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淫乱ママ 第9章 (21:終) 

フランクの固くなったおちんちんが今にもあたしの中に入って来そうになってる。

やめてと懇願して彼の顔を見ても、邪悪そうな笑いを浮かべて、目には勝利感いっぱいであたしを見ている。

身体を傾け、どんどんあたしに近づいてくる。あたしは入れられるのを覚悟して身構えた。

突然、フランクの目が変わった。大きく見開いて、驚いた顔になった。明らかに苦痛の表情になってる!

何が起きたの? 分からない。でも、大きな指がフランクの首根っこを掴んで、あたしから引き離すのを見た。

目に涙を浮かべながら見上げたら、フランクの後ろに、あの優しい大男が立っているのを見た。フランクを首のところで押さえつけてる。フランクはまるでちっぽけなハエみたいにジタバタしていた。大男の身体の大きさはフランクの身体をはるかに上回っていて、彼の腕の筋肉は鉄の塊のように盛り上がっていた。

「離せ、この知恵遅れのバカ野郎!」 

フランクは怒鳴っていたけど、声はまるで小さな女の子の声みたい。

巨人の男はフランクの首を押さえつけたまま、ぐいっと捻って、自分の方を向かせた。フランクは男の腹にこぶしで殴りかかっていたけど、何の効果もない。大男は冷たく断固とした顔をして、低い轟くような声で言った。

「お前には、この人とはさせない」

そう言うと共に、彼はフランクを軽々と壁へ放り投げた。壁にドンと当たる音が聞こえた。あたしは、フランクが身体じゅうの骨を折ってしまえばいいのにと思った。見るとフランクは床に這いつくばって、痛みで、うーうー唸っていた。

急にあたしの前に大きな手が差し出され、あたしはその手にしがみついた。大男はあたしを軽々と引いて、起こしてくれて、あたしのスカートを渡してくれた。

あたしは啜り泣きながら、スカートを履き、服を整え、ハンドバッグを拾った。そしてリズのところに行って、泣いてる彼女を起こした。リズはあたしにぎゅっと抱きついた。

まわりの変態どもを憎しみをこめて見まわしたけど、どいつも怖気づいて、動こうとする者はいなかった。あたしはこの男たちを軽蔑した。あたしにしようとしたことに心から軽蔑した。

でも、振り返ったら、あのZZトップに似た用心棒がドアのところにいて、出られなくしている。

「おいおい、知恵遅れ野郎。せっかくのパーティをブチ壊しちゃいかんな」 とZZトップは床に倒れたままのフランクを見ながら言った。

「このバカ野郎が俺を壁に投げつけたんだ。いってえなあ。腕が折れそうになったぜ!」 とフランクが巨人を指差した。

あたしは救世主を見たけど、彼は顔色ひとつ変えずにいた。冷たく、厳格に、そして落ち着き払った表情のまま。

「お前、何をしたって? カネを払った客に手を出したのか? ようやく、お前を追い出せそうだな!」

ZZトップは、大きな身体をしている割にビックリするような素早さで動いて、サッと2歩ほど近寄って、パンチを繰り出そうとした。でも、そこで動きが止まって、下唇を噛んで、巨体の男を見上げた。ZZトップの用心棒が、恐怖を目に浮かべたのを見たのは、その時が初めて。

あたしも顔を上げて、びっくりした。この大男はその端正な顔に挑みかかって唸るような表情を浮かべていた。何と言うか、勇敢な戦士が、命を失うことも恐れずに戦闘に出向くときに見せるような顔。深みのある青い瞳は、誰にも邪魔はさせないという断固たる決意の色を見せていて、全身の筋肉も緊張して、大ダメージを与える準備を整えている。

あの用心棒がビビったのも無理はないわ。こんな人とあえて戦おうなんて、誰もいないはず。

ZZトップは降参するように両手を上げて、横にずれた。あたしは心臓をどきどきさせながら、リズと一緒にドアを出て、あたしたちの後ろに、あの救世主が続いた。あたしたちは騒々しい部屋を急いですぎて、店外に出た。

外に出て、駐車場に来たところで、あたしは振り向いて、この巨体の救世主の胸に抱きついた。リズも同じことをした。今になって身体がぶるぶる震えてきたし、涙もボロボロ流れてきて、どうしても止められない。リズもあたしの反対側から彼に抱きつき、同じように泣いていた。いろんな感情が一気に溢れてきて、涙が止まらない。

彼はあたしたちの髪を優しく、癒すようなタッチで撫でてくれた。あたしたちが落ち着くまで、しばらくそうしてくれていた。

そうしたら、突然、ドアが開いて、背の低い黒スーツを着た男が出てきて、あたしたちを見た。黒い髪と髭の男。何かマフィア映画に出てくるような感じの人だった。

「アダム、お前はクビだ! もう二度と店には来るな!」 そう叫んで男は店の中に戻った。

この人、アダムと言う名前なんだ。あたしは彼を見上げて、小さな声で言った。

「ごめんなさい」

彼は微笑んだ。目も笑っているように輝かせていた。

「そもそも、この仕事、好きじゃなかったから」

彼はちょっと心配そうな顔をして言った。

「家まで送って行くよ……」

つづく


[2014/08/08] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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