「まあ、そうね。そういう記事。読んでいれば、話しは簡単になるのよ。ええ、まあ、例えば『エデンへの出口』(
参考)とか彼と読んでみてもいいわ。それでなくても、あなたが読んで、その後、家のどこかに置きっぱなしにして置く方がよいかも。『眠り姫』(
参考)もいいかもよ」
「眠れる森の美女?」
「そう。アン・ライス(
参考)のエロティック小説のシリーズ。それとも『ヴァリエーションズ』を買って、ベンに一緒に読みたいと言ってみるのもいいわね」
「そういうのって私らしくないわ・・・」
「じゃあ、私の写真を彼に見せて、彼がどんな反応するか確めてみたら?」
結局、私は実際にそれを行ったのだった。マリアは『ヴァリエーションズ』誌を一冊と彼女の写真を私に貸してくれた。そして、勇気を振り絞って、彼に、私たちは、その雑誌を一緒に読んで見るべきだとマリアに言われたと伝えるよう説得されたのだった。マリアの提案で、ベンと2人でベッドに入り、記事を交互に読みながら、雑誌1冊全部を読み通すことになった。どの記事が彼を興奮させるのか、それを見極めるのは私に任せると。
ええ、その1冊にはいくつか「女性が男性を支配する」投稿記事が載っていて、私は信じたくないのだけど、確かにベンはそのような記事に興奮していた。そこで私は深呼吸して、次の段階に進んだ。つまり、マリアの写真を見せたのである。
「うわあ、マリアにこういう側面があったなんて、一度も考えたことなかったよ!」
「そうよねえ・・・で、あなた、どう思う?」
「すごくセクシーに見えるよ! ううむ、彼女、ちょっとこの衣装を君に貸してくれたらいいのに!」
私の心臓が信じられないほど速く高鳴っていた。私はやってのけたのだ! この話題を持ち出しただけではなく、ベンがその方面を受容するタイプだというのも見出したのだ。
だが、私には、マリアが話していたことではっきりさせる必要がある点がまだ残っていた。
「彼女、デニスは、よく、鞭をされて感じていたと言ってたわ」
ベンは何も言わず、ただ、写真を見つめていた。私は話しを続けた。
「あなた、自分が女性に支配されるのを楽しむ方だと思う?」
ベンはまだ何も言わなかった。ただ写真を見つめるだけ。その後、彼は顔を上げ私を見た。そして、ようやく写真を横に置き、私にキスをした。その後、突然、私に襲い掛かってきたのだった。獣のようだった。
「彼、アレをして欲しがっているのよ」
後日、その時のことをマリアに話すと、彼女はそう言った。
「あなたが望むように彼を操れるわよ」
「マリア! 私、そんなこと・・・」