2ntブログ



失われたしとやかさ1(2) 

2人がしてくれたセットアップは、私が期待していたのをはるかに上回るできでした。彼らは私にリモコンを渡し、操作方法を教えてくれました。私はこういうエレクトロニクスにはまったくと言っていいほど無知なのです。すべて上手く作動するのを確認した後、みんなで食事を取って祝いました。2人は私にビールを勧めました。私は前に一度しかお酒を飲んだことがなく、しかもその時は急に酔ってしまったこともあり、その勧めを断りました。ピザを食べた後、彼らは再び私に飲むように強く勧めました。こういう時は、飲まない方が失礼だと言うのです。そのように30分ほどしつこく勧められ、1本だけ飲めば、2人も勧めるのをやめるだろうと思い、諦めて飲むことにしたのです。でも、もちろん、半分も飲まないうちに、酔いが回ってしまい、私はトイレに行ってしまいました。

トイレから戻ると、チレルはタバコを巻いていました。私のアパートの部屋で吸っても構わないかと訊いてきます。彼には助けてもらったという気持ちがまだありましたし、まだ酔った気分でもあったため、1本だけという条件でタバコを吸うのを許してあげました。チレルは喜んでその条件を受け入れ、ロバートに顔を向け笑っていました。彼のロバートに向けた笑顔は、まるで、何か片付けたぞとでも言いたそうな笑みでした。

2本目のビールを飲み終えたときには、すでに私は不快感もなくなり、少し、はしゃぎ気味になっていました。その時、初めて、2人が吸っていたのはタバコではなくマリファナだと気づいたのです。2人に、すぐにそれを消すように頼みました。でも2人はただ笑うだけです。もうすぐ、吸い終わるからいいじゃないかと言うのです。

ロバートが位置を変えて、カウチの上、私の隣に座りました。

「俺たちの吸ってる煙のせいで奥さんも楽しい気持ちになってるんじゃないのかな・・・奥さんも吸ってみるといいよ。想像できないほど、ハイな気持ちになれるぜ」

私はマリファナをこんな近くで見たことはありませんでした。もちろんどんなドラッグであれ見たことがありません。なので、少し好奇心があったのは事実です。最初の一服は惨憺たるものでした。煙にむせて、げほげほ咳き込んでしまいました。2人は私をなだめ、もう一度トライしてみるよう促しました。今度は、咽ないように、ロバートが私の口に煙を吹き込んでくれると言うのです。彼の唇が私の唇のとても近いところに来ていました。ほとんど触れ合いそうな位置でした。私の頭の中で、事態が手に負えなくなるかもしれないと、警戒の言葉が鳴り響いていました。そして私は2人にもう帰るよう伝えようと思ったのです。でもそれを言おうとした瞬間、あの信じられないような感覚が私を襲ったのでした。1トンものレンガが私の上に落ちてきたような感覚。そのため私は一瞬、身動きできずにいました。チレルが私の左側に座り、大丈夫かと尋ねていました。私は、この初めての感覚に圧倒され、返事をできずにいました。

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://wifestories.blog.2nt.com/tb.php/18-82893d6d