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ライジング・サン&モーニング・カーム 第1章 (5:終) 


ジウンは、多幸感による恍惚状態から心が回復するのにつれて、意識をしっかり持とうと努めた。陰唇は依然として敏感なままで、そこに何か柔らかなものが当たってるのを感じ、快感に思わず身体を震わせた。そこに手を伸ばしたジウンは、ノボルの興奮を表わす熱く固いものが自分の入口に触れているのを知った。彼はまだジウンの気持ちが分からず、彼女の意志を尊重して待っていたのである。

ジウンはノボルの一物がヒクヒクと痙攣しているのを感じながら、にっこりと笑顔になって、頷き、同意の意思を示した。そしてノボルが彼女の腰を抱えるのを感じた。

ノボルは興奮のあまり一刻も待てない気持ちになっていた。そして一気にジウンの奥深くへと分身のすべてを沈めたのだった。いきなりの挿入にジウンは痛みを訴える叫び声を上げた。その声を聞いて、ノボルは、彼女が処女であったと考えもしなかったことについて、自分を激しく責めた。そして睾丸が痛いほど疼いているものの、ジウンのためを思い、できるだけゆっくり動こうと努めた。

ジウンの身体が慣れるのを待ちながら、ノボルは出し入れの動きを再開した。彼は、分身を包み込むジウンのその部分の締め付けの強さを心から喜んだ。ノボルは、次第に快感に没頭し、いつしか腰を彼女の腰へと打ちつけていた。そして、ジウンがひときわ強く彼にしがみつくのを感じた瞬間、ノボルは彼女の中で噴出を遂げた。それはジウンが頂点に達したのと同時だった。

ふたりは乱れた息で喘ぎつつも、しっかりと抱き合い、やがて満足して眠りに落ちたのだった。

翌朝、ノボルは寝台についた多量の血液を見て、痛恨の念に襲われた。それに、もしかしてジウンは処女を彼に奪わせたことを後悔しているのかもしれないと思い始め、次第に不安感が増してくるのを感じていた。ノボルはどうしてよいか分からず、ただジウンが目覚めるのを不安に駆られつつ待ち続けた。

軽くまばたきをしながらジウンは目覚め、顔をノボルの方へ向けた。そして彼が心配顔で彼女のことを見つめているのに気づいた。少し上体を起こし寝床へと目をやった。そこに自分がもはや処女ではなくなった証拠があった。それからノボルへと視線を戻した。ノボルはわずかながら怖さにたじろいでるような顔をしていた。

ジウンは、そんなノボルのおどおどした表情を見て微笑み、優しく彼の唇にキスをし、再び枕に頭を乗せ、休ませた。

見たところジウンは昨夜の出来事を後悔していないようだと知り、ノボルは計り知れないほど安堵し、彼女を優しく抱きしめた。そして、彼女が居心地よさそうに自分の腕の中に包み込まれているのを見て、満足げに微笑んだ。こんな幸せな気持ちになるのは普通のことではない。多分、これまで起きたことはすべて、ふたりを結び付けるための運命の仕業なのだとノボルは思った。

その後、二人で簡単な朝食を食べた後、ノボルは例の石を持ってきて、そこに文字を書いた。彼の国に一緒に来てほしいと伝える文字だった。ジウンは不思議そうな面持ちでその文字を読み、それからノボルの顔を見た。ノボルは、ほとんど少年のように期待感を顔に表してジウンを見つめていた。

ジウンの心は、こんなこと向こう見ず極まりないことと叫んでいたが、それでも彼女は首を縦に振り、そして、いきなりノボルの両腕の中に飛び込んだ。彼女は、嬉しそうな顔をしたノボルに胸が潰れそうなほど強く抱きしめられ、明るい笑い声を上げた。

ちょうどその時、ジウンは、家の外で人々の声がするのが聞いた。知らない言葉をしゃべっている。だが彼女が愛する人はその言葉が分かる様子だった。そして、なぜか突然、何かを恐れている顔になっていた。

ノボルは、ジウンから離れ、素早く石のところに這って行き、それから家の外へ駆け出し、引き戸を閉めた。

ジウンは、石に書かれた文字を見た。「中に留まってるように」という意味のその文字はやがて乾き、消えた。

つづく



[2012/01/17] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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