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裏切り 第4章 (14) 

持っていた携帯用のKYゼリーを急いで全部すぼまった穴にすりこんだ。ダニエルの求めで、私はベッドの端に覆いかぶさり、両手で身体を支えた。彼は私の唾液で濡れたペニスを私の入り口に押し当てた。するりと中に滑り込んでくる。

私は、それが入ってくるのを感じながら目を大きく見開いた。ダイアナのが大きいと言うなら、ダニエルのは巨大と言えた。彼は私をプロの娼婦のように扱った。獣のような情熱で、私のあそこを激しくえぐり続けた。

あまり時間はかからなかった―彼にとっても、私にとっても。

ダニエルが身体をこわばらせるのを感じた。ペニスもいっそう固くなるのを感じた。

彼は私の腰を両手で押さえ、ぐいっぐいっと繰り返し私の身体を彼の鋼鉄の棒へと引き寄せた。遠くの方から、女の子が叫んでいるのがかすかに聞こえた。

「ヤッテ、もっと! 淫乱女なの、私! この身体、好きに使って! 中に出してね! 安っぽい商売女なんだから、好き放題に使っていいのよ! ただのスペルマの捨て場所と思っていいの。あなたの熱いのを中に! 今夜、ずっとこれをしてほしかったの。だから、いっぱいやって! もっと強く! めちゃくちゃにして!」

薄い被膜を通してだけど、彼の肉棒がホースのように噴射するのを感じた。そして、それが引き金となって、私にもオーガズムが襲いかかってきた。私の周りの世界ががくがくと揺れ、何100万個もの小さな破片となって粉々に砕けていく。雷のような轟音が耳にこだました。頭からつま先まで、身体全体がヒクヒクと痙攣した。

ばらばらになった精神の破片をひとつひとつ集め、元通りにするのに、長い、長い時間がかかった。破片の一部は、決して、元通りにならないだろうと思った。

ダニエルが起き上がり、ズボンのチャックを上げる音が聞こえた。その間、私はハアハアと喘ぎながら、ベッドに突っ伏したままだった。時々、発作的に身体がぶるぶると震える。彼が、ありがとうと言い、部屋を出ていく音も聞こえたが、その時になっても、動けずにいた。

やがて次第に身体と心が元に戻り始めたが、その時になって、さっきの女の子の声―ダニエルに、やって、身体を使ってと叫んでいた声―が自分の声だと分かった。あの女の子の言葉、あの淫らな叫び、あれは私の声だったのだ。いったい何が私に?

いつものことだけど、ダイアナの教えは正しかった。コンドームは欠かせなかったのだ。私が出した量は、ダニエルが放出した量には及ばなかったが、それでも、つけておいていて正解だった。コンドームの利点は、まわりを汚さずに済むことも当然だけど、事後の処理の容易さもある。ダニエルのをペーパータオルでつかんでゴミ箱に捨て、自分のも同じように捨てた。それから自分の身体をチェックし、ベッドに染みがついてないか確かめた。

それから乱れ切った服装を直し、お化粧を整え、後で使う人のことを考え、シーツや枕を元通りに直した。

最後に部屋をもう一度眺め、ここが私が本物の男にバージンを奪われた場所ねと最後のお別れをしてから、元気よくドアを出た。


[2012/02/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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