トリスタの母親の隣に何かおいてある。それを見て俺は目を見張った。パンティじゃないか。
「うぅぅぅ……」 頭を左右に振りながら、喘いでいた。
俺の下半身は今すぐ出て行き、この場でヤッテしまえと言ってたが、俺の脳はそれはやめろと言っていた。俺は立ち尽くしたまま、トリスタの母親のスカートの中に突っ込んだ手が動く様子を見続けた。
「ああ、神様…、い、いいぃ…っ」 そう叫んで背中をぐっと反らせた。
「ああっ、ああっ、ああっ…」 トリスタの母親は何度も声を上げた。強烈なオーガズムに襲われているらしい。
ズボンの中、俺の分身がビンビンになっていた。すぐにでもズボンから出してしごきたかったが、何とか我慢した。今日はもう2回も出してしまっているし、今夜のメインイベントのために今は自制しておかなくてはいけないからだ。
突然、トリスタの母親は身体を少し立てて、手を後ろについて身体を支え、のけぞる格好になった。そして、股間にあてた自分の手に腰をくいっくいっと突き出し始めた。そして、再び、頭を左右に振って喘ぎ始める。
その腰の動きにリズムを合わせて、華奢なテーブルの脚がギシギシ揺れていた。自分で自分を慰め、絶頂に向かって邁進する姿を見ながら、この年上熟女が、どれだけ激しく、どれだけ快感に貪欲かを、信じられない思いだった。一つだけ確信できたことがあった。それは、牧師である彼女の旦那が、充分に彼女を満足させていないのだろうなということだ。
「ああ神様、ああ神様…、あっ、ああっっ…」 トリスタの母親は何度も叫んだ。
その腰はぐいぐい前後に動き続けていたし、喘ぎ声や叫び声もどんどん大きくなってくる。俺が見ていた角度からだと、肌が露出してるところは、右脚の太ももから下のところだけで、他は全然見えない。だが、ひたすらどんどん激しく動き続ける腰が色っぽい。背をぐいっと反らす姿もそそられる。
「ああ、イエス様、わたしをお助けください!」
そう叫んで、ぶるぶる震えだし、全身を痙攣させだした。強烈なオーガズムに突入したのだろう。
「あああぁぁぁぁぁ!」 相変わらず腰を動かしながら絶叫した。
もうすっかりコントロールができなくなったみたいで、ハアハアと苦しそうな息遣いでぶるぶる震えっぱなしになっていた。
ずいぶん長くオーガズムに達していたようだったが、しばらくして、ようやく身体から力が抜け、動きもゆっくりになり始めた。最後に、腰の突く動きが収まり、テーブルに乗せた尻からも力が抜けたようになった。
捲り上げたスカートの中から手を抜くのが見えたが、その瞬間、俺は息が詰まりそうになった。
スカートの中から出てきたのは空のワイン瓶だったのである。それをパンティの隣に置くのが見えた。瓶の長い首の部分が、トリスタの母親自身が分泌した粘液でキラキラ輝いていた。ろうそくの明かりを反射している。
トリスタの母親は瓶をテーブルに置くと、すぐさま、テーブルから滑り降り、床にひざまずいた。胸の前で両手を握って、お祈りの姿勢になり、顔を上げた。
「ああ、天にまします神様。どうか私をお救いください。私のこの淫らな身体から邪悪な悪魔の罪を取り除いてください。私をお清めください。永遠に続く破滅の行為から私を救い、天国へお送りください。私の一生をあなた様に捧げます。どうか、私の罪深い身体から悪魔の欲望を取り除いてくださいませ。どうかご慈悲を私にお恵みください。父と子と聖霊の御名において、お祈りいたします。アーメン」
そう言い、トリスタの母親は立ちあがった。俺は素早く、そして音をたてないようにして、向きを変え、地下室に通じる半開きのドアへと走った。それから、地下室を走り、階段へ向かい、階段も二段ずつ踏んで駆けあがった。キッチンの近くにくると、ゆっくりとした歩き方に戻って、何とか息切れを直し、落ち着いてキッチンに入った。
「あら、どうしてずいぶん時間がかかったの?」 とトリスタは何も持っていない俺の手を見ながら訊いた。
「あの部屋がどこにあるのか分からなくなってしまって…」 と俺はトリスタの隣に座った。
ちょうどその時、トリスタの母親がワインを2本持って地下室から出てきた。トリスタは立ちあがり、母親からワインを受け取った。そしてボトルを1本、開け、みんなのグラスに注いだ。トリスタの母親はロースト・ビーフをスライスした後、テーブルの方に向き直り、皿に盛りつけした。
ようやく、皆が椅子につき、頭を下げて、お祈りの姿勢になった。