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無垢の人質 第10章 (4) 


突然、レオンの目に怒りの表情が浮かんだ。彼は手を伸ばし、マリイの手首を握り、ぐいっと捻り上げた。マリイは悲鳴を上げ、同時に石床に剣が落ちる金属音が鳴り響いた。そして、レオンは、今度はマリイの腕を背中へと捻り上げ、彼女の身体をぐいっと引き寄せた。

レオンの手が、マリイの首を不気味に優しく撫でる。彼の熱い呼気が、マリイのこめかみにかかる茶色のほつれ毛をざわめかす。

「マリイ、お前を痛い目に会わせたいものだ」

レオンは、そうマリイの耳元に呟き、指を首から徐々に下に這わせ、彼女が着る革のチュニック(参考)、胸の谷間あたりに引っかけた。

「マリイ、俺が今、どんなことを空想しているか分かるか? 俺の部下たちにお前を抑えつけさせ、お前がイサベラにしたように、お前の背中に鞭を振るうのを思い浮かべているのだ。それに、部下たちがお前にのしかかるところ見るのも思い浮かべている。俺の部下たちがお前の飢えた女陰に何度となく肉棒を繰り返し突き入れるところをな」

「レオン…」 マリイは弱々しい声で喘いだ。

「俺もお前も、知ってることだろう。お前はそうされて燃えあがる女だといういことを。そうじゃないか、マリイ?」

レオンはそう呟きながら手をマリイのチュニックの中に滑り込ませ、固く勃起した乳首を見つけた。

「お前は喜んで脚を広げ、手荒に扱ってと懇願し、恥辱を歓迎するのだ」

「いやっ……」 マリイは呟いた。

「いやだと?」 レオンはけだるそうに指で乳首に輪を描きながら、訊き返した。マリイは背を反らせ、自ら胸をレオンの手に押し付けた。

「あなたを怨むわ」 

「本当にそうなのか?」 レオンはマリイの乳首を邪険にもてあそびながら、マリイの瞳が欲望から深みを帯びてくるのを見て、微笑んだ。「だったら、お前も、お前の運命を決めるのが俺ではなく、イサベラだと知ったら、満足するだろう」

マリイは身を強張らせた。そして小さく笑った。「私は、イサベラが近い将来、何かを決めるなんてあり得ないと思うわよ。彼女の父親がかかわるとしたら、あり得ないわ」

レオンはそれを聞いて、動きを止めた。そして、背中に捻り上げているマリイの腕をさらに高く捻り上げ、落ち着いた声で言った。「祈るんだ、マリイ。お前の運命を決めるのはイサベラだ。…彼女は今どこにいる?」

マリイは腕を捻り上げられ、悲鳴を上げ、目に涙を溜めた。「き、教会よ!」

それを聞くなり、レオンは放り投げるようにマリイの腕を離し、小部屋から急ぎ足で出て行った。

警備兵を呼び出しながら、レオンは思った。今度こそ、あの父親が絶対にイサベラを傷つけることができないように決着をつけてやると。それまでの間、マリイにはせいぜい居心地の良い地下牢生活を楽しませてやればよい。

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[2013/01/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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