、固くなった勃起を触らせました。
「…ありがとう。もし、あなたに捨てられたら、私、死んでしまうわ」
「ティフ、僕は決して君から離れないよ」
私は夫の体の上に飛び乗り、キスをし、抱きしめました。夫の心が私から離れていない。感謝の気持ちでいっぱいでした。
「あなたのことを愛してるわ。すごく愛してる。あなたが幸せになるなら、私、どんなことでもするわ」
ジョンは私にキスを返して言いました。「じゃあ、もう一度、輪姦を繰り返してくれと頼んだら、どうする? 今度は僕も見たり、加わったりできるようにしてくれと?」
「あなたのためなら何でもします」
それが私の返事でした。
夢に思っていたよりも素晴らしい結果になったのです。あの自動車工場での経験の後、私は、自分が根はおちんちんを何本も求める淫乱女なんだと知りました。赤ちゃんを産んだ後に性欲が前にも増して活性化したということがなくても、私は、多分、あの経験をもう一度してみたいという衝動に駆られたことだろうと思います。
そして今は、夫も興味を持って、祝福してくれている。残る問題は、次の経験は、いつどこでするかという点だけ。