クラブに入った私の目の前には、薄暗いホールの中、中央に大きなステージが2つ並んでいました。ステージを取り囲むように、後ろが開いた黒いブースが並んでいて、その中に黒い椅子がいくつか置いてありました。ステージには明かりが煌々と照らされていましたが、その他の場所は薄暗くされていました。
もちろん、ショッキングだったことは、そのステージで踊っている6人の女の子たちが全員、全裸か全裸に近い格好をしていたことです。ステージにはお金が放り込まれ、音楽がけたたましく鳴り響いていました。
クラブの中を歩き進む間、たくさんの男の人たちが私のことをじろじろ見ていました。特に、私が、日曜日の昼食会か、いや、それより悪く、日曜学校に行くときのような服装をしていたからでしょう。私が、あまりに場違いな服装をしていたため、みんな、何か変わったことが起きていると思ったに違いありません。歩き進みながら、こんな世界があるとは信じられない思いでした。そのような世界をこんなに間近に見るのは初めてのことでした。
チレルたちはブースを見つけました。そこに行く途中、ステージのそばに、私の昔の同僚が2人座っているのに気づきました。私は教師を始める前、短期間ですが、小さな会社に勤めていたのです。その2人の白人男は、以前、私に対し、お金を出すからセックスをしろと持ち掛けたことがあったのです。もちろん断りましたが、そうしたら、彼らは、会社中に、私が2人と寝たと、そしてもっと寝て欲しいと頼んだと言いふらしたのです。私はセクハラで2人を訴えました。そして、訴えをした2ヵ月後、2人は会社を首になりました。
私は、2人の顔を忘れるはずがありません。2人に見られないようにと願いながら、素早くブースに飛び込みました。ブースの中、チレルとカールの間に座らせられました。
みんなでさらに飲み物を飲み、きついお酒も2杯ほど飲まされました。飲み込むときは、とても大変でした。その間ずっと、チレルたち3人は、ステージで踊っている女の子たちに下品な野次を飛ばしていました。「おっぱいにこすり付けてやるか?」とか、「ケツをしゃぶってやるぜ」とかです。
誓ってもいいです。本当に、その場にいるのが吐き気がするほど嫌でした。もし、夫を知ってる人がその場にいたら。私は、どうやったらそこから出られるか考えました。
その間も、チレルはドレスの上から私の胸を触り始めていました。そして、こう言ったのです。
「奥さん、ステージの上に座りたいんじゃねえの?」
そして突然、私の返事も待たずに、彼は私を抱え上げステージの上に乗せたのです。そんなことはヤメてと頼みましたが、彼は私の頼みを無視し、ステージの上に座らせ続け、しかもダンサーの女の子に声を掛けたのでした。
「おい、この人のためにこっちに来て、踊ってくれや」
やって来た女の子は、可愛らしい日本人の女の子でした。胸は大きく、お尻は丸く小さい。そして愛らしい無邪気そうな顔をした女の子でした。彼女は、細い花柄のピンクのビキニ・トップを胸につけ、下はGストリング(
参考)を履いていました。彼女は、私を見るなり驚いたようでした。そして、私もすぐに彼女のことを思い出したのです。キョウコでした。2年前に私が教えた教え子だったのです。
キョウコは学校では成績が悪く、特に手がかかる生徒で、放課後、学校でも彼女の自宅でも、ずいぶん長時間、補講をしてあげました。彼女の両親とは仲良くなったのですが、彼女が卒業後は連絡が途絶えてしまっていました。今のキョウコはずいぶん変わってしまったみたいですが、彼女であることには間違いありません。
彼女は私であることに気づき、ゆっくりと顔に笑みを浮かべました。私のところに来て、頬にキスをし、こんにちはと言いました。彼女と少し雑談をしました。キョウコはチレルが誰なのか、私はここで何をしているのかと訊きましたが、私は、彼とはちょっとした知り合いであること、付き合わされてここに来たこと、ストリップ・クラブは初めてであることだけを伝えました。
するとチレルが彼女の耳元に何か囁きました。キョウコは頷いて、私に、ショーを楽しんで、と言いました。そして立ち上がってダンスを始めたのです。とてもセクシーなダンスで、踊りながら、ずっと私の目を見つめたままでした。私も、目を逸らすことができませんでした。多分、かなり酔っていたからというのもあるでしょうが、このようなダンスを見たことがなかったからというのが大きな理由だと思います。