出口はもう少しだった・・・でも、その時、もし出口にたどり着けたとして、どうなるだろうかと思った。何と言ったらよいか・・・私は本当は男なのだ・・・だが男とは言え、私の体のサイズは実際の女と同じくらいだ。電車の重いドアを開けるだけの力が出せないかもしれない。それに加え、この何時間かの間に、私は立て続けに4本のペニスの相手をしてきていたのである。あまりに疲労していて、そのようなことはできないかもしれない。
私は走り続けた。
そして、とうとう出口に着こうとした瞬間、私の後ろから、手が2本伸びてきて、強く引き戻されるのを感じた。次の瞬間、私は空中にかかえ上げられ、電車の壁に突き飛ばされた。
多分、私は、手荒に扱われるのが好きなように見えているのかもしれない。誰もが私をそのように扱うみたいだから。
私は電車の床にしゃがみこんでいた。集団の中で一番体が大きい男が私を押さえつけている。その私を男たちが取り囲んでいた。大半が黒人で、ラテン系が2人ほど。もう1人は白人っぽかった。
私は、少しもがき、岩のように私を押さえつけている巨体の黒人男が、少しでも動くか確かめようとした。だが、まったく動かない。
「ちょっと聞いて。あなたたち何をしようとしているか分からないけど・・・だけど、それは間違っているわ」
おそらく集団のリーダーと思われるウィルが、私の方に歩いてきた。彼は私を押さえつけている巨大ゴリラの背を軽く叩いた。男は、命令に従ってか、私をシートに座らせた。
「可愛い子ちゃん、俺たちゃちょっと遊んでるだけじゃねえか・・・」
ウィルはまだ私をおだてる言葉を使っていた。その声の調子、目つきから、彼が私を犯したがっているのがありありと分かる。
「何が欲しいの? お金?」
バカな質問だった。彼らが求めているのはお金ではないと分かっている。私の長いブロンドの髪は乱れ、私の顔の両側を覆っていた。右の乳房はまだあらわになったまま、靴は片方、脱げていた。その脱げた足をかばうように、脚を軽く組んでいた。
「いや・・・金じゃねえ・・・」 ウィルは私の真ん前に立った。
「何か他の・・・もっと・・・」 彼は言葉を引きずるように言いながら、私の大きな乳房を見つめていた。
「・・・もっと・・・?」 同じ言葉を繰り返しながら、私は緑の瞳を伏せ目がちにしながら、彼の股間に目をやった。青いバギー・ジーンズの中、大きく盛り上がってきている。
ウィルは、席に座る私の脚を自分の脚で挟むようにして、私の前に立ちはだかりながら、私に近づいてきた。顔を寄せ、ニヤニヤ笑って言う。
「キスなんかどうだ?」
私は目を輝かせた。本当に彼はそれを求めているのだろうか? この男は、私のことを、電車で出会ったばかりの見ず知らずの男にキスをするだけの淫乱女だと、本当に思っているのだろうか?
「キス? ただのキスだけ?」 少し嘲るような口調になっていたかもしれない。
「ああ、そうだ」 ウィルは私の緑の瞳を覗き込んだ。私のあらわになっている乳首を指でいじっている。
「そんなの、どうしていいか分からないわ」
そう言いながら、おどおどと周囲を少し見回してみた。私たちを見ている男たちの中には、ズボンの中に両手を入れている者が2人ほどいた。
「それじゃあ・・・なんなら、お前に何か他のことをさせることもできるんだぜ」
ウィルはそう言って、彼の仲間たちの方を指差した。その気になれば、仲間たちと私をレイプすることもできるのだと伝えているのだ。
突然、あの時と同じ恐怖感に襲われた。バリーの父親であるベンが私に襲いかかってきたときに感じた恐怖感だ。私を犯している時に、私の秘密に気づかれてしまうのではないかという恐怖。