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裏切り 第7章 (11:終) 

どのくらい我慢できたか分からない。それに、私のどこに、そんなに我慢できる力が残っていたかも分からない。私の上の口と下の口を攻撃していたペニスが、それぞれ矢継ぎ早に噴射を始めた。どちらも爆発的な激しい射精だった。私は口の筋肉と括約筋を使って、どちらからも一滴残さずミルクを絞り取った。

長い射精だったけれど、ようやく二本ともすべてを出し切り、柔らかくなっていった。私は、その後この集まりの中の最後に残ったメンバーに意識を集中させた。

何かテレパシーと言ってもよいようなことがあった。あるいは、ただ視線が会っただけと言えることなのかもしれない。男たちの手が伸びてきて、魅惑的なラテン娘の身体を抱えあげ、私のクリトリスの上に乗せたのだった。彼女はソファの横の床から抱え上げられたと気づく間もなく、私のクリトリスで貫かれていたと言える。

アンジーのそこは口を広げ、びちゃびちゃだった。とは言え、痛いほど勃起していた私のクリトリスから快感を得られないほど広がり、濡れていたわけではない。

快感をむさぼる。アンジーはまさに私から快感をむさぼった。死人も目が覚めるほど大きな声をあげてむさぼっていた。男の一人に乳首を吸われ、もう一人に口を吸われていたが、そのことも彼女の興奮状態に大きく関係していたと言える。

アンジーは、絶頂に達し、身体をぶるぶると震わせた。発作になったように激しく震わせた。彼女の目を見ることはできなかったけれど、あの様子から、アンジーは失神寸前のように眼球が上にあがり、白目になっていただろうし、キスで口を塞がれていなかったら、彼女の声は隣の街にも聞こえていたことだろう。

私はロブとジム、そしてアンジーに、いろんな点でありがとうと感謝を言い、おやすみなさいと告げた。ロブとジムは泊っていくように懇願していたけれど、私は明日は忙しくなりそうだからと、丁寧に断った。

二人は、私が「職務上の義務」を超えて努力したことを考えて、明日の仕事開始を普通より遅らせてくれたし、仕事を始める前にアンジーと連絡をとれるようにしてくれた。

そのアンジーに横に引っぱられ、この上なくディープなキスをされた。まるで頭の中身が外に出そうなほど、舌を強く吸われた。

「大丈夫?」 と心配そうな声でアンジーは私のことを気づかった。

私は頭を横に傾け、おどけた表情をして見せた。

「『大丈夫』の定義によるけど…。ある意味ではもう二度と『大丈夫』には戻れないと思う。回復すると思うけど。これからは、一回につき丸一日は見越しておかないといけないと思わない?」

アンジーはまた私にキスをした。彼女の笑顔は夜の闇も明るく照らす。

「上手な返事ね。この10分の間にあなたに言っていなかったとしたら、念のために言っておくけど、あなた最高だったわ。電話をくれる?」

私は思わず笑ってしまった。

「いいえ」 と真面目な声を出して答えた。「このことがあった後だから、私は全部投げ出し、長距離トラックの運転手にでもなって、孤独な人生を送らなければいけないと思う」

彼女のこぶしが私の肩に当たる前に、それを受けとめ、手の甲にキスをした。

「ちゃんと電話するから。電話しなくちゃいけないもの。そうしなかったら、どうやって仕事を片付けられるの?」

「その通りよ!」 とアンジーは大きな声で言った。

片づけなくてはいけない仕事…。この会話で、私はとても重要な仕事が残っているのを思い出した。

深夜のこの時間にタクシーを捕まえるのは、運の面もあるけど、どこからタクシーを呼ぶかによる面が大きい。ビッグ・ジョン(参考)の玄関前にいる客を乗せるのをためらう運転手はいない。運転手はレイクビューという行き先を聞いて乗り気ではなかったが、ユリシーズ・グラント(参考)はどんな場合でも強力な説得力を持っている。高級マンションからレイクビュー行きと聞いて、運転手は、私のことをエッチなデートをしてきた売春婦に思ったかもしれない。まあ、そう言っても、完全に不正確というわけでもない。

ともかく、ダイアナに話さないなどという可能性は考えてもいなかった。たとえ結果がどうなろうとも、すべてを話すつもりでいた。私自身に降りかかった過ちと同じ過ちを犯すつもりはなかった。ジェフ・ゴールドブラムと失われた過去の世界のことが、ほぼ自動的にフラッシュバックした。

「いや、あなたは、まったく新しい過ちを犯そうとしているのよ」

タクシーが角を曲がったとき、ダイアナの住処の建物から背の高い人が降りてきて、反対の方向へ進むのが見えた。その人物の流れるような歩き方に、どこか記憶を呼び寄せるところがあった。でも、私はそれを無視し、運転手におかねを払い、階段へと急いだ。

運がいい。ダイアナの建物は古い。玄関のドアは空圧式ではなく、水圧式だった。2月の寒気では、中の液体が固形油ほどの粘着性を持っていたに違いない。ドアのかんぬきが降りる前に、ドアを掴むことができた。よかった! 呼び鈴を鳴らさなくてすむ。

階段を駆け上がり、ダイアナのマンションのドアを叩いた。ドアが開いたが、ダイアナは泣いていた。その泣き顔が、すぐに恐怖の顔に変わった。まるで幽霊を見たような顔になった。

ベッドが乱れていたし、彼女のナイトガウンも乱れていた。あの立ち去った人物が偶然ではなかったと思った。まあ、私自身もそんなに清廉潔白なわけではなかったけれど、それでも、あの男がダイアナを傷つけたことを思い、私も傷つき、そして怒りを感じた。でも、詳細をしつこく聞きだして間違った足で踏み出すことはしたくなかった。ダイアナとあの男の詳細など私には関係ないことなのだから。

「あ、あなた、まずは呼び鈴を鳴らすべきよ」とダイアナは鼻をすすりながら言った。

「何時間も前に電話すべきだったね」と言い、彼女をベッドに押し倒し、キスをした。「これから、できる限りのことをして君に償いをしなければいけないの。今回は、私が話す番」

私は深みに嵌まっているとすでに言っただろうか? シカゴ市の道路管理局に電話して。今回は、たくさん掻きださないといけないみたいだから…

つづく


[2013/05/30] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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