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Drawer 引き出し (6) 

私が思うに、ベンは、あの写真に興味を持ったという理由だけで、マリアの家で食事を取る提案を受けてくれたのだと思う。彼女の家で何が起きるか、ベンにはそのヒントすら分からなかったと思うし、正直言って、私自身も分からなかった。

マリアは私とベンに飲み物を出してくれて、私たちはリビング・ルームで腰を下ろして、しばらくおしゃべりをした。・・・少なくとも1時間ほどはおしゃべりしていたと思う。マリアは、前からおしゃべりが上手な人なので、おしゃべりをしながらも、流れが滞るようなことはなかったと思う。

「ところで、ベン? グレースが言っていたけど、あなた、私の写真に興味を引かれたそうね?」

「ああ、あれ、君だったのかい?」

ベンはニヤニヤしながら言った。3人ともかなり酔ってきていたので、あの写真の話が出てきても、私は思ったほど、恥ずかしさにあわてたりはしなかったと思う。

マリアは、ただ微笑みを見せるだけだった。

「もっと、見てみたい?」

そう言ってマリアは別の部屋に行ってしまった。彼女の微笑みは、なんか、少しだけ計算しているような印象を与えた。少なくとも私にはそう見えた。

マリアは写真のアルバムを持って戻ってきた。カウチの真ん中に座り、私たちに、彼女の両脇に座るように促す。そしてマリアはアルバムを開いた。

彼女の写真が数枚あった。全部、手に鞭を持っている写真。あの例の写真と同じ服装をしているのもあれば、ごく普通の、どっちかと言えば、地味な服装のままの写真もあった。地味な服装の彼女の写真を見て、私は、自分自身、非常に地味な服装をしていることを改めて思い出した。そのような服装をして来るようにと、マリアに言われていたのである。マリア自身も同じく地味な服を着ていた・・・まさに写真にあるのと同じ服。

マリアが次のページをめくった。写真が1枚。デニスがひざまずいている写真だった。全裸の写真! 目には目隠しをされ、両手は後ろで手錠をかけられていた。首の周りには皮製の首輪(参考)をつけられている。私たちは、黙ったまま、その写真を見つめていた。

次の写真では、デニスは同じ格好でいたが、マリアも写っていた。あの皮の衣装を着ている。写真の中、マリアは鞭をデニスの唇に押し当てていて、デニスは口を開いて、鞭の握りを少しだけ口の中に入れていた。マリアは、さらに次のページをめくった。同じく首輪をつけたデニスの写真。だが、この写真ではデニスは前のめりになって頭を床につけ、お尻を高々とあげていた。マリアは次のページをめくった。彼女がデニスに鞭を振るっている写真だった。

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