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ライジング・サン&モーニング・カーム 第5章 (1) 

「ライジング・サン&モーニング・カーム」 第5章 The Rising Sun & The Morning Calm Ch. 05 byvinkb


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これまでのあらすじ


16世紀、釜山。地元の娘ジウンは日本から来たノボルと知り合い、ふたりは結ばれた。しかし翌朝、ノボルの弟三郎たちにジウンは強姦され、彼女は自害した。ノボルは怒りに兵を殺すが拘束され、秀吉に不死の刑を科される。ある山奥でノボルは狐使いの美女と交わり、その結果、自分が人間ではなくなるのを感じつつ意識を失った。時代は変わり現代。シカゴ。女医のアンジェラはたまたま入ったレストランで不思議な魅力があるノブ(ノボル)と知り合い、デートに誘われた。そしてそのデートで、アンジェラはノブとのセックスで失神するほどの快感を味わう。


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翌朝、ノボルは目を覚ました。安らかな気持ちだった。そして肩に頭を乗せて眠っているアンジェラに目を落とした。長い黒髪が彼の胸板に広がっている。

彼女はどことなく口元に笑みを浮かべたまま眠っていた。透き通る白肌の顔に、そばかすが陽に照らされ際立って見えた。

「ウツクシイ [Utskushi]」 と彼は呟き、彼女の頬を撫でた。

まるでそれを感じたのか、アンジェラは眠ったままノボルにすり寄った。

不意にトイレに行きたくなり、嫌々ながらもノボルは、眠りを邪魔しないように彼女の隣から離れ、階下に降りた。用を済まし、ベッドに戻ろうと階段を上がりかけたところで、アンジェラの携帯電話が鳴った。

ノボルはアンジェラを起こしたくなかったので、彼女のバッグから携帯を取り出し、土曜日のこんな朝早くに電話をよこす発信者は誰だろうと、その表示を見た。そして、ディスプレーに「ケン」と出てるのを見て、顔をしかめ。携帯を開け、耳を傾けた。

「ヘイ! セクシー先生。俺と会えなくて寂しかったかい?」 ふざけた調子の男の声だった。

ノボルは唇を歪め、歯を剥いた。「お前は誰だ?」

電話の向こう、驚いて声が出なくなっているのが分かった。だがノボルの声と同じく怒った声が返ってきた。

「お前こそ誰だ。アンジェラの電話で何をやってるんだ?」

「彼女に何の用だ?」

「そんなのお前に関係ねえだろ。アンジェラに何かしたのか? 彼女はそこにいるのか?」

「アンジェラは元気だ」 ノボルは事務的にそう言って、電話を切った。

これが電話での会話だったのは良いことだった。そうでなければ、あの男を半分に引き裂くのを我慢できたか、自信がなかった。

携帯をバッグに戻し、そのバッグを持って二階に上がった。アンジェラが必要とするかも知れないと思ってだった。

再びシーツの中に滑り込むと、アンジェラは寝返りを打ち、彼に背中を向けた。

腰からお尻にかけての曲線美に目が走る。ノボルは直ちにペニスが勃起するのを感じた。アンジェラがこのように無防備な姿でいるのを見て、ノボルはもう一度彼女を奪いたいという衝動に駆られた。

後ろからアンジェラを抱き寄せ、裸となっている体の前部を彼女の背に押しつけた。そのせいか、アンジェラが目を覚ましたようだった。

「はあ…?」

「オハヨウ [Ohaiyo]」 

ノボルはかすれ声で彼女の耳に囁いた。



[2012/04/12] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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