第2章 母との会話
「ええ、ジェイムズ。私はね、ジルが正しいと思うよ。お前にはあまり選択肢がないんだよ。それにね、もしお前があの人たちが望むようにしなかったら、お前はジルを失うことになるのかもしれないんだよ。だから、一番良いのは、ともかく周りに調子を合わせて、この1年間、続けてきたように、寝取られであることを受け入れることじゃないのかい?」
「で、でも、お母さん。ぼ、僕の尊厳とか自尊心とかは?」
「お母さんは、お前を侮辱したり、お前の気分を害したりするつもりはないんだよ。でもね、お前のおちんちんは小さいわけだろ? それなのにあの4人の黒人男たちに対抗したりしようもんなら、毎日、お前が家に帰ってくるたびに、玄関先で自尊心を傷つけられることになると思うよ」
ジェイムズは深い徒労感を表した顔で母親を見た。その表情は、真に敗北し、征服された男が見せる表情であった。
「それにもう一つあるよ。お前はあの人が望むようにしなくちゃいけないよ」
「そ、そ、それって、ぼ、僕が…」
「そうだよ。お前はあの人が望むようにおちんちんを舐めてあげなくちゃいけないんだよ。それに、一番大事なことは、手抜きをしないこと。ちゃんと上手にしてやらなくちゃいけないということだよ」
「な、なんで? ぼ、僕は、お。お母さんがそんなこと言うなんて信じられないよ…」
「お母さんの言うことをちゃんと聞きなさい。いいかい、それもこれもお前たち夫婦を守るためなんだよ。それに、お前は、あの人が出すものを全部飲み下さなくちゃいけないよ。一滴残さず。あの人が文句をつけるような口実を与えちゃいけないんだから」
ジェイムズは母親の言葉と意見に驚愕していた。これとは正反対の見方を母親に期待していたからだった。母と息子は、この話題について、さらにもう2時間、話しあいを続けた。
「忘れちゃいけないのは、あの人に、おちんちんをしゃぶらせていただきありがとうございましたって、ちゃんとお礼を言うこと。あの人たち、お前がまだ反抗的になるかもと疑ってるかもしれないじゃないか。ちゃんとお礼をすれば、その疑いも和らげられると思うんだよ、お母さんは」
ジェイムズは母親の言ってることが気に食わなかったが、だからと言って、彼に何ができるだろうか。
「いいかい、お前? 事を荒だてても意味がないんだよ。そうなるしかないんだから。それで話しはおしまい。だから、お前? 自分の妻は基本的にあの黒人男たちの女になったんだと認めなくちゃいけないよ。お前がジルの身体を楽しめるのは、あの男たちがジルの身体を使った後、それも、あの人たちの許可が下りた時だけ、とあきらめることだよ」
「わ、分かるけど…。で、でも、今度生まれた赤ちゃんについては…」
「お前が父親になるのさ。あの人たちの誰かが本当の父親だろうけどね。それから、これも言っておこうかね? これから先もジルが黒人の子を産むかもしれないね。その可能性があると聞いて驚いちゃいけないよ」
「な、何だって?」
「それにね、ジルはお前に妊娠させられるのは絶対に望まないかもしれないね。そのことも認めなくちゃいけないよ」
「ぜ、絶対に?」 彼の声には絶望感の色がはっきり表れていた。ジェイムズの母親は、息子の哀れな顔とその声に、喜んだ。
「もっと言えば、お前はもうジルのあそこにアレを入れるのは永遠に禁じられてるかもしれないね。良くても、年に1回だけだろうよ」
「な、何と?……確かに……」
「一番良いのは、何も当然と思わないこと、それゆえ何も期待しないことだよ。……それに、忘れちゃいけないよ。良き夫というものは、決して妻に隠れて浮気はしないものだということ。だから…、そう、その通り! お前が思った通りだよ。溜まりに溜まって仕方なくなる前に、定期的に自分の手で処理しておくようにするのがいいだろうね」