「あなただって辛いと思ってるなら……」 とアンジェラは不満そうな声をあげた。
「ごめんなさい」
そう言ってノボルはアンジェラのキモノの帯の結び目をほどき始めた。前を開くと、床にひざまずき、彼女の脚の間の割れ目を舌で探り始めた。
「そんなのズルイわ!」 とアンジェラは喘ぎながら言う。
「私はズルイことをしないなんて、一度も言ったことありませんよ」 とノボルは舐めつつ言う。
ノボル自身もローブを脱ぎ棄て、前のめりになった。変身を始める。次第にからだのサイズが大きくなり、同時に肌がみるみる獣の毛で覆われていく。最大までに巨大化すると立ち上がり、アンジェラのからだを壁に押しつけるようにして持ち上げた。そのまま、彼女の体重を使って、勃起へと滑り降ろす。
挿入と同時に、早速、突き上げを始めた。強力な勃起で彼女のからだごと壁に突き上げる。力強く突き上げるたびに、アンジェラは頭を壁にぶつけていた。ドンドンドンとリズミカルに壁を打つ音が鳴り響く。
イヤイヤするように顔を横にそむけるアンジェラだったが、ノボルはお構いなく、突き上げを続け、彼女の横顔を長い舌でベロベロ舐めまわした。
始まって間もなくではあったが、早くも彼の睾丸の中は熱い白濁で煮えたぎり、今にも爆発しそうになっていた。
「帰ってきたら、しっかり償いをするから」
ノボルは約束の言葉を繰り返した。噴射しそうになるのを必死でこらえながら、今度は舌でアンジェラの乳首を荒々しくねぶり始める。一方のアンジェラは、早くもオーガズムが襲って来たらしく、ノボルの背中に両手の爪を立てた。
「ああ、からだが裂けちゃう!」 とノボルのたてがみを握りながら、アンジェラは息も絶え絶えになって叫ぶ。
ノボルはアンジェラの胸元に顔を埋め、堪えてきたものを噴射し始めた。
「うおーッ!」
ケダモノのようなノボルの咆哮が部屋を満たした。射精を受けて、アンジェラも反応し、ひとりでに膣肉が再びキューっと収縮する。ノボルは、ふん、ふんと鼻を鳴らしながら、最後の一滴まで撃ち込み、アンジェラの膣壁を白濁で洗い続けた。そして、とうとう、射精が終わり、彼は抜け出、がっくりと床に膝をついた。快感で頭が朦朧としている。
ノボルが抜け出ると同時に、白い液体がとろとろとアンジェラの中から流れ出て、彼女の足元に大きな溜まりとなった。
ノボルはアンジェラを噛んでつけた傷跡を舐め癒し、それから彼女を抱え上げ、ベッドへと連れて行き、そこに寝かせ、愛しげに毛布を掛けた。
「あの汚れ、きれいにしなきゃ」 とアンジェラはベッドから出ようとする。
ノボルは服を着ながら、彼女を制し、悪戯っぽい笑みを見せた。「あのままにしておこう。私がいない間、私のことを思い出せるように」
「んもう、そんな、思い出させるものなんかいらないわ」 とアンジェラはわざとすねた声を上げ、それから満足した笑みになってシーツにくるまった。
アンジェラがセックスの余韻を楽しんでいる間に、ノボルは、床に滴ったふたりの行為の証拠を拭い、きれいに片づけた。何より、ゲンゾウのことを思ってのことだった。携帯電話を見ると、すでに手下たちはここに到着し、玄関の外で待っているはずだったから。
玄関を開けると、そこには男が3人立っていた。ふたりは黒いスーツ姿、もう一人はゲンゾウである。ゲンゾウはカーゴ・ショートパンツ(
参考)と黒のTシャツの姿だった。
ノボルはスーツの男たちに持ち物を渡した後、ゲンゾウをそばに引き寄せた。
「急にこんなことを頼むことになってしまい、すまない。だが、彼女を任せられる人がお前の他にいないのだよ」
ゲンゾウはお辞儀をした。「いいえ、ノボル殿、私に信頼を置いていただき、大変、光栄に存じます」
「私が戻るまでは、この家がお前の家だ。好きに使っていい。ただ、ちょっとはアンジェラと仲良くするように、それだけは頼んでおきたい」
ノボルは、これを聞いてゲンゾウが緊張するのに気づいた。
「アンジェラはとても社交的な人なのだよ。お前が一緒にいるにもかかわらず、冷たい態度をやめようとしないと見ると、悲しむかもしれないから」
「できるだけのことはいたします」
ノボルはゲンゾウの肩を親しげに叩き、靴を履いた。「ちょっと楽しめばいいんだよ、ゲンゾウ。アンジェラは一緒にいて楽しい人なのは事実だから」
ゲンゾウは再びお辞儀をした。「旅の間、ご無事をお祈りします、ノボル殿」
ノボルは、その感度が増した聴覚で、規則的な呼吸音を聞いた。寝室の中、アンジェラが眠りに落ちたことを示す呼吸音だった。
「彼女に行ってきますと伝えてくれ」
「はっ、確かに!」