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デス・バイ・ファッキング 第15章 (8) 

ディアドラの話し

アンドリューとエマがラリー・キング・ショーに出ることになった。その大イベントのため、一家全員でアトランタに車で向かった。ドニーと私はまったく同じ服装をした。服は、魅力的だけど、控え目な感じにした。アンドリューは、私たちに完璧な南部のお母さん的な格好をしてほしがっている。私たちは、実際は違うにしても、今回はそういう格好になった。ビジネスの領域では、私とドニーがすべての決定を行うが、政治が絡むと、私たちは単なるビジネス・ウーマンにすぎないわけで、ここはアンドリューの指示に従うことにしたのである。

娘たちも全員、同じ服装をさせた。したがって、5歳児の四つ子がいることになる。少なくとも平均的な人の目にはそう見えただろう。実際は双子が二組なのだが、エディとエッダの組とエレとエマの組の間には身体的な違いがまったくと言ってない。イーサンとエリックも、事実上、双子と言ってよい。アンドリューは二人のことを、「異なる母親から生まれた双子の息子」と呼んでいる。

CNNのスタジオに入った途端、かなりざわめきが起きた。何気なく見ている人には、母親と息子と娘からなるグループのクローンが4組いるように見えるに違いない。アンドリューは、その私たちの間を巡り歩くことにより、かなり誇りを感じたようだ。彼は自分の家族をとても自慢している。

私たちは、あるスタジオに案内され、そこでラリー・キング氏と会った。キング氏はとてもいい人だと私は思ったが、アンドリューは違うように思ったらしい。キング氏が楽屋に消えた後、アンドリューは、彼がドニーと私を変な目で見ていたと言った。どういう「変な目」かは分からないけど。

アンドリューが、私とドニーや子供たちが同一の服装をすることを求めたのは、そうすれば、全国ネットで放映されるショットに家族全員が含まれるようにすることをキング氏が拒否できなくなるからと睨んだからだった。家族全員が総出で映る。そうなると家族の一体感や愛情の濃さが画面に出て、視聴者である一般大衆の心をつかみ、私たちの側に立ってくれるようになり、その一方で司法長官を私たちに危害を加えたがっている鬼のように見せることができるからだと。まあ、何であれ、これはアンドリューの理論だけど。

ショーが始まると、アンドリューはエマを膝の上に座らせて、三角形のインタビューデスクの一辺に接した席に座った。対して、あのウォルターズ牧師はアンドリューの反対側に、そしてキング氏はインタビューを指揮する中央の席に座った。

ウォルターズ牧師は、完璧な仕立てのスリーピースのスーツをビシッと着こなしていた。アンドリューはショーに出る前に私に、「ジョルジョ・アルマーニは、あの生地を全部揃えるのに、何週間も大変だったに違いないよ」と囁いた。ウォルターズ牧師は巨漢である。アンそりゅーは、「あの顎の下のたるみの数がものすごいね。彼は頷くたびに、自分で自分に拍手するんじゃないか」とも言っていた。今夜は面白くなりそう。

キング氏はまず、背景について説明し、ショーを開始した。不法侵入の事件と、公の法廷でその犯人の口から出てきた情報についてだ。その後、キング氏はデブ男に話しを振った。

「ウォルターズ牧師。 あなたは大統領と司法長官の両方とも個人的に親しい間柄ですよね? あなたは、この二人がこんなことをするとお思いですか?」

私の目には、この善良と言われている牧師が、しょっぱなから攻撃的態度で臨もうとしていたのは明らかだった。

「二人が法に反したことをするなんて、そんなことあり得ませんよ。絶対に! そんな話より、我々は、ここにいるこの男のことに話しを集中させるべきではありませんか? 彼は、反キリスト教的な人物です!」

アンドリューは表情も変えず座っていた。その膝の上には愛らしい娘が無邪気そうな顔を演じて座っている。

ラリー・キングはアンドリューに質問した。「あなたは反キリスト教ですか、アドキンズさん?」

「私は反キリスト教ではありません。でも、この方がプッシュしている種類のキリストなら、好きじゃないのは確かです。ですので、私はキリスト教支持者ともいえないでしょう。多分、キリスト教中立主義者とでも言えるかと」


[2013/03/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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