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デス・バイ・ファッキング 第16章 (10) 

ドニーの話し

郡検事のジェイク・ランドルフが今日の午後、毎週しているテニス試合のために家に来た。ジェイクはニューヨーク市立大のテニス選手だったし、とても上手い。アンドリューも高校の時、州のチャンピオンになったし、オハイオ州ヤングストン州立大学のスター選手だった。ふたりの力は互角で、見ている方もとても楽しい。特にネット越しに、打ち合うボールの速さと同じくらいの速さで、相手を侮辱する言葉の応酬が飛び交うので面白い。

この毎週恒例の試合では、ディ・ディと私は、アイスティーを飲みながら座って観戦する習慣となっている。ジェイクはとても魅力的な男性である。私たちは、暑いジョージアの日差しの中、汗をかきながら能力の出しあいをするセクシーなふたりのテニス男を見るのが、本当に楽しい。

試合が終わるころには、私もディ・ディも、アンドリューが提供してくれることに対する準備がすっかりできてる状態になっている。私が言っている意味が分かればの話しだけど。ああ、私の人生は最高だわ。

でも、今日はいつもと違うことになる予定。先日、私たちはコスモポリタン誌の記者から電話を受けた。彼女はとりわけディアドラと私にインタビューをしたがっている。私たちは承諾する気はなかったけれど、彼女は圧力をかけてきた。いわく、私たちが大変興味深く感じるはずの情報があると、それを知った時の私たちの反応を知りたいと。

結局、私たちはその記者と会うことにした。彼女は今日の午後、飛行機でこちらに飛んでくるよう手配した。

彼女は4時ちょっとすぎに現れた。アンドリューは4時半にジェイクと試合する予定になっている。リビングルームで、私とディ・ディ、そして記者の3人がうち溶けあっているとき、アンドリューが試合準備のため、そばを通りかかった。

この記者は名前をヘレン・ギャモンといい、痩せ形でファッションモデル風の可愛い人だった。私たちからすれば、彼女はまさに彼女自身の雑誌の表紙を飾る美人たちと張り合えそうな人である。

アンドリューは彼女がいるのを見て、浮かない顔になった。「あ、ドニー? 今日の午後、例の予定があったのだろうか? そんなはずじゃなかったと思うけど。20分後にはジェイクと試合をすることになってるんだよ」 それから彼はこのギャモンさんの方を向いて言った。「こんにちは、僕はアンドリュー・アドキンズです。あなたは…」

私は急いで割りこんだ。「こ、こちらは、ヘレン・ギャモンさん。この人はディアドラと私に話しがあって来たのよ。あなたは試合しに行って。私たちに構わずに」

彼は、はっきり分かるほど安心した顔になった。「ああ、そう。もちろん。邪魔してすまない」 彼はそう言って立ち去った。

ギャモンさんが言った。「彼、私を見てがっかりしたような顔をしていた」

どういうふうに言ってよいか分からない。

「あの、ディアドラと私で、毎週、何名か女性をアンドリューと会わせるように予定を組んでいるの。これは、人類向上組織IAMでの彼の仕事の一部なのよ。彼、あなたのことを、そのような女性のひとりだと思ったらしいの」

「多分、侮辱されたと感じるべきなんだろうけど…。彼の『仕事』が何であるかは知っています。私って、創始者が私と愛し合うより、テニスをした方が良いと思うほど、そんなに醜いの?」

ディ・ディが抗弁した。「ギャモンさん、これはあなたとは関係ないことですよ。愛しあうこととも関係ないの。アンドリューは義務感から『仕事』をしてるのであって、欲望からではないの。彼はできれば一切中止したいと思っているのよ。彼はあの女性たちと『愛しあう』ことはしてないの。彼が愛しあうのは私たちとだけ。あの女性たちには受精作業をするだけ。IAMの関係から、私たちは彼に中止させるのができずにいるのです」

「わーお、本当におっしゃる通りなら、これはニュースだわ。アンドリュー・アドキンズは他の女より自分の妻が好き」

私はこのニューヨークあばずれ女にちょっとムカッとした。

「そろそろ、このインタビューの本題に入ってほしいところね。あなたは私たちのための情報があって、それに対する私たちのコメントを欲しいと言っていたけど?」

彼女はカナリアを飲みこんだ猫(参考)のような顔になった。

「プレーボーイ誌に記事が載るんです。今週号は今日、書店に並ぶはず。その記事のタイトルは、『デス・バイ・ファッキング:創始者に孕ませられちゃった』と…」


[2013/10/28] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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