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心が望むものをすべて4(8) 

ええ、分かっている。白状しなければ。私は、あのロン・ランドールのことを想っていた。彼のような男性と知り合いになって、想いを巡らさない女の子などいるだろうか? 彼は、あの後、私の職場に定期的に電話をかけてくるようになった。もちろん、家を買うといった電話ではない。私は、多少、浮気心を持って彼と話しをし、それとなく、私が彼に異性として興味があることを伝えた。だが、まだ彼に会う気持ちにはなっていなかった。ロンに会いたいと思うことに少し罪悪感を感じていたからだ。

このようなことは初めての経験だった。これまでは、私を疼かせるタイプの男を見かけたら、いつでも、その男をゲットし、セックスをしてきた私である。ただの罪のない遊びだったし、誰も傷つけるわけでもない。ダニーと結婚した後でも、夫婦生活とは別に遊びまわってきたし、それがダニーとの夫婦生活に脅威となることは一度もなかった。ダニーが、私が愛する男性であるのは変わりなかったし、気ままに拾った肉体美自慢の男を求めて、ダニーを捨てるなど、考えたこともなかった。ダニーとは、この話題で話したことはない。そういうことを彼の目の前に突きつけたくなかったから。他のやり方で、それとなく彼に認めさせる方法をとっていただけ。

だが、そのルールが変わった。私が変えたのだった。いまや、ダニエルは私の人生をかけて愛する人になっていた。私自身は、彼女のために、彼女を改造しているのだと自分を納得させていたものの、ダニーの変身が、私自身にとっても、それはそれは大きな配当利益をもたらしてきていたのも事実だった。

「ダニー」も「ダニエル」も、一度たりとも、私に隠れて浮気をしたことはない。もっと言えば、彼女は、私の「疼き」を満足させるために人ができることの、最も極端なところまで進んできてくれていたのであった。私が夢にも思っていなかったところまで、彼女は私を満足させている。それでも、私は、依然として、男に対する欲望も持っているのである。それは、「ダニエル」を作り上げるために「ダニー」から奪ってしまった側面でもあった。このことで私は少し居心地の悪い罪悪感を感じていたのだった。

そこで私は理屈を作り上げたのである。つまり、もし仮に、ダニエルが、私と同じように男とセックスできるようになったら、どうだろう? そうなったら、私が他の男とセックスしても、何も罪悪感を感じる必要がなくなるのじゃないか? 

だが、ダニエルは、私以外の人とセックスをすることに、いまだ、これっぽっちも興味を示さなかった。ましてや他の男とセックスするなど、問題外。彼女なら、グウェンやレキシとセックスをしようと思えば、何の問題もなくすぐさまできただろう。私の本能なのか、そうじゃないのか、私はどうしても、そのような事態に適応できないのではあるが。だが、ダニエルはすでに、そのうちの一方のグウェンを断っている・・・そう彼女は私に伝えた・・・それに、もう一方のレキシとも、仮に何か彼女と行うような状況が生じたとしても、ダニーならレキシを断るだろうというのも確かだった。この状況に私はフラストレーションを感じていた。愛する人に、他の人と浮気をするように納得させにはどうしたらいいのか? いや、そもそも、その、他の人とセックスする場に、私も一緒にいるなら、それは浮気にはならないのだと、そう納得させるにはどうしたらよいのか?

私が見つけた答えはと言うと、それは、納得させることではなく、誘惑することだった。

次にロンが電話してきたとき、私は、次の火曜日の夜に向けて、彼とあることをセットアップした。私はロンに、私の「ルームメイト」が最近ずっとアレをしていなくて、必死になって誰かを探しているところだと伝えた。そこで、ロンに、テリー・ケネディも一緒に連れて私たちの家に来るように求めたのである。ちょっとした「4人プレー」ができるかもと。電話の向こう、期待に目を輝かせているロンの顔が目に浮かぶようだった。

電話を切った後、私は心の中で計画を練り始めた。私より、ダニーが燃えるボタンを押す方法を知っている人はいない。火曜の夜、彼女は化粧学のレッスンから戻ってくるだろう。そこで私がダニーに言う・・・「あの男の子たちが遊びに来てるの。ちょっとした挨拶のつもりなんでしょうね。少なくとも、何かお酒を出してあげるけど、いいわよね?」と・・・。彼女がリラックスし始めたら、私は彼女を愛撫し始め、そしてキスをする。・・・「ちょっとショーを見せてやって、あの男の人たちにやきもちを焼かせてあげましょう?」と・・・彼女がとろけてきたら、後はまったく苦労する必要はなくなるだろう。彼女はテリーの腕の中に、そして私はロンの腕の中に包まれることになる。さらにもう何杯かお酒を飲んでいるうちに、テリーは、ダニーの秘密がばれたとしても、それを気にしなくなるかもしれない。そうじゃない? たとえテリーが気にしたとしても・・・まあ、そのときはそのときで何か良い案を捻出しよう。肝心なところは、これが上手くいけば、私は、なんら罪悪感を感じる必要なく、ロンとのセックスを楽しめるようになれるということ。

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