「やめ!」
ようやくマリアが命令した。彼女は、鎖を引っ張って若い男を立たせ、部屋の外に連れていった。部屋に戻ってくると、ベンの手錠と首輪を外した。目隠しはつけたまま。マリアはベンをバスルームに連れていった。彼女の声が聞こえる。
「目隠しを外して、服を着なさい。その後、もう一度、目隠しをつけ、待っているように」
私が姿を現すと、マリアは私に声をかけた。
「どう思う?」
とても興奮していて、私の反応が気になる様子だった。まるで、クラスで一番人気の男子生徒に話しかけて戻ってきたばかりの女子生徒のようだった。私の隣に座って、ベンには聞こえないように、小さな声で話している。
「マリア、どうしてあの人がいることを私に・・・」
「大丈夫、彼は完全な奴隷だから。奴隷にしたら、ちゃんとそこのことを分からせなきゃダメよ」
「マリア・・・」
私は言いかけたが、最後まで言えなかった。マリアは立ち上がって、バスルームに戻っていった。ベンの上腕を掴んで、連れ帰ってくる。ベンは命令された通り、目隠しをつけていた。マリアは、そのまま玄関まで連れていき、ドアを開け、彼を外へ出させた。彼女は私のところに戻ってきて言った。手には目隠しを持っていた。
「ベンには車の中で、あなたを座って待っているように命令しておいたわ。さあ、彼のところに行って!」
マリアは、実際、私を玄関から押し出す感じで、背中を押した。
ベンは車の中、運転席に座っていた。私を見ようともしない。私は助手席のドアを開け、乗り込んだ。彼は車を動かそうともしなければ、何かをしゃべるわけでもなかった。ただ、じっと座ったまま、ダッシュボードを見つめている。
「ベン?」
たまらなくなり、私は、思い切って弱々しく声をかけた。突然、ベンは私のほうを向き、抱き寄せ、キスをしてきた。ほとんど狂ったようだった! あっという間に私のブラウスの中に手を入れ、さらに別の手もスカートの中に入れてきた。何かに取り憑かれている感じだった。そして、その感じは、伝染性があったに違いない。・・・私も彼のズボンのチャックを降ろし、ペニスを引き出し、飢えた女のように両手で激しく擦り立てていた。
そして私はいっていた。周りに注意することなどできなかった。ベンはまだ私を指でいじっていた。私はようやく何とか態勢を立て直し、前屈みになり、彼のぺニスを口に含んだ・・・この行為は、私はほとんどしないことだった。
やがて、私たち2人ともぐったり疲れて車の中、座っていた。その時になってようやく、誰かが私を見ているのではと心配になった。2人とも服装が乱れていたが、私は気にならなかった。ベンは車を動かし、家に戻った。その夜、再び私たちは愛し合った。さらに明け方にも。夕食すら食べなかった。私はあまりに興奮していて、狂ったような感じだった。
次の日、マリアは午前中に電話をかけてきた。
「どうだった?」
「信じられなかったわ! 2人とも、すごく興奮してたの」
「うふふ。で、あなたは何を怖れていたの?」
私はもう一度、考えてみた。
「マリア? すごく奇妙よ。あのことが私たちにとってとても興奮させることだと、どうしてあなたは知っていたの?」
「私があなたのことを知らないと思ってるの? あの日、どうして私が寝室にあなたを入れたと思う? でも、これはまだ序の口。今夜、あなたの家に行くわよ」
「ああ・・・どうしよう・・・」
「もう、後戻りはできないのよ。あなたは最後まで見届けなければいけないの」
「どういう意味?」
「まあ、あなたはまだ彼を支配することは始めていないでしょ? もしかして、もうした?」
私は返事をしなかった。
「やっぱり7時に、そちらに行くわね」
「マリア? 少なくとも、もうちょっと間を置いてというのはダメかしら・・・?」
「アハハ・・・今夜7時よ!」
彼女はそう言って電話を切った。