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時々、ペニスがあることを忘れてしまうことがある。何と言うか、いつものように、それがあってパンティに膨らみを作ってるのは確かなんだけど……だけど、それはもはやペニスとは言えないものになっている。今はすごく小さくて、ほとんど可愛いと言ってもいいほど。昔のように、大きくて、猛り狂ってて、男らしいモノではなくなってる。
前は勃起すれば18センチはあった。もちろん、18センチだからって世界で一番大きいわけじゃないのは知ってるけど、自慢できるものだったのは確かだと思う。少なくとも、ちゃんとしたペニスだったのは確かだ。でも今は、アレはただお腹の辺りにふにゃふにゃで寝ころんでいるだけ。よっぽど頑張っても5センチになるかどうか(普段はもっと小さいのは、言うまでもなく)。
ジェニーは、僕のソレをからかうのが好きだ。意地悪とか悪意をもってからかうというのじゃなくて、楽しそうにもてあそぶ感じでからかう。ジェニーはソレがこういう姿になってる方が好きなんだろうと思う。少なくとも僕にはそう思える。実際、今は、ジェニーは僕にたくさんフェラをしてくれている。1週間あたりにしてもらう数は、結婚してからの最初の3年間にしてもらった数よりも多いんじゃないかな。もちろん、それは本当の意味でのフェラチオとは違ってるけどね。だって、ぜんぜん勃起してないから。
僕もジェニーにフェラをする。ジェニーはストラップオン(
参考)がほんとうにお気に入りになっている(正直言えば、僕もだけど)。ジェニーは僕に正座させ、ストラップオンをしゃぶらせるのが大好きだ。そうさせてジェニーが本当に気持ちいいのか僕には分からないけど、僕は言われた通りにしている。さもないと、ジェニーはストラップオンで僕を犯してくれないから。
ジェニーが僕の後ろに回って、アヌスに出し入れしてくれる時、僕は誰か他の人のことを思い浮かべる。例えばあの人。僕の同僚だったルーのこと。彼は身長190センチ、体重110キロで、アメリカン・フットボールのラインバッカーのような体格をしていた。一度、彼のペニスを見たことがある。トイレで。覗き見するつもりはなかったんだけど、振り向いたら、そこにあったんだ。「ビッグ・ブラック・コック BBC」って言葉は彼の持っているようなモノを記述するために作られた言葉なのだろう。ジェニーのディルドよりずっと大きかったけど、大きさはあまり関係しない。
最近、あのトイレで、彼に押さえつけられる光景を思い浮かべることがある(もちろん、当時の僕ではなくて、今の僕だけど)。その夢想の中で、ルーは僕にこう言う。「お前、ちんぽ見るのが好きなのか?」 僕が何も答えないでいると、「ちゃんと答えろ!」 って怒鳴る。そして僕が頷くと、「じゃあ、やってくださいっておねだりしろ。しっかり懇願するんだぞ、淫乱!」
そして僕はその通りにする。
「私を犯してください。お願いです。私の可愛いお尻をそれで犯して」
そして彼はその通りにする。
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もうジェニーにはディルドを使ってるところを見られたくない。時々、僕は誰かに「もっと強くやって」とか、「私にしてちょうだい」とか、そんな言葉を叫んでしまう。自慰をしている時に、そういう言葉を言うなんて変なことなのは分かってるけど、どうしてもそういう言葉を出してしまう。多分、僕は性的に抑圧感を感じてるからなのだと思う。そのため、自慰をしてると、いろんなことが頭に浮かんできて(その後、口から出してしまう)のだろう。
今日、バイブレータにまたがってる時、頭の中に高校時代のことが浮かんできた。高校の時、僕にはあのフットボールのコーチがいた。どういうタイプの人か、想像できると思う。大学を出たばかりの若いコーチで、しっかりした体格をしてて、ハンサムな人。当時は、僕は彼をこういうふうに思ったことは一度もなかった。僕がジェニーと知り合うずっと前の頃だから。
ともあれ、あの頃、僕はフットボールに関して限界を感じていて、次のレベルへと精度を高めることができずにいた。一生懸命、練習したし、僕の肉体もその練習量を反映して逞しくなっていたんだけど、そもそも僕は小さな身体をしていた。68キロくらいかな。でも、僕には敏捷性があって、なかなかタックルをされにくい存在だった。そのおかげで、一種、ランニング・バックのスター選手になっていたのだと思う。そして、あのトーマス・コーチは僕のポジションのコーチだった。
この夢想がいつもの夢想と違うのは、僕が積極的になっている点。彼の方が気乗りがしていない。彼は、心ではノーと言ってるけど、身体の方は目の前にいる可愛い女装娘を犯したがっている。とにかく、僕とコーチはロッカールームにいて、この夢想の中では、僕はスター選手でも何でもない。ただ、一度でいいから試合でプレーしたいと思ってる。もちろん、その僕は「今の僕」であって、高校時代の僕ではない。だから、僕が試合に出るなんて、ほとんど笑い話のようなもの。僕はコーチとふたりっきりになった時を見計らって、コーチに迫り、部屋の隅に追い詰めている。僕はシャワーを浴びたばかりで、身体じゅうびしょ濡れ。そして、素っ裸で彼の前に立っている……
コーチは僕にやりたがっている。勃起して盛り上がってるのが見えるから。でもコーチは目を背け、逃れようとしている。そして僕は前に進み、彼に迫って、彼の逞しい腕に手をかける……。彼をこっちに向かせるのにほとんど苦労はしなかった。コーチも僕を見たがっているから。
「いいのよ。誰にもばれないから」 と言って、彼の手を握り、コーチの部屋へと連れて行く。部屋に入るとすぐに彼の前にひざまずいて、ショートパンツを引き降ろす。すると、逞しいおちんちんが跳ねるようにして飛び出す。僕は一度も本物のペニスにフェラをしたことがないけど、でも、想像の中では、とてもエロティックで、とても性的に熱を帯びた行為。美味しそうに味わい、口の中での感触を楽しみ、熱っぽく愛してる。
ひとしきりおしゃぶりした後、コーチをデスクに押し倒し、その上にまたがる。これが求めているもの。ここがいたい場所。コーチのアレがお尻の中に滑り込んでくるのを感じる。そして僕は天国へ舞い上がる。彼の瞳を見つめながら、身体を上下に動かし始める……。
彼の身体が強張るのを感じ、彼がイキそうになってるのを知ると同時に、僕は叫び声を上げる。そして……現実にも、美しい使い慣れた紫色のディルドにまたがり、オーガズムに全身を揺さぶられながら、叫び声を上げている。
ジェニーはこれを求めているの? 彼女が求めているのは、僕がこうなること?