俺は向きを変えてステージへと歩き始めた。すると、向こうにマンディがいて俺に手を振っていた。彼女のいるテーブルへと進むと、彼女は立ちあがり俺の方に歩いてきた。マンディは素っ裸だった。身につけているものと言ったら、セクシーなスティレットのハイヒールだけ。
俺たちは互いに両腕を広げ、温かく抱擁した。
「調子はどう? ジャスティン?」 マンディはそう言って、俺の唇にキスした。
「順調だよ」 と答え、両手を彼女の裸の尻肉へと滑り降ろした。
「私のショー、見てくれた?」 とマンディはステージの方を振り向いた。ステージでは別の男女が絡み合っている。
「いや、すまない。見てないんだ」 と俺は顔をしかめた。
「私、サーシャとスベンと一緒にステージに上がったのよ」 とマンディは俺の両手を握った。
マンディの乳房は小ぶりだが、乳首がツンと立っていて、セクシーだった。表情から察するに、彼女はステージでの行為で満足しきっている様子だった。
「どうやら、君はあの二人に入れ込んでるようだね」 と、俺は、サーシャとスベンを見ながら言った。ふたりは俺に手を振っていた。手を振るのに合わせて、サーシャの胸がぶるんぶるん揺れている。
俺も二人に手を振り返し、それからマンディに目を戻した。彼女は俺の手をギュッギュッと握っていた。
「今夜のメインイベントで、ケイトと一緒に出るんでしょ?」
「ああ。待ち遠しいよ」
ズンズンと音楽が鳴り響き、スポットライトがまぶしい。
「そりゃそうでしょうね。うふふ…」
「見る時は最前列の席に座るのかな?」 と、手を彼女の顔に近づけ、顔にかかった髪の毛を払ってあげながら訊いた。
「ごめんなさい、わたし見れないの」 とマンディは困ったような顔をした。「夫が帰ってくる前に、家に帰らなくちゃいけないから」
「そうか…。じゃあ、この次だね」
「約束するわ」
そう言って、マンディは自分のテーブルへと戻りだした。
「そこまで付き添ってあげるよ」 と彼女に寄り添いながら、俺もテーブルへと向かった。
テーブルに着くと、サーシャとスベンは服を着始めているところだった。マンディも頭からドレスを被り、身につけ、それからパンティを履いた。
「帰り道、気をつけて」 と、俺は、ハンドバッグを手にしたマンディに声をかけた。
「ええ、あなたも、今夜は楽しんでね。おやすみなさい」 とマンディは出口に向かった。
俺も「おやすみ」と彼女の背に声をかけ、スベンと握手をし、三人を見送った。
三人が出口を出るのを見届けた後、俺はケイトのテーブルへと向かった。そこに行くまで、何度か背を縮ませなければならなかった。天井から拘束具が何本もぶら下がっていて、それに頭をぶつけそうになったからである。