わたしは心を充分落ち着けてから答えた。
「あら、わたしトミーを車に乗せて、家に連れ帰ったわよ。多分、まだ寝てるんじゃないかしら」
「そうか…。実はトミーのことがちょっと気になっているんだよ。最近、家にいることの方が多くて、外に女の子とデートに行ったりすることがなくなっているような気がしてね。昨日の夜は別だけど。昨日のパーティには女の子がいたのかい?」
「ええ、ちょっと教えておくと、トミーは良い娘さんとデートしているわ。ジーナという娘さん。ジャニイの娘さんよ」
そう言った途端、ジーナの可愛いあそこの味を思い出してしまった。ジーナが脚を大きく広げた姿や、あそこに息子のおちんちんが出たり入ったりしているところが頭に浮かぶ。私は頭を振って、その光景を頭から振りはらおうとした。
「ああ、ジーナか…。思い出したよ…、ちょっとセクシーな感じの娘さん…」
いやあねえ、変態っとわたしは思った。夫はもう40歳、なのにまだあんな若い娘のことを考えているなんて。わたしは夫の言葉を無視して向きを変え、コーヒーを啜った。
「ところで、あなたの今日の計画は?」
「ああ、そうだ! 言っていなかったっけ? シカゴに新しい口座を作ったので、会社に行って、提案された財政計画を検討しなくちゃいけないんだ」
夫は私に顔も向けずにそう言った。おカネ、いつもおカネ。彼には、おカネが第一。全然わたしに注意を払ってくれない!
「いつ頃帰ってくるの?」 わたしは心配している気持ちが伝わるような声で訊いた。
「今夜遅くには戻ってくるよ。ごめんね、教えていなくて」
ふーむ、丸一日ということね! ひょっとすると、この機会に子供たちと話しあって、いろんな事を整理することができるかもしれないわ。
夫がわたしに近寄ってきて、優しく抱きしめた。わたしも気を使ってくれたお返しに、彼を抱きしめてあげた。そうしたら、すぐに夫は両手でわたしのお尻を揉みもみ…。
ちょっと尻ごみしてしまった。というのも、さっきクリスティにお尻を叩かれた後で、まだ肌がヒリヒリしていたから。
でも、さらに夫がナイトシャツを捲り上げ始めるのも感じた。
「ジョン、何しているの?」 と彼の首に両腕を絡ませたまま訊いた。
夫は言葉で返事する代わりに、わたしの唇に唇を押しつけてきた。夫の態度にまだ怒ってはいたけど、わたしもキスを返し、それから間もなく、二人とも熱のこもったキスをして、舌を絡ませ合っていた。
わたし、興奮していたのかしら? でも、どうして? ちょっと触れあっただけなのに、どうしてわたしはこんなに興奮しているのかしら? ずいぶん長い間、夫とはご無沙汰だったから? それとも……、わたしが変わったということ? 淫乱に振舞うことを思うととても興奮するようになってしまって、誰とでも喜んでそういう女になるように変わってしまったから?
早くも、夫はわたしのシャツの裾を腰のところまで捲り上げてしまっていた。いまは両手でお尻の頬を揉んでいる。呼吸が乱れてきて、ハアハアとした息づかい。キスをしてるから? それともお尻を触られてるから?
「ジョン? …ねえ、……わたしを叩いて……お尻を…!」
自分で言って、自分で驚いてしまった。わたし、娘にされたスパンキングをそんなに気に入ったのかしら?
「……うーむ。いいよ…」 夫はそれしか言わなかった。
ピシャリ!
「ああ、いい……」 夫の前では素直に悶えられる。
ピシャリ! ピシャリ! ピシャリ!
ああ、ほんとに気持ちいい! 背中を反らせて、さらにお尻を突き出した。
「ああん……。お尻、感じる……」
叩く力がどんどん強くなっていた。わたしは興奮でぶるぶる震えはじめていた。
夫の首根っこに両腕を絡めてすがりつきながら、お仕置きをしてもらってるわたし…。頭の中では、イケナイことをしたわたしを、夫にお仕置きしてもらっていると想像していた。…息子としてしまったこと、フランクとしてしまったこと、スージーやジーナ、それにエレーンとしてしまったこと…。ああ…、わたしイケナイ女なの! もっと懲らしめて! …何と言っても、実の息子とあんなことを!
ああ、もう我慢できない! もっと欲しい!!!
その時、誰かがキッチンに歩いてくる音が聞こえた。夫は素早くわたしのナイトシャツを降ろした。彼も興奮していて、呼吸を整えるのが難しいみたい。
入ってきたのはトミーだった。