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無垢の人質 第10章 (20:終) 


イサベラを自分のものにしたい、身体に自分の刻印を残したい。レオンはその一心で激しい打ちこみを続けた。呼吸を荒げ、全身の筋肉を震わせながら、乱暴とも言えるほどの勢いで激しく分身の抜き差しを繰り返した。深く、深く突き入れるたびに、分身を包み、締めつけてくる甘美な快感に、他のすべてが頭から消える。

レオンは下腹部のあたりに炎が燃え上がり、それが耐えがたいほど大きく燃え盛るのを感じた。そして次の瞬間、イサベラの体内の奥深くで彼は噴射を始めた。熱い樹液を彼女の子宮へと撃ち出す。

イサベラは、体内でレオンの分身が大きく反り返るのを感じた。その日2回目の絶頂が彼女に襲いかかり、イサベラはアッと短く声を出した。彼女の肉鞘はひとりでに収縮を始め、レオンのペニスを締めつけては緩め、緩めては締めつける動きを繰り返した。

やがてレオンは力尽きたようにイサベラの上に崩れ落ちた。全身、汗でびっしょりだった。イサベラはもう一つの自分なのだ。彼女と一つになることでようやく自分が完結するのだ。レオンはそう思った。この自分の命より、イサベラのことを愛しく思った。イサベラを手放さずにおくためなら、どんなことでもしよう。

しばらく経ち、レオンは優しくイサベラの手首の縛りを解いた。そして両腕で彼女の身体を包み、優しく抱き寄せた。あごを彼女の髪に乗せ、その香りを吸いこんだ。どんなことがあってもイサベラを離したくない。それをしばらく続けた後、彼は少し顔を離し、イサベラの顔を覗きこんだ。

「お前に何かが起きたら、俺は生き続けることができないと思う」 レオンは真顔でそう言った。

イサベラは固唾を飲み、彼の顔を見上げた。その穏やかな表情の瞳には、涙が溢れていた。イサベラは、自分に対するレオンの愛情が、彼の魅惑的な瞳にしっかりと現れているのを見た。

レオンはイサベラの額に唇を添えながら呟いた。「子供をもう一人作る機会ならいつでもある。…だが、お前はひとりしかいないのだ」

イサベラはレオンにしがみついた。彼との結婚を避けてきたのは、自分の愚かなプライドだったのだと恥じた。優しく見下ろすレオンの顔を見ながら、イサベラは、彼が結婚を求めたのは、自分を誘拐したことや自分を妊娠させたことへの罪悪感からではないのだと悟った。

「愛してるわ。あなたの妻になること以外、欲しいものは何もない」 イサベラはそう言い、心の中で、あなたを父から守るためならどんなことでもすると誓った。

レオンは片眉を吊り上げ、訊き返した。

「とういうことは、お前はまた俺に結婚を申し込んでいるのかな、イサベラ? 今回は正式に?」

イサベラは顔をピンク色に染め、明るい笑顔になって言った。「それで? もしそうだとしたら?」

「多分、必要となるな…。納得できることを…」 とレオンはイサベラの言葉を使って切り返し、唇を重ねた。

「ひどい人!」 とイサベラは叫んで、笑い、彼にキスを返した。

つづく


[2013/08/08] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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