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ジミーは立ちあがって、両手を腰に当てた。結果を期待している他の人と同じく、指示を待っている。
これはすべて彼のガールフレンドの考えだった…正確には彼の元ガールフレンドだが。ジミーは前からスポーツマンであった。だがグレート・チェンジが起こり、彼は男と競い合うことができなくなってしまった。そういうわけで、彼の不平を耳にタコができるほど聞かされた彼の元カノのエイミが、もっと身体に合ったスポーツをしたらと提案したのである。すなわち、チアリーダーをしたらと。
最初、ジミーはそのアイデアを鼻で笑ったが、2ヶ月ほど経つうちに、彼の中でその考えが大きく育ち、そしてとうとう、彼はやってみようと折れることにしたのだった。
それ以来、彼はトレーニングを続けた。いつか大学の正式チームのレギュラーになるのを期待してる。
試行期間はわりと順調に進んだ。ルーティンの運動は上手くやれた。だが、ここにはboiは彼しかいない。望むらくは、そのことを理由に反対されなければいいんだけど。
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ゲイリーは写真を取りながら、にっこり笑った。もっとも彼はほとんど楽しんではいない。むしろ、気が狂うほど恐がっていたと言ってよい。グレート・チェンジが起きた時、彼のガールフレンドは外国に留学しており、彼の身体が変化してからは、一度も、彼と直に会っていなかった。もちろん、彼女は何が起きてるか知っていた。他の国の白人男性も、同様に影響を受けたから。でも、新しくなったゲイリーを見たら、彼女はどう思うだろう?
彼女は、自分の女性的で身体の小さなboiを受け入れてくれるだろうか? それとも、鼻っから自分と一緒になるなんて考えを拒否するだろうか? だが、それ以上の疑問は、自分が何を求めるかということ。大半のboiと同様、ゲイリーも男に関心を持つことと無縁ではなかった。そのことは、彼女との関係にどのような意味を持つのだろう? 時間が経たないと分からない、とゲイリーは思った。
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見てみて! 彼、boiブリーフとかいろいろ着てるのよ!
グレンは笑顔にはなってるが、内心、ゲーっと言っていた。ドレスなんか着たくなかったのである。boiブリーフも履きたくなかった(まるで、boiブリーフと呼ぶことで、たいていのboiが履いてるパンティというより、ましになってるような言い方だ)。彼は、tomboy(おてんば娘)にならって使われ出したtomboiと呼ばれる種類のboiなのである。-boiたるもの、か弱くて女性的であるべしという文化的基準に従わない存在。彼は、典型的なboiの好みに反し、スポーツや車や女の子が好きなのである。
しかし、そんな彼ですら、周囲からの無言の圧力からまぬかれるわけではない。この日、彼の姉の結婚式で、彼の姉はグレンに花嫁の付き添い娘になってほしいと頼んだのである。もちろん、グレンは承知した。なんだかんだ言っても、自分の姉なのだから。
このように黙従してしまったことの帰結を悟ったのは、それからほぼ1週間後のことだった。彼はドレスを着なくてはいけなくなってしまったのである。4年前のグレート・チェンジ以来、ずっと拒んできたことなのに。
姉のためを思い、彼はむやみな抵抗はしなかった。彼は姉にもらった下着もつけている。
こうして立っている時も、彼の姉はふざけまじりに彼のboiブリーフを母親に見せる。そんな時、グレンは早く元の着心地の良い服に戻りたいと心を痛めているのだが。
boiは家族のためにいろいろ気を使わなければならないのだ……
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グレッグは上半身裸で、同じように裸のルームメイトの隣に立ち、髪の毛をまとめた。彼は、グレート・チェンジのたった1年後に大学に入った。当時は、女性のルームメイトを持つなんてあり得ないと思っていた。
だが今はグレッグは裸の女性がいることにすっかり慣れている。裸の女性がいても、少しも興奮しないのだ。まったく普通のこととなっている。
グレッグはルームメイトの方をチラリと見て、溜息をついた。慣れているとはいえ、時々、あんなふうな乳房があったらいいのにと思うのである。胸があったら、まともな男性を今よりずっと簡単に手に入れられるのに、と。
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エディはディルドの先端がアヌスの入り口に触れるのを感じた。そして溜息をつきながら、下を見た。とうとう、これをする。真実が分かる瞬間がきた。
boiであるという状態を認めると完全に意思を固めることができるだろうか? すでに髪の毛は長く伸ばしていたし、boiの服を着るようになっていた。だが、これはそれとは違う。これをやったら、後戻りはできなくなる。
エディは、自慰のようなあまりにありきたりなことがこれほど重要な意味を持つとは思っていなかった。だが、これは重要な意味を持つ。少なくとも、どんなふうにするかは重要な意味を持つ。これまでの人生、自慰と言えば、必ずペニスが関わっていた。だが今は……確かに今までとは違う。
彼は前とは違う。確かにペニスからある程度の快感は得られるが、でも、アヌスには敵わない。こっちが彼にとっての本当の性器になっている。
疑念やためらいの気持ちを払いのけ、エディはディルドへと腰を沈めた。思わず、あっと声を漏らした。こんなに気持ちいいとは思っていなかった! 上下に動いてみた。入れては出す。エディはディルドに対して、ロデオ乗りを続けた。何時間もと思えるほど長時間。その間、一度もペニスに触らなかった。
ことが終わり、性的満足を得て幸福感に浸りながら、彼は思った。みんなが言ってたのは正しいのだろうか? boiは男と一緒になるのが本当なのだろうか? エディは人生で初めて、男とセックスしたらどんなだろうと知りたくなったのだった。
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シンディはボーイフレンドが腰を抱え、後ろから挿入しようとする間、何これ?と言わんばかりにきょろきょろしてみせた。かつては自慢のペニスも今は小さなコブのようなもの。シンディは何も感じなかった。そもそも挿入さえもできない大きさなのは確か(それも彼が勃起できたらの話し。それすら最近ではめったにない)。
それでも彼はやろうとし、結果いつものように、しばらく下腹部を彼女のお尻に何度か押しつけた後、イライラして、座り込んで泣きだすのであった。もちろん、そういう時、シンディは彼を慰める。
しかし、シンディは最近、思い始めている。彼はもはや本当の意味では男ではないということ、そして彼は男性としては彼女を喜ばすことはできないということを、もうそろそろ認める必要があるのではないかと。ただ、それを言いだしたら、彼がひどく傷つき、永遠に彼はダメになってしまうかもしれないとシンディも分かっている。だから、こうして前屈みになってお尻を突きだし、役割を演じているのである。いつの日か彼自身でそのことに気づいてほしいと期待しながら。