角を曲がり、前方にシー・サイド・ダイナーが見えた。そのレストランから3軒ほど店を挟んではなれたところに駐車スペースを見つけ、そこに車を止めた。車のエンジンを切り、車の中に座ったまま、しばらく待った。
後ろを向いて車内の後部を眺めた。荷物を乗せる広いスペースがある。そこの床に毛足の長いカーペットを敷きつめたらどうだろうと想像し、にんまりした。そこにブラッドの母親を寝かせ、両手、両脚に拘束具を嵌め、大股広げの格好にさせる。そうして客を呼び込んで、ステファニを犯させる。そんな光景が見えてくるようだ。
俺は前に向き直って、バンからひょいと降りた。ドアを締め、レストランに向かった。入口の取っ手を掴み、大きなガラスドアを開けた。中に入るとすぐに、ミセス・グラフの姿を見つけた。
俺が歩いていくと、ミセス・グラフはにっこり笑って手を振った。絹のようなブロンド髪をポニーテイルにまとめてテーブルに座っている。服装は、上はピンクの長袖のTシャツで、俺が買ってやった黒い革製のカラーを首に巻いていた。俺は彼女と向かい合って座り、その美しい緑色の瞳を覗きこんだ。
「今晩は、ご主人様」
ミセス・グラフは小さな声でそう言い、指でコーヒーを軽く混ぜ、その指を口に持っていって、指からコーヒーを吸った。
「奴隷のエリザベス、今晩は」 と俺は視線を彼女の瞳から首の革の首輪へと移した。
「ご主人様の前では、この首輪をつけるようにご命令なさると思って…」 と彼女は小さな声で言い、コーヒーカップを口元に運んだ。
「その通りだ」 と、割と可愛いウェイトレスが俺にコーヒーを出し、俺たちの前にメニューを置くのを見ながら言った。
俺たちはウェイトレスが立ち去るまで何も言わずにいた。俺はミセス・グラフの胸に視線を向け、バーベル型乳首ピアス(
参考)をつけてるか探した。
ミセス・グラフは俺の視線に気づき、優しく微笑んだ。俺は引き続き彼女の胸を見て探していたが、ミセス・グラフが俺の視線のために乳首を勃起させ始めているのは見てとれた。
「ご主人様、心配はいりません。ちゃんとつけています」 と誘惑的にウインクし、微笑んだ。
「ちゃんとつけているか、どうすれば俺に分かる?」 と再び視線を彼女の愛らしい目から胸へと動かした。
「私の言葉を信じてくれさえすれば…」 とミセス・グラフは微笑み、そして、自分の胸元へ視線を落とした。
俺はちょっと黙った。確かに信じているが、同時に、100%確かだと言える必要もあった。俺はゆっくりと顔を上げ、彼女の顔を見た。すると彼女も顔を上げた。
「俺に見せろ」 と顔を前に突き出し、鋭い目で彼女の目を睨み、毅然として言った。
ミセス・グラフは目を大きく広げ、ショックを受けたような表情をした。呼吸が荒くなり、胸が大きく波打っている。乳首はさらに固くなっているのが見えた。
「いま、ここで?」 と彼女は周囲を見回した。
「そうだ。いま、ここでだ」 と彼女の目を見つめながら言った。
ミセス・グラフは誰も見てないか確かめるようと、辺りを見回した。ドキドキしてるのがわかる。両手をテーブルから自分の膝に降ろし、もう一度、辺りを見ましてからゆっくりとシャツの裾を捲り始めた。
「はい、ご主人様」 とシャツをブラの上まで捲り上げていく。
シャツの下から白いブラジャーのカップが見えてきた。大きな乳房をゆったりと包み込むカップ。彼女はまたも、もう一度、あたりを見回した後、両手の指をカップの下に差し込み、ブラを持ち上げた。大きな乳首とゴールドのバーベル型ピアスが顔を出した。
ゴールドの芯棒と両端を押さえるブラック・ダイヤ。乳首がコリコリに固くなってるのが見えた。俺は頭を縦に振り、承認したことを知らせた。ミセス・グラフはブラの白いカップを降ろし、胸を隠した。それからシャツの裾も降ろし、整え、真っ赤な顔をして俺の目を覗きこんだ。
「俺だったと知って驚いたか?」 俺はメニューを見ながらミセス・グラフに尋ねた。
「最初は。…でも、今は驚いていないわ」
「ご注文を聞いてよろしいでしょうか?」 愛らしい茶髪のウェイトレスが、パッドとボールペンを手に、ミセス・グラフに訊いた。
「パンプキンパイをいただくわ」 とミセス・グラフはメニューをウェイトレスに返しながら答えた。
「お客様は?」 とウェイトレスは俺の方を向いて訊いた。
可愛いウェイトレスだったので、お前をいただこうと注文したかったが、トラブルを起こすのも面倒なので、メニューを渡しながら「チェリーパイ」と答え、ミセス・グラフにウインクをして微笑みかけた。
「はい、承知しました」 とウェイトレスはカウンターの先に戻っていった。
「ひょっとして、あなたかもと思ったけど、確信が持てなかったの」 とミセス・グラフはコーヒーを啜りながら言った。
「…ジェイコブはあなたのお兄さんだから、ひょっとして去年の夏に起きた出来事について彼があなたに何か言ったかもしれないと思うべきだったわ」 とミセス・グラフは不安げに俺の目を見つめつつ、話した。