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裏切り 第5章 (3) 


ダイアナは、シュガーがあのサイズを選んだ時のこと、豊胸に至る手順のこと、手術後の回復期間にどんな助けをしてあげたかなどを話してくれた。彼女は目を輝かせて話し、話しながら、息づかいが乱れてきているようだった。

彼女は一通り話し終えると、ふと我に返ったように視線がはっきりさせた。そして、急いで付け加えた。

「いまのは、あなたが、もしも万が一その道を取るとしての話しね。その場合はどんなことがあるか知っておいたほうがいいわ」

ダイアナの様子から、ダイアナとシュガーの間には単なる「友情」以上のことがある――少なくとも、過去にあった――のではないかという印象を受けた。

ダイアナは、ホルモンの件については慎重に扱った。女性ホルモンを摂取することの良い点は、肌や筋肉が柔らかくなること、髪が濃くなり艶も出てくること、いわゆる「二次性徴」の性質である乳房、腰、お尻が大きくなること、それに言うまでもなく、特に乳首などで感受性が増加することなど。

もちろん、副作用もある。顔の火照りを感じたり、気分にムラが生じるようになったと言う人もいるし、ホルモンを取ると眠気が生じると言う人もいる。医学的なリスクもあるけれど、私たちの年齢の人では高いリスクではないらしい。そして、男性としての性機能を失う可能性も……。

ダイアナは私の股間をマッサージしながら、こういうことを説明してくれた。最後の男性機能のところを言う時、小さな声で、ほとんど神聖な言葉を言うような感じで言った。しかも、顔を落として、手を当てているところを見ながら。

言い終えて、顔を上げたとき、ダイアナと私の目があった。彼女は私に顔を寄せ、優しくキスをした。その件について、他に何も言葉を交わさなかったけれど、彼女が私のどこのことを思っているのか、迷いようがなかった。

私の身体をより女性的な体つきに永久に変えてしまう方法について、愛する人と理性的な話し合いをする――。そのことには、たぶん、どこか根本的に不合理的でおかしなところがあったと思う。だけど、たとえ、おかしなところがあったにしても、私はそれに目を向けなかった。その時点では、それはただの話しあいで、それ以上ではなかった。ダイアナは何も強要したりしておらず、単に選択肢を提供しているだけだった。

そして正直に言うと、その時の私は別のことが気になっていた。

ダイアナは話しに夢中になっていて、注意が欠けていた。その時、ダイアナはピザを口に入れながら、ピザではなく私のことを見ていた。そのため、ピザの中から大きなソーセージの一部が飛び出て、それが彼女の生肌のお腹に落ち、おへその穴に、まるで宝石をはめ込んだように嵌まったのだった。

ダイアナはアハハと笑い、それを取ろうとしたけど、私の方が速かった。即座に顔をそこに寄せ、いたずらなソーセージの塊を掬いあげ、口に入れて噛み、そして飲み込んだのだった。そしてその後も、優しく舌でペロペロと彼女のおへその穴についた汁を舐めたのだった。

それに、それをしながら、彼女のへそリングも何度か舌先で弾いた。それをした時、ダイアナが身体を震わせるのを感じた。ほんのちょっとだけだったけど。

おへそに口をつけたまま、見上げたらダイアナと視線が会った。ふたりともしばらく見つめあっていた。何も言わないまま。


[2012/04/11] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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