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ライジング・サン&モーニング・カーム 第2章 (4:終) 


ノボルは、心の奥では、これは罠だと知っていた。だが、彼の両足は彼の意思にしたがうことを拒否した。何かに操られたように、彼は女の元に近づき、地面に膝をつき、そして飢えたように女の割れ目を貪り始めたのである。

不思議なことに、そこを舐めれば舐めるほど、ますます舐め続けたくなった。彼は、その肉門から溢れ出てくる甘い体液を飲み続けた。

女は背中を反らせ、胸を上にせり上げて、ノボルの愛撫を受け続けた。乳首がいっそう固くなっている。そして、絶頂に達した声を上げた。

女は満足した笑顔を見せながら、逆にノボルの股間へと這い寄り、痛いほどに勃起している彼の分身を舐めはじめた。

理由が分からないが、拒もうとしてもどうしても身体が言うことを聞かない。彼の腰は、勝手に、女の唇との接触をさらに深めようと突き出す動きをするのだった。

女は口を開き、その唇でノボルの肉茎をすっぽりと包んだ。同時に口の中では舌先が肉茎の底辺をしきりに擦り続ける。口の中で、それがぴくんと跳ねるのを感じ、女は甘い溜息をつき、ノボルは快感に歯を食いしばった。

女は、口をすぼめてさらに前後に動かし続けた。そして、ノボルのそれが危険なほど膨らむのを感じ、ほとんど達しそうになっているのを知った。

すると女は口を離し、自分から仰向けになり、ノボルを入口へと導いた。そしてノボルの尻がくいっと動くのを感じた。切羽詰まったノボルは、我を忘れて女の中に身体を沈めたのだった。

まるでさかりがついた動物のようにノボルは女の上、激しく動いた。それと同時に口を胸に寄せ、左右の乳首を交互に吸い続けた。女は頭を後ろに倒し、乳房をせり上げ、それを受け止めた。

ノボルの背中にまわした手は爪を立て、背を反らし、再び絶頂に達した声を上げる。

女は、体内でノボルの男根が脈動する様子から、彼が限界にさしかかっているのを知った。そして彼の耳元に口を近づけ、様々な卑猥な言葉を囁きかけた。

その言葉はノボルにとって刺激の度が過ぎたものだったのだろう。ノボルは喉の奥から苦痛とエクスタシーの混じった唸り声を絞り出した。

ノボルは、自分でも信じられないほど多量に放っているのを感じた。次々と滝のように女の子宮にしぶきを浴びせている間、ノボルは女の瞳を見た。その目は青みを帯びつつ虹色に色を変えながら光っていた。そして、彼はその瞳を見つめつつ、何か冷たいものが身体の中に侵入するのを感じたのだった。

「な、何だ?!」

だが、ノボルは考えをまとめることができなかった。その前に、苦痛のあまり地面に突っ伏し、神経を引き裂くような痛みに絶叫したのだった。

ノボルと女の行為を見ていた衛兵たちも、地面にのたうつノボルを見て、恐れを感じ、後ずさりした。

気味の悪い、引き裂くような音が夜の空気を満たしていた。ノボルは必死になり四つん這いで身体を起こそうとしたが、その時、自分の全身の肌から白い毛がぞわぞわと生え出し、爪からは獣のような爪が伸びてくるのを見た。

狐使いは、ノボルの歯が異様に伸び出てくる様子をうっとりと眺め、骨を砕き、肉を引き裂く音を楽しげに聞いていた。ノボルの止めてくれと請う声とともに。

ノボルが苦痛のあまりがっくりと地面に崩れ、動かなくなると、女は注意深く彼に近づき、自分の作品を調べた。女の足元に転がる物体は、完全に人間というわけでもなく、完全に動物というわけでもない。

ノボルは弱々しくまばたきし、女を見ていた。女は、その人間の形をした狼が弱々しい復讐心を持ちながら彼女を見ているのを見て、特にその目が氷のような青に変わってるのを見て満足した。

ノボルは立ちあがったわけではないが、その身体が全体的に大きくなっているのが、地面に転がっていても分かる。それに、女は、ノボルが変身の結果、かなり弱っているのを知り内心、安堵していたところだった。弱っていなければ、自分たちがほんの数秒でこの男に皆殺しにされるのは間違いないからだ。

女はノボルに近づき、その銀色に変わった鼻先を愛撫したが、その直後、鋭く長い爪でその鼻先にさっと傷をつけた。ノボルは、長く伸びた歯の奥から低い唸り声を上げたが、反撃するには身体が消耗しすぎていた。

衛兵たちは、おおっと声を上げた。女がつけた血の出た傷口がみるみる塞がり、たちまち消えてしまうのを見たからである。傷は完璧なベルベットの肌に戻っていたのである。

「これでよし。連れて行け」 と女は呟いた。

ノボルは衰弱のあまり、かろうじて立ちあがるのが精いっぱいだった。衛兵たちがその巨体を運び出さなければならなかった。いったい自分に何が起きたのだ? 身体を運ばれながら、ノボルが意識を失う前に思ったことはそれだけだった。

つづく


[2012/02/06] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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