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ジャッキー 第9章 (1) 

「ジャッキー」第9章 Jackie by Scribler http://www.literotica.com/s/jackie-pt-02


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これまでのあらすじ
ジャックは妻アンジーの浮気現場を見てショックを受け、彼女と知り合った頃を回想する。彼は法律事務所のバイト。アンジーはそこの上司だった。仕事を通じ親密になった二人はデートをし、やがてステディな関係になった。その過程でジャックはアンジーのランジェリを送られ、陰毛を剃られ、自分が出した精液をアンジーの陰部から舐め取る経験をする。いつものように週末アンジーの家にいくと、彼女はどこか様子が変だった。だがそれも忘れ、その週末の間にジャックは、女装と化粧の手ほどきを受け、ジャッキーという呼び名をもらい、アナル愛撫の快感も体験するのだった。さらには女装してショッピングをし、夜にはクラブへ行くことになる。
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アンジーが選んだクラブは、この界隈で名前が知られたクラブとは言い難かった。それは、ある意味、幸いなことで、僕たちは行列に並んだりしなくても良かったし、店内に入ればすぐにテーブルを見つけることができたし、さらにはサービス料も無料だった。もっとも、コートの保管にはお金が取られたが。

そのクラブは混んでいたとはいえ、過剰に混んでるわけでもなく、見たところ、お客さんは男性より女性の方が多い様子だった。僕がこれまで行ったことがあるクラブでは大半が逆で男性の方が多かったので、ちょっと奇妙な感じがした。でも、僕は学生のころにクラブに行ったきりだったし、僕が行ったクラブは学生たちが集まる店だったから、あまりあてにならない。

飲み物を注文するとすぐにアンジーは僕の手を引き、ダンスフロアに出た。早いビートの音楽で、平らな靴底の靴を履き男性の服装をしていたとしても、そのリズムに合わせるのがやっとだっただろう。ましてや女の子の服装をして、ハイヒールだったので、この音楽に合わせて踊るのは大変なチャレンジだった。

僕は周りにいる他の女の子たちを見ながら、それを手本にして踊った。アンジーもヘルプしてくれて、僕の両手を握ってくれていた。それが一種の安定役になり、なんとか転んだりせずに済んだ。二曲目の音楽が流れる頃には、ずいぶん上達し、安心してダンスを楽しめるようになっていた。

三曲目はスローな曲で、残念ながらアンジーはテーブルに戻って次の曲を待つことにしたようだ。そこでふたりでテーブルに戻ろうとしたら、男性がふたり、僕たちの前に現れた。アーティとグレンと自己紹介している。

二人とも190センチ以上はありそうなのだが、その中でもアーティの方が背が高い。体格的にもアーティの方が大きく、グレンはかなり痩せ形だった。グレンは茶色の髪で、直毛。ほとんど角刈りに近い短髪だった。一方、アーティはそれより長く伸ばしていたが、それでも、そんなに長髪と言うわけではない。

紹介をしあった後、アーティはアンジーにダンスを誘った。僕はアンジーに断ってほしいと思っていたけど、彼女は笑顔になって、頭を縦に振った。ふたりがダンスフロアに行くのを見ていると、グレンは僕の手を取り、ダンスフロアの方へ歩き出した。多分、グレンは、アンジーは僕のこともOKと返事したと思ったのだろう。

ショックを受けたときどうなるか想像してほしい。普通の男性であるにもかかわらず、男にダンスフロアに連れていかれているのである。しかもその男は自分の2倍はある巨体の男だ。グレンは一見すると普通のストレートな男性に見えたが、本当にそうなのかは正直分からなかった。彼は僕が男だと言っても決して信じないだろう。あ、いや、ひょっとすると、僕がバラしてしまう前に、彼は僕が男だとわかってしまうかもしれない。ともあれ、僕にはグレンのリードに従って、一緒に踊るほか何もできなかった。

ダンスフロアに上がるとすぐにグレンは僕を両腕で抱き寄せた。彼は右手を僕の背中に回し、左手で僕の右手を握って自分の胸の近くにあてた。僕は、普通の女性がするように、左手を彼の肩に乗せることしかできなかった。

手以外は彼に触れないように、僕はグレンの身体にくっつかないようにしていたけれど、踊っている間に彼は僕を引き寄せ、身体を密着させてきた。

「心配しなくていいよ。噛みついたりしないから。いや、ちょっとは噛むかもしれないけど、噛みついたりはしない」

このセリフは歌詞の一節だと知っていたので、これを言われた時には、思わずうなり声をあげそうになっていた。

グレンとは2曲、ダンスを踊った。その間、彼はおおむね紳士的でい続けた。確かに、一、二度、手が僕のお尻へと降りて行ったことはあったが、それ以外には何もなかった。だけれども、驚いたことがあって、それは彼が勃起しているのを感じたことだった。身体を密着させて踊っていたので、多分、僕の偽乳房が彼の胸を擦り、刺激していたのだろう。そして、その時、何かが僕の太ももを押しているのを感じたのだった。実際、そこに手を降ろしてチェックしたわけではないので、多分、彼のペニスなのだろうと想像するほかないが、それでも、それまで感じなかった何か固いものが太ももに当たっていたのは確かだった。その点を除けば、グレンとのダンスは割と楽しい体験だったと言える。実際、ダンスが終わった時には、もう少し続けたかったなあと思ったほどだった。

2曲目が終わると、音楽は早いビートの曲に変わった。グレンは僕をアンジーのいるテーブルへと戻してくれた。アンジーもダンスを終えていて、先にテーブルに座っていた。グレンは、ダンスにつきあってくれてありがとうと礼を言い、僕が腰を降ろす時、ちゃんと椅子を引いてくれた。そしてすぐに僕たちのいるところから立ち去った。

グレンが去ると、アンジーは意味ありげに唇を歪ませた笑顔で僕を見た。その笑顔を見たとたん、僕は顔が赤くなるのを感じた。アンジーの視線に目を合わせられなくなって、僕はうつむいた。

そんな僕を見てアンジーはうふふと笑い、他の人に聞こえないように低い声で僕に囁いた。

「どうやら、女の子の役をしっかり心から演じていたようね。初めて男とダンスをして楽しかったんじゃない?」

「こう言っちゃ悪いけど、君のせいで、他にどうしようもなかったんだよ。実質上、僕があの男とダンスせざるを得ない状況にしたのは、君じゃないか」

「あら、男みたいな言い方になっているわよ。うふふ…。でもね、別に私が仕向けたわけじゃないわ。あなたからダンスしたくないって言えたはずよ」

断ろうと思えば、断れた…。確かにアンジーの言う通りと思い、顔がいっそう赤くなるのを感じた。


[2011/09/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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