アンドリューは私の手を握り、そしてふたりはキスをした。キスをするといつも最初の時のように感じる。いや、正確には最初の時ではない。アンドリューが私がドニーであるのを知った後の最初の時のように感じる。彼はキスをするとき、キスにとても愛情をこめてする。子供たちは私たちのエネルギーをものすごく吸い取ってしまうけれど、それでも愛し合うためのエネルギーについては、いつも残っているようだ。
子供たちはアンドリューを少しも困らせない。何と言うか、子供たちは彼にとってはストレスになっていないということ。彼は、自分のオフィスでプログラムを組みながら、そこで子供たちを遊ばせている。子供たちはほとんど彼が目覚める瞬間から、彼に付きまとって、彼女たちが眠るまでそれが続く。いつもアンドリューのそばにいたい様子なのだ。そしてアンドリューの方も子供たちがそばにいるのを楽しんでいる。
そのおかげで、ディ・ディも私もかなり生活が楽になっている。双子を抱えた母親の大半は、ぼろぼろに疲れ果ててしまうものだ。私たちは実質4つ子を抱えているようなものだが、それでもかなり落ち着いた生活だし、比較的、充分に休息を取ることができている。でも、思うに、これはアンドリューと子供たちの陰謀なのではないかしら。私たちを休ませておけば、アンドリューは、元気な私たちを相手にかなりたくさんセックスを楽しみ続けることができるわけだ。だから私たちに休息を与えているのではないかと。あの人、飽くことがないから。
だけど、それもこれも私たち、ディアドラと私が原因といえる。彼は私たちを魅力的すぎてどうしても抑えきれないと感じている。そう説明する彼のことを私も信じるようになっていた。私たちは本当に魅力的で抑えきれないのだ。少なくとも彼にとっては、私たちはそう見えている。他の男がどう思うかなど、私もディ・ディも関心がない。
私もディ・ディも身体を元の状態に戻すのに数カ月かかった。体重はふたりとも50キロに戻った。これは、ぴったり妊娠する前の体重。ふたりともお腹に妊娠線ができたが、アンドリューはむしろ妊娠線があった方が好きと言っている。経験を積んだ身体に見えるのがかえってそそられると。
それにしても妊娠線すら、私とディ・ディがほとんど同一だなんて。不思議すぎる。ふたり並ぶとふたりの線が一直線につながって見えるなんて。
アンドリューと私のふたりで寝室に入った。ふたりだけになると、アンドリューは愛の詩人のようになる。私への愛を雄弁に語り続ける。その言葉で、私はまるで王女様になったような気分になる。この人は本当に私たちのことを思ってくれている。私はこれまでずっと、まるで愛の繭の中で生活してるように感じている。
二人ともゆっくり服を脱いでいく。彼の胸板は美しい。ほとんど胸毛はないけど、しっかりした筋肉質の胸板。とても強い男の人だけど、私たちや子供たちと一緒にいる時は、とても優しい人。
彼が消耗しているところを見たことがあるし、欲求不満になっているところも見たことがある。でも、怒ったところは一度も見たことがない。私たちと一緒の時は決して腹を立てることがないのだ。ディアドラと私はもうちょっと移り気な性格。時々、大きな声で怒鳴ったりしてしまう。普通は彼の食生活に対して。だがアンドリューは決して怒鳴ったりしない。