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いじめっ子 (4) 

最近、レオには変なことが起きていた。彼が来ると男たちはドアを押さえてくれて、前とは違った顔で微笑みかけるようになっていた。上司までも、ミーティングの後、歩いていくレオのお尻をトントンと軽く叩いたりする。嫌な感じとかはしなかったが、ただ変な感じなのは確かだ。

*

ある朝、レオはおしっこをしたくなった。彼は何も考えずに、トイレの前、後ろを向いて、便座に腰掛けた。レオが、自分が何をしたか気がついたのは、それから2分ほど経ってからだったが、その方が正しいような気がすると、そう思ったレオだった。というわけで、その日以降、彼は小便をするとき便座に腰掛けるようになった。ちょっと股間が濡れる感じだし、終わった後、拭かなくちゃいけなかったが、これは仕方ないことなのだと思うことにした。

その同じ朝、シャワーを浴び身体を洗ってる時だった。股間を洗うとき、たまたま指がつるりと肛門に入ったのだった。驚いたのは、その時、自分の口から実に悩ましい声が漏れ出たことだった。レオは一度、指を抜き、もう一度入れてみた。すごく気持ちいい。さらに続けて出し入れした。乳首と小さなペニスが勃起してくるのを感じた。さらに出し入れを続け、やがてレオは絶頂に達した。一度もペニスに触っていないのに(というか、ペニスに触ることすら頭に浮かばなかった)。

その日、他にも出来事があった。

それは職場での出来事。電話をしていた時、突然、声が割れて、甲高い声になったのである。レオは声を直そうと咳払いをしたが、直らなかった。そこで彼はわざと低い声を出して、「後でかけ直しますがよろしいでしょうか」と返事した。

どこか調子が優れない。レオは上司のオフィスに行き、早退してもよいか訊いた。

上司は「オーケー、可愛いこちゃん。もう退社してもいいよ」と答えた。

レオはほとんど気づいていなかったが、しばらく前から会社の男たちはレオのことを皮肉まじりのあだ名で呼んでいたのである。レオは、そういう連中なんだと、あだ名のことを無視した。

帰宅中、レオは声についての不思議な問題のことばかり考えていて、他のことはあまり考えなかった。だが、すぐに彼の心は他のことに占領されることになった。注文していた新しい下着が新しい服と共に送られてきたのである。

包みを開き、レオは女の子のように歓声をあげた。そして新しい衣類を試着してみようと、文字通り、着ている服を破るようにして脱ぎ去った。

まずは黒いレースのパンティを手にした(レオは、これをランジェリではなく単なる下着と考えていた)。つるつるの脚にパンティを通す。とっても素敵に見えたし、このソング・パンティを履くとお尻がビックリするほど美しく見える。

その日の午後、早退したにもかかわらず、レオは新しい衣類を試着して過ごした。腰を抱き包むようなスタイルのジーンズに、スーツ類(今のスーツよりちょっと女性的になってる)、そして様々なパンティ。新しいトップ類にはTシャツ、タンクトップ、ドレス・シャツが含まれていた。

レオは、裾がかろうじてへそを隠す程度の黄色のタンクトップとピンク色のソング・パンティを身につけ、パソコンの前に座っていた。この姿、実に気持ちが良かったし、すごくセクシーになってる感じがした。他の新しい衣類も全部、今の自分に完璧にフィットしている。

だがレオは朝のシャワーの時に起きたことを考え続けていた。男があんなことをするのはちょっと変わってるというのは知っていたけど、すごい快感があったのも事実。そこでレオはネットでアダルト・グッズを見てみることにした。別に何か買おうとしたわけではなかったが、ネットで見ているうちに気分が乗ってきて、結局、非常にリアルな形状をしたディルドを注文していた。「自分は大人なのだから、プライバシーで人に迷惑をかけないなら好きなことをやっていいんだ。そもそも誰にも分からないはず」と自分に言い聞かせた。

*

翌日は、レオにとって、こんなに時間が経つのが遅いのかと苦しいくらいだった。この日も会社に欠勤の電話を入れ、一日中、新しいお友達、つまりディルドが来るのを待っていた。レオは、高額費用は気にせず、即日配達の配送を選んでいた。

玄関のチャイムが鳴った時、レオは興奮して大喜びし、キュートで可愛いショートパンツに包まれたお尻を左右に振りながら玄関へと走った。配達人は、包みを渡しながら、意味ありげにレオを見て笑った。もちろんレオはそれに気づかなかったが。

包みを破り、中からディルドを取りだした。パソコンで見たより大きかった。でも、大きいことは良いことでしょ? それは、レオが聞いたこともないポルノ男優のペニスをモデルにしたものだった。

不思議だった。小さな手で大きなディルドを握ってるうちに、アヌスが少し濡れてきたように感じたのである。

レオは裸になった。そして、床に仰向けになり、両脚を大きく広げた。彼はディルドには潤滑を与える必要があると思い、早速、舐めはじめた。同時にもう一方の手を股間に降ろし、アヌスを触り始めた。最初は舐めていたけれど、やがて吸う行為に変わり、すぐに本格的なフェラチオをへと変わっていった。その間もアヌスに指を出し入れしている。

レオは調子に乗りすぎてしまい、それから2分ほどして、絶頂に達した。その間、彼の頭の中では、本物のペニスを舐めしゃぶってるイメージが踊っていた。

ようやく、充分、ディルドの準備ができたと満足し、レオはそれを肛門へとあてがった。最初、これは大きすぎたかもしれないと思った。頭部がなかなか入って行きそうにないからだ。だが、いったん身体の力を抜いてみたら、するりと入り始めた。

片手で勃起した乳首をいじりながら、ゆっくりと全部挿入した。中を満たされる感覚を味わいたいと思ったので、最初はゆっくりと行うつもりだった。だが、それは長くは持たなかった。いつの間にか、激しく出し入れをするように変わっていた。できるだけ早く入れたり抜いたりを繰り返し、その間、ずっと快感の叫び声を上げていた。何度も絶頂に達してる気がした。あまりにイキっぱなしになっていたので、もはや射精もせず、ただイッた瞬間、身体を強張らせ、ピクピクと痙攣するだけになっていた。オーガズムの回数も分からなくなっていたし、しかも、一度もペニスに触っていなかったのである。

2時間ほど続け、レオは疲れ切った状態になり、その影響で彼はうとうとし始めた。

興奮でぼんやりした意識の中、この1ヶ月半の出来事のすべてが彼の脳裏に浮かんだ。だが、不思議なことにレオはほとんど不安にならなかった。いま自分がしたいことは分かってるし、それをする方法も分かってると思った。

そして、再びディルドのことを頭に浮かべた。さらにそれから2時間ほど、レオは疑似ペニスで快楽をむさぼり、そしてその後、消耗したあげく眠りに落ちたのだった。

*


[2014/01/17] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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