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Freebie タダ券 (3:終) 

次にチケットを見た時、それに気づくのにしばらくかかってしまった。そして、それがあのチケットだと分かった後、本当にパニックになってしまった。夫じゃなかったから!

友だちのシンディと一緒にいた時で、私はシンディに、車のキーを私のハンドバックから取ってきてと頼んだのだった。そして彼女が戻ってきたんだけど、キーと一緒にくしゃくしゃになった小さな紙を持っていて、それを開いて、ニヤニヤしながら読んでいる!

私は、突っ立ったまま彼女を見つめていた。しばらく沈黙状態が続いた。

そしてようやくシンディが口を開いた。「あなたたち、なんだかちょっと面白そうなことをやってるみたいね」

「誕生日のプレゼントなのよ」 と答えた。すこしほっとしていた。シンディは、もっと別のことを言えたはずだから。たとえば、あなた、なんてショッキングな人なの? とかそんなことを。

そしてシンディは紙切れを私に渡した。私は受け取ってハンドバックに戻そうと歩きかけたけど、ちょっと気になって立ち止まった。

シンディは私を見ている。何だか変な感じで。いや、「変な」というのとは違う。何か重要なことが起きようとしてる感じ。私は混乱していた。

でも、混乱しつつも、私は目を落とし、紙切れを読んだ。そして、ハッと気づく。シンディはこれを私に手渡したのだ。「このチケットをジニー・グリーンに手渡せば……」

私は顔を上げなかった。座ったまま、床を見つめていた。いいえ、シンディはそんなつもりなはずがない! そんなのあり得ない! 心の中が騒いだ。チケットはビルのためのものだもの! それにこのチケットは、すでに一回使われたものだもの! 数に入らないわ!

どうして私はこんなことを考えているのだろう? まだシンディの顔を見ることができなかった。

でも、なんとかして顔をあげ、彼女の顔を見たーどうしても彼女の考えてる事を読み取らなきゃいけない!

シンディは、ひとかけらも見せてくれなかった。ただ座って私を見ているだけ。次に起こることを待っている。でも、確かに感じた。彼女は私が「する」のを期待しているって! シンディ?! 私とシンディ?!

何か言わなくちゃ。ー反論しなくちゃ。だけど、もし私が何か反論したら、どうなるだろう? シンディが…、何と言うか…、彼女が私と性的なことをしようと考えていると私が思っていることを白状してしまうことになる。

彼女がそう考えているのは、私には分かったけど、そのことを私から告白するのはできない。もし万が一、彼女がそう考えていなかったら、どうなってしまうことか!

そうしたらシンディが笑顔になって、ちょっとくすくす笑った。「あなた、すごく可笑しいわ」

そして私はシンディが単に私をからかっていたのだと分かった。

「そんなゲームをしているんだから、ちょっとしたトラブルになるかもって予想しておかなくちゃいけないわよ」 と彼女は続けた。

確かに、シンディは人をからかうのが好きな性格をしている。でも、こんなふうにからかってくるとは、考えてもみなかった。

そして、その後、ビルと公園を歩いていた時、次のチケットを渡された。野外で、しかもひと目につく公園で! 彼が小道の前後を見回していたのに気がついた。確かに、人通りの多い通り道からはちょっと離れている。私も辺りを見回しそうになったけど、止めた。それよりも、まずは速くと考えた。いや、速くというのは、むしろビルの仕事。

私たちは真昼間に、しかも公共の場所でこういうことをしたことは一度もない。私は始めた時は神経過敏な状態だったけど、でも、彼が辺りを注意し続けてくれてるのに気づいた。それに、私自身、こういうことをしている自分がとても淫らな感じがして、むしろ楽しかった。

このチケットを使うと後は最後の一枚だけ。白昼、公の場所で彼のあれを舐めしゃぶっている私。……こういうことが起きるかもしれないと最初から私は思っていた。これこそ、まさに私が欲したこと! 少なくともある意味では、これは予想していたことだし、ビルのためにしてあげたいと思っていたことだった。

そうなのだ。状況によって興奮するという側面もあるにしても、私は本当は淫らになるのが好きなのだ。姉夫婦の家であっても。

私はしゃぶり続けた。気持ちよくしてあげようと、頭を振り続けた。そして、シンディのことを頭に浮かべていた。どういうわけか、ビルにしてあげているのに、シンディのことを頭に浮かべていた。

彼女の前にひざまずかされている私。彼女の下着を下げ、ドレスの裾を捲り上げている私。そんなことを考えたことは一度もなかったのに、今は、ビルに奉仕をしつつ、そういうことを無意識的に思い浮かべている。

ええ、やっぱりその夜も私たちは愛し合った。私はものすごく興奮していた。そして、その時もシンディのことを思った。

もし、シンディにさせられたら、どうしよう? ビルと愛し合った後、私はチケットのことを考えた。ビルが持っているのは、あと一枚だけ。ちょっとした冒険もあと一回だけ。使ったチケットは(注意深く細かく刻んで)ゴミ箱に捨てた。ポケットに丸めたままの1枚を残して。

ビルが眠った後、私は再びシンディのことを考えた。彼女は、私のバッグから出したしわくちゃのチケットを使おうとしていた! 一度使ったチケットを!

私はちょっとベッドから降り、ポケットの中のチケットを取り出した。ビルの財布を見つけ、それを忍び込ませた。そして私はベッドに戻り、横になった。シンディのことをもう少し思いながら。

おわり


[2013/02/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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