世間知らずであるのに加えて、気を取り乱していたからだろうか、若妻は見事に彼の罠に引っかかり、オーティスを嬉しがらせた。
「神父様! 急な申し出にも関わらず、懺悔をする時間を設けていただき、ありがとうございます。でも、どうしても今すぐ懺悔せずにはいられなくなっていて……。もうずっと前からこの罪の意識を引きずっていて、耐えきれなくなっていたのです。………今日、この日に神父様が話しを聞いていただけて、とても嬉しいのです。普通だと主人と子供たちも一緒ですので、懺悔をすることなどできなかったものですから。でも、今日は主人は子供たちをつれてプロのサッカーチームの公開試合を観に行ってるのです!……」
エレンは、その後、喉をつまらせながら懺悔を始めた。
「ほんとに、私、どう言っていいか……。神父様!………わ……わたし………。息子に10代の友だちがいて……その人が………その人が、私をレイプしたのです! 息子の友人が! ……しかも黒人の! わ……わたし、とても悔しいし、自分が情けなくて…。主人には言ってません……どうしても言えっこない……もちろん警察にも通報してません! 神父様………私は………私は罪を犯しました! ………わ、私は……私は、そんな恐ろしい目に会っている間に肉体的な快感を感じてしまったのです! しかも、それ以来……わたしは…ああ、私は、何度もあの快感を夢見るようになってしまったのです! もっと、もっと、あの快感に襲われたいと! 何度も味わいたいと!」
懺悔室の構造から、懺悔する人も、それを聞く神父についても、それが誰であるかは見えないようになっている。エレンはたったいま自分が告白したことに恥辱を感じていたし、気持ちも乱れていたことから、懺悔している相手がそもそも神父ではないという事実にまったく気づかなかった。
オーティスは神父に成りすましつつ、穏やかな口調でエレンを慰めた。
「すべて大丈夫です。そもそも、その出来事はあなたの過ちなどでは決してありませんから。あなたのことは神もお許しになっておられます。それに、あなたの身体は単に意思に反して反応しただけのこと。ですが、犯されたことから得た肉体的快楽を考え続けたり、夢に見続けたりすることはお止めになりなさい。後であなたのところを訪問しましょう。そのような夢想を癒す解決方法を私は知っていますので」
神父の慰めの言葉と解決方法があることを聞き、エレンは罪の意識から解放された気持ちになれた。
「神父様、本当にありがとうございます」
そして彼女は懺悔室を出て、家路についたのだった。
エレンが教会から出るとすぐに、オーティスは懺悔室からこっそりと出て、駐車場へと向かうエレンの後をつけた。そして自分の車に乗り込み、距離を保ちつつ、エレンの車の後をつけたのだった。エレンは懺悔をして心の罪をうち明けた解放感からか、後をつけている車に気づかなかった。
エレンは家につき、ガレージに車を入れ、ガレージとつながっているドアからキッチンに入った。その直後、玄関のチャイムが鳴った。
ドアの覗き穴から見たら、玄関先に嫌な感じの黒人男が立っていた。エレンは、普通ならそういう人が来たら、絶対にドアを開けるようなまねはしない。
「何かご用ですか?」 とエレンはドアを閉じたまま声をかけた。
エレンの愛らしい声を聞き、オーティスはここからが勝負どころだと意を固めた。
「ああ、ウィリアムズの奥さん! 俺ですy。オーティス・ブラウンです! 教会で働いてる。奥さん、懺悔室に忘れ物をしたんじゃないですか? 俺、見つけたんですよ。教会の秘書さんに言ったら、奥さんの住所を教えてくれて、すぐに届けるように頼まれたんです」
それを聞いてエレンは、確かに彼が教会で働いてるバイトの雑用係だと気づいた。そして、さっき、あんなふうにそっけなく対応したことに、ちょっと悪いことをしたかもと思い、ドアのロックを外し、チェーンも外した。だが、エレンは彼が教会で働いているからというだけで、不用意にも、何を懺悔室に忘れてきたか訊かなかったのだった。
「まあ、ありがとう! でも、私、何を忘れてきたのかしら?」 エレンは、かなり醜い人相の男と対面しながら、そう問いかけた。
だが男は急に黙りんだ。そしてエレンは、男の顔にみるみるイヤラしい表情が浮かんでくるのを見たのだった。エレンは急に不安になり、玄関ホールへと後ずさりした。男は黙ったまま玄関ドアを押しあけ入ってくる。
「帰って………。帰ってください!」 とエレンは言ったものの、恐怖に捉われた状態で、声は蚊の鳴くような声にしかなっていなかった。
オーティスはうまくいきそうだと自信を持ち、家の中に入り込んだ。ドアの端を掴み、バタンと閉じた。恐怖に震える美しい人妻を見ながら、彼は股間を擦り、言った。
「ウィリアムズの奥さん、俺は奥さんが必要としてるものを持ってきたんだぜ! デカイ黒ちんぽだよ! 若い10代のちんぽじゃねえが、もっと年季が入ったちんぽだ! これからは、奥さんのエッチな割れ目を埋めてくれる黒ちんぽのことを夢に見ずともよくなるぜ!」
「なぜ…? ど、どうして……、どうして知ってるの? 私は………私は懺悔室で神父様にしか言っていないのに!」
すると男は笑いだした。
「神父様は急用ができたので、俺が懺悔を聞いてやったんだよ! 奥さん、そのセクシーな脚の間がムズムズしてるんだろ? そこを俺が癒してやろうと思って来たんだ!」
エレンは、今この家にはこの恐ろしい男とふたりっきりだと気づき、息を飲んだ。逃げないといけない! そう思い、急に向きを変え、寝室へと走り出した。寝室に入って中からカギをかけ、警察に電話しようと。
オーティスはゴム底の運動靴を履いていて、一方、エレンはハイヒールのままだった。動きやすさの違いは歴然としていた。彼女が走り出してすぐに、廊下に入ってすぐのところでオーティスはエレンを捕まえた。オーティスはエレンのピンクのドレスの背中を掴み、彼女を捉えた。その衝撃でドレスのフックは簡単に外れた。エレンが彼から逃れようともがくうちに、チャックの半分ほどが開いてしまった。
廊下の途中で、オーティスはエレンの腕を掴み、抗う美女を壁に押しつけた。そして顔を傾け、エレンの首筋の柔肌に顔を擦りつけ始めた。いい香りがする。啜り泣く声もゾクゾクさせる。
「お願いです……どうか、お願い……………こんなことやめて!」
オーティスは笑いながら、ピンクのドレスの胸元を掴み、強く引き下ろした。一気に腹部のところまで露わになった。片手で白いレース・ブラを覆い、親指で乳首をコリコリと擦った。エレンが恥辱を感じつつ喘ぐ声が聞こえた。
それでもエレンは抵抗を止めなかった。抵抗するエレンと攻撃をやめないオーティス。だが、形勢は明らかで、争いつつもふたりはじりじりと主寝室へと移動していた。途中でエレンのハイヒールが脱げていたし、ドレスは引き裂かれ、腰から下へと脱げ、そして床に落ちていた。
寝室に入った時までには、エレンはレースの下着とストッキングだけの姿にされていた。恐怖に啜り泣きを続けている。