熱いシャワーを浴びながらジルはとめどなく啜り泣いた。事実上、ビルとの夫婦関係は終わったのだと思ってであった。そもそも、自分にはあの股間の疼きを抑えこむことなどできないのだと悟った。あの用務員に犯された時もそうだったし、アモスとトビーに無理強いされた時でもそうだったのだ。少なくとも愛する夫が見ているところだったら、淫らな欲情を抑えきれると思っていたのに。それすらできず、夫にはしたない姿を見せてしまった。
シャワールームに閉じこもってから45分後、ジルはようやく浴室のドアを開ける勇気を振り絞り、ビルが待つ部屋へと向かった。そして、そこにいたビルを見てショックを受けたのだった。ビルは素っ裸でベッドの端に座り、硬く勃起した男根をしごいていたのである。さらに追い打ちをかけるように、ビルの言葉が彼女を襲った。
「こっちに来て、俺のちんぽをしゃぶれ! エロ女!」
ジルは何を考えてよいか分からなかった。ただ、少しいたずらな気持が起きた。……そう、もう彼との結婚は終わったのだから……だったら、少なくとも、おしゃぶりはしてあげたい! と。
身体を包んでいたタオルを床に落とし、ジルは素裸になってベッドへと駆けより、夫の脚の間、床に座り、彼の股間に顔を寄せた。そして彼の手の代わりに自分の手で肉茎を握り、口を寄せ、涎れの音を立てながら、しゃぶり始めた。
夫のペニスを吸うのはこれが初めてだった。ジルは結婚してからのうちで最高の行為をしてあげたいと思った。夫に最高の気持ちをさせてあげたい。
……ビル彼を思い切り喜ばせてあげたい! 彼に追い出される前に、少なくとも一度だけでも…。だって、私はそんな扱いをされて当然の女なのだから! ええ、ビル………あなたは、淫乱娼婦を妻に持つような人じゃないわ。もっと立派な人!」
ジルはビルが髪の毛を鷲づかみにするのを感じた。そして、ビルの声を聞いた。
「お前は、本当にイヤラシイ女だ! これからは、お前は俺専用のエロ女になるんだぞ。俺はお前を娼婦として扱うからな! 毎週、金曜の夜にはベビーシッターに来てもらって、子供たちを見てもらう。俺はお前を町一番の薄汚れたモーテルに連れて行き、お前の身体を男たちに売る! しかも男たちの中でも、一番身体がでかくて、醜悪な顔をした黒人の男たちを選んで、お前を犯させることにする。たんまりカネを稼いでもらうから、そのつもりでいろよ!」
やがてビルは射精をし、ベッドに仰向けに倒れた。ジルは最後まで吸い続け、一滴残らず飲み、丁寧に仕上げの舐め清めをした。
その後、ジルもベッドに這いあがり、そして夫の顔にまたがった。
「その大きな身体をした黒人の乱暴者たちに私を売った後、あなた、私のあそこを舐めるつもりなのよね? 今から練習してみない? アモスとトビーに注ぎ込まれたのが、まだたくさん残ってるの!」
ビルはためらうことなく、彼女のぬかるんだ陰唇をぴちゃぴちゃ音を立てて舐めはじめた。それを受けて、ジルは、まだ夫婦関係が崩壊していないことを知り、この上なく安心したのだった。
数時間が経った。ジルとビルは、互いが満足するまで何度も口唇奉仕とセックスを繰り返した。その後、ジルは学校であの黒人用務員に犯されたこと、そして、その味が忘れられず、家でもセックスをしたことをビルに告白した。
翌日、ビルとジルは車からスーツケースを出し、新しい服に着替え、リゾート地へ向けて出発することにした。モーテルをチェックアウトするとき、ふたりは互いに腕を相手の身体に絡め、熱っぽいキスをしてホテルの従業員を赤面させた。
「リゾートに着いたら、すぐにお前を売りに出すからな! 滞在費を賄えるくらいは稼いでもらうぞ!」
有給休暇の日数はまだまだ残っていた。言いかえれば、夫婦関係を修復し、さらにふたりの関係にスパイスを加える時間がたくさん残っているということである。
リゾート・ホテルの正面玄関に車を寄せると、駐車係の男が車に近づいてきた。ジルはその駐車係をまじまじと見つめた。身体の大きい逞しそうな黒人男だった。
「ねえ、ビル? ………こっちに近づいてくるあの人、見て! 今夜あたり、彼が出したアレを私のあそこから吸ってみたいと思わない?」
おわり