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デス・バイ・ファッキング 第12章 (7) 


ディ・ディの話し

アンドリューと子供たちの間に何か不思議なことが起きている。子供たちは、アンドリューがそばにいると、絶対に決して泣かないのだ。彼はどんな魔法の呪文を使っているんだろう? 子供たちは彼が大好き。なのにアンドリューは、子供のそばにいるとき、ほとんど子供に話しかけない。私には理解できない心の通じ合いがあるのだ。私とドニーの考えでは、アンドリューが何も話さない時が、そういう出来事が起きる主要なきっかけのようだ、ということになっている。

子供たちは、私やドニーといるときは、ごく普通の赤ちゃんのように振舞ってる。可哀想に、アンドリューは、毎晩、夜中、子供たちの授乳の時間になると、起きて子供たちを抱えてこなくてはならない。でも、私たちの赤ちゃんが4人とも同じ授乳のスケジュール・パターンになっているのは、とても助かる。でも、そうなる確率は一体どのくらいなのだろう?

ともあれ、アンドリューが子供たちを私たちのところに連れてくる。私もドニーも、一人の赤ちゃんに乳房をひとつあてがい、授乳する。4人そろって、いっせいに、もう本当に必死な様子でおっぱいを吸い始める。げっぷをさせるのはアンドリューの仕事。赤ちゃんたちはお腹いっぱいおっぱいを飲んだら、後はアンドリューがベッドに連れ帰る。

4人ともとても可愛くて、それに4人ともそっくり。だから、ドニーも私も自分がどの赤ちゃんに授乳しているのかさっぱり分からない。アンドリューは、私たちがちゃんと自分の赤ちゃんに授乳してると請け合っているけど、私たちは彼の言葉を信じるしかない。

でも、本当のところは問題ではない。ずいぶん前に、私たちは、私とドニーの二人で、グループ・マザーになろうと決めていた。つまり、私がエマとエレを生みの母になったかも知れないし、ドニーがエディとエッダの生みの母になったかもしれないと。「かもしれない」の話しだけど。実際、私とドニーのどっちがどの子を産んだかというのは分からなくなってる。それに、そもそもそれはどうでもよくなっている。私たちは、4人のどの子についても母親であるという意識を持っているから。

だが、アンドリューは自分はちゃんと分かってると言い張っている。4人の区別ができると言っている。どの子も抱き上げて、その子の名前を自信を持って呼んでいる。それは正しいの? 誰にも分らない。ひょっとするとアンドリューは本当に子供たちを区別できてるのかもしれない。彼は、私もドニーも想像がつかない才能を持っているのかもしれない。

でも、正確にどんなことが起きてるのか知ったら、もっとよいと思う。この生後5か月の赤ちゃんたちは、世界が父親を中心にして回ってると思ってる。母親はただの食糧源にしかなっていない。

結局、私はアンドリューに真実を話させることにした。彼は私たちに話していないことがあるはず。それが何かは分からないし、どうしてなのかも分からない。ともかく、知りたい。

朝の授乳の後、彼に問いただしてみた。赤ちゃんたちは、ほぼ2時間以上、起きっぱなしでいた。なので、アンドリューは子供たちをベビーベッドに寝かせ、それぞれの額に額に触れると、すぐに4人とも眠ってしまった。

アンドリューを呼んで、ベッドに座らせた。私もドニーも、まだベッドの中。24時間、昼も夜も間断的に授乳をするのは、ちょっと疲れてしまうから。もちろんアンドリューがいつもそばにいてくれたけど、彼は全然疲れているようには見えなかった。

「アンドリュー? そろそろ私たちに話してくれてもいいんじゃない? 知ってると思うけど、私たちあなたの妻なのよ?」

アンドリューは驚いた顔をした。あの表情は知っている。本当はぜんぜん驚いていない時に見せる、「ああ、驚いた」という表情だ。

「話すって、何を? ディ・ディ?」

私はちょっとイライラしていた。疲れていたから。

「アンドリュー、また同じことを言わせないで。あなたは、私が質問する前から、私が考えていることを正確に分かっていたでしょう? これまで、いつも。なのに、私がそのことを言うと全然知らなかったみたいなふりをする。私たちあなたをいじめなくちゃいけない? それとも、正直に白状する?」

彼は話したくないようだった。私には分かる。まるで、話しても、私もドニーもその答えが気に食わないだろうと思っているみたいに。でも彼は私たちに隠し事ができるわけでもない。

「ディアドラ? 君は僕のことを狂ってると思うかい?」

ふーん、そういうやり方で切り出したいの? いいわ、付き合いましょう。

「いいえ、アンドリュー。あなたが狂ってるなんて思わないわ。そう言えば気分が楽になる?」

彼は困ったふうに言葉を発した。「あの子たちと僕は互いに理解できるんだ」

「それは知ってるわ。分からないのは、どうやってなのか、そして、なぜかということ。私もドニーも、あの子たちよりずっとあなたと長く一緒にいるし、私たちは36歳だし、博士号取得候補でもあるの。なのに、あなたを理解してない。どうして5か月の赤ちゃんが4人とも、あなたと理解しあえるというの?」



[2011/08/24] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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